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第八話【多重人格】


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8月17日――――。
予選が始まってから1週間が経った。
1000人近く参加していたこの大会の参加者も、今は100人にも満たなかった。
そのためか、予選は今日から港では行われず、ヒウンジムの大フィールドで行われることとなった。

 「・・・ずいぶん人減ったね」
ヒウンジムの広い控え室で南が言った。
 「一週間前は人がゴミのようだったのにな」
 「例えがおかしいでしょ」
玲音の発言に紫音がつっこむ。
 「ところで、対戦表見たか?」
それを言うと、皆は一斉に彼を見た。
 「そ、そんな見つめないでよ! 恥ずかしいから」
笑いながら頭を掻く龍騎は少し緊張気味だ。

 「龍騎さん一回戦目から出番なんですよね・・・」
と、茜。
 「うん。運が良いんだか悪いんだか。今の気持ちは緊張5割楽しみ5割ってとこかな」
そんな彼は楽しみが8割以上占めている様にしか見えない。


 『さぁ、始まりましたー! TWCR予選! 参加者が少なくなった今日からはこのヒウンジムの大フィールドでバトルを行うよー!
司会は本大会の主催者でもあるこの僕、佐藤裕也が行うよー(`ェ´)ピャー』
若々しい声と身長が大人とは思えない裕也は最後に奇妙な鳴き声をあげて会場を盛り上がらせた。

 「始まりました、ってもう既に始まってるだろ」
 「主催者が司会ってどーゆーことだ・・・」
控え室のトレーナーからたくさんのつっこみがとんでくる。
とにかく、つっこみどころの多い司会者だってことが分かった。

 『じゃ、試合前にもう一度この大会の仕組みを説明するよー! 見物目的で今日から来た人もいると思うしね! ――――』
 「じゃ、僕はそろそろ行くよ」
龍騎は立ち上がった。
 「気を付けてねー」
 「頑張れよー」
仲間の声援を受けながら、彼は会場に向かっていった。

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最終更新:2014年02月27日 22:25