26ページ目
「はぁ……はぁ……」
トラハムくんは血塗れになった自分の腕を見て、それからたった今死体になったそれを見直した。
――どうして、こんなことになってしまったのだろう。
――――ゲーム開始直後。
トラハムくんは楽観的だった。
殺し合いのルールを聞かされ、いざゲームが開始されても「なんとかなるだろう」と特に警戒もせずみんなを探していた。
ハムちゃんズのみんなは殺し合いなんてするわけがない。
それにきっとロコちゃんだって本気ではないはずだ。
多分これはドッキリか何かなのだろう。
数時間歩き続け、流石のトラハムくんも疑問を感じ始めた。
――ドッキリにしても手が込みすぎてはいないか?
デイパックの中には一日分の食料と水、そして本物の短刀が入れられていた。
連れてこられたこの場だってそうだ。
名簿と一緒になっていた地図を見るからに、よく出来すぎている。
森林エリア、住宅街、海岸、平原。
恐らくここは箱庭のようなものの中なのだろうが、全てがハムスターサイズに押し留まっている。
わざわざドッキリのためにここまで手を入れる意味は?
それに本物の武器を渡しておいて、本当に殺し合いが始まったら?
ロコちゃんは本気なのかも知れない。
今考えればあの時のロコちゃんの様子は尋常ではなかった。
しかし何故――――。
最終更新:2014年03月12日 15:03