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冗談じゃない――、一方通行は目の前の光景を信じたくはなかった。
赤いヒゲだけでも苦戦していたというのに、事もあろうか新たに1人、緑のヒゲがやってきたのだ。
「マリウォ~!」
「ルイーズィ~!」
マリオと――ルイージと呼ばれた男はお互いに相手の名前を叫びながら抱き合う。
そして、2人とも感極まった様子で涙を流し始めた。
中年2人が抱き合って涙を流す場面など突っ込み所満載だが今の一方通行にはそんなことを考えている余裕などない。
「ふッざけやがッて…………!」
彼がこれほどの屈辱を感じたのは、今日が初めてだった。
ふざけた男にわけの分からない技で攻撃され、こちらが倒れていても追撃すらしてこない。
学園都市第一位、最強であるはずの一方通行に対して舐めてかかってきている。
その瞬間、一方通行の頭の中で何かが弾ける。
「マリオ!?」
立ち上がった一方通行を見てルイージが不安げにマリオの名を呼ぶ。マリオとルイージは抱き合うのをやめて再び一方通行へと向かい直る。
あれだけの攻撃を喰らって立ち上がれるはずがない、マリオもルイージもそう判断していたのだ。
決して一方通行を舐めてかかっていたわけではない。ただ、自分達の力を過信していただけだ。
だが、それが一方通行に伝わることはない。
「てめェら覚悟しろよォ……? 2人仲良く内臓ぶちまけてやるからよォ!!」
先程まで彼が感じていた怒りは既に消えてなくなってしまっている。
目の前の2人をどう殺してやるか、一方通行は楽しみで仕方が無かった。
無邪気で、邪悪な笑い声が廃倉庫一帯に響き渡る。
その直後――強風がマリオ達を襲った。
最終更新:2014年03月13日 10:41