第五話【戦闘】
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「ゾロアーク、火炎放射!」
「さざめけ、アギルダー!」
二人の声が重なった。
しかし、先に動き出したのはアギルダーだった。
アギルダーの虫のさざめきがゾロアークの鼓膜を襲った。
「まずい、相性が悪いわ」
紫音が言う。
「だが、ゾロアークは必ず一撃じゃ倒れない」
彼の言う通り、アギルダーがさざめきを終えたあと、ゾロアークは動き出した。
「気合いの襷を持ってるからな!」
そして、ゾロアークの放った炎がアギルダーを飲み込んだ。
「あーあ、良く見たら肩に襷巻いとるやん。もっと速く気付けば良かった。まぁ、どちらにせよこんな奪ったポケモンじゃ勝つのは無理か」
十魔はアギルダーをDボールに収めると、それを下っ端の方に投げた。
「それいらんからやるわ」
「マジっすか、ありがとうございます!」
その嬉しそうな下っぱの顔、思いっきり殴りたかった。
そして、十魔は次にDボールではなく、モンスターボールを取り出した。
「フツーのモンスターボール・・・? 自分のポケモンか?」
「せや。やっぱ盗んだポケモンなんかより、自分のポケモンが一番やな!」
十魔はそのモンスターボールを上に放り投げた。
馴染みのある電子音と共にモンスターボールが割れ、中から黄金の光を放つポケモンが現れた。
その名はキュウコン。
フィールドに立つと同時に大きな雄叫びをあげ、自らが放つ黄金の輝きを発散させつつ消滅させた。
同時に、雲がキュウコンを軸にして円を描くように割れ、そこから太陽の光が降り注いだ。
「キュウコンの特性、日照りや」
十魔がニヤニヤしながら言う。
この笑みからは何やら嫌な予感を感じた。
「待って彰くん、まさかそのまま戦いを続ける気!?」
横から紫音が訊く。
「当然」
「そんなの駄目よ、ゾロアーク一匹であいつに勝てるわけないじゃない!」
「だが、このまま引き下がるわけにはいかない。俺はゾロアークを信じr」
「いや、貴方はもう戦わないで! このバトル、私が受け継ぐわ」
紫園はバッグからモンスターボールを取り出し、構えた。
彼女はヤル気満々であった。
最終更新:2014年02月27日 19:57