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 玄関から聞こえてくる足音は段々と大きくなり、こうしのいる部屋で止まった。
 タンスの中に隠れるこうしは手で口を押さえ、懸命に震えを押さえる。
 大丈夫だといくら自分に言い聞かせたところで不安は大きくなるばかりだった。

 数秒してドサッ、と何か荷物が下ろされる音が鳴る。
 恐らくデイパックを床に下ろしたのだろう。
 そこでこうしは自分の過ちに気がついた。

(デイパック…………!)

 隠れるのに気をとられて自分のデイパックをそのまま置いてきてしまったのだ。
 もし、それが見つかれば侵入者はこの家中を捜索し始めるだろう。

 今更デイパックのことに気付いたところでこうしにはどうすることも出来ない。
 ただタンスの中でそれが見つからないよう祈るだけだ。

 鼓動が早まる。タンスの中に隠れているだけだというのにこうしは全身汗でびっしょりだった。
 最後に物音がしてから数十分、こうしのいる部屋は不気味なほど静まり返っていた。
 だがドアの音すら聞こえなかったということは、まだ侵入者は確実に家の中にいるはずだ。

(どうする…………?)

 わざわざここにやってきたということは侵入者もこうしと同じく身を潜めるのが目的なのかも知れない。
 だとすれば侵入者はずっとここに居座るだろう。
 じゃあ自分はどうする?
 ずっとこのタンスの中に隠れたままでいるのか?

 いっそ出ていってしまおうか。
 こうしの中で葛藤が渦巻く。

【1日目 昼】
【こうし】
[状態]:健康・不安・恐怖・軽度錯乱
[装備]:不明
[思考・状況]
1 死にたくない
2 いっそ出ていってしまおうか……

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最終更新:2014年03月12日 14:43