1: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 08:34:20
貴方ヲホンノ数拾行デ恐怖のノ世界ニ導キ出シマス
4: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 16:21:27
【第壱篇】
ねえ、母さん。
僕を殺してくれて、ありがとう。
御陰で僕は、幸せ者だよ。
今まで、母さんの子供で、僕と同じく殺されたって子と会って、毎日母さんの事で話題が尽きないし、今まで見たいに、空腹に耐える事だってしなくていいしね。
毎日、遊んで喋って食べて寝るだけ。
こんなに幸せになるなんて、思いもしなかった。
母さん、本当に感謝している。
だ か ら 、 母 さ ん も 、 こ っ ち の 世 界 に 、 連 れ て 行 っ て あ げ る ね 。
此以上僕等の仲間が来なくなちゃうのは少し残念だけど、もう数え切れないくらい仲間はいるから、寂しく何てないよ。
数年後、某アパートの押し入れの中から、母と息子と見られる、親子白骨化遺体が二つ見つかった。
他のアパートからも、子供の頭蓋骨が割れたように殺害されている白骨化遺体が見つかっている事から、警察は、白骨で見つかった母が、今までの我が子を殺害し、自殺したものと見られる。
6: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 16:33:22
【第弐篇】
「ねえ、君、可愛いね」
「えー、何それ、照れるんだけど」
「あのさ……俺と付き合わない?」
衝撃だった。
告白された事は、皆も此の会話を見れば、馬鹿でもない限り分かるだろう。
でも、相手が相手だ。
彼は学校で一位二位を争う位の美形で、もてる事は言うまでもない。
彼氏が居ない私。
此で断る人は居ないだろう。
でも、私は迷ってしまった。
だって、彼の元カノ、行方不明になってしまうのだから。
もう何年も見つかっていないらしいから、彼も諦めて、新しい恋を探しているみたいだけど。
付き合ってしまうと、次は私が行方不明になってしまいそうで、怖い。
でも、彼はその私の心の中まで察したのか、こんな言葉を掛けた。
「大丈夫、絶対に、ずっと離さないから」
そういって抱きしめてくれた。
此処まで真剣に言ってくれているのに、振るのも可哀相な気がした。
「うん……」
私はいつのまにか、そう答えていた。
「ずっと、ずっと、一緒だよ、
俺 の 中 で 」
「……え――」
一瞬、理解出来なかった。
「俺の中で」?
そう考えていると、いつのまにか目の前は真っ暗になっていた。
「――――あー、やっぱ、人間を喰うのって、美味いわー」
7: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 16:43:50
【第参篇】
何時の間にか、俺は死刑台に立っていた。
「此から、被告人の死刑を執行します」
上からは、物凄い速さでギロチンの刃が落ちてくる。
俺は死刑になるような事、した覚えなんかない!
此は何かの間違えだ!
そんな事を思うけれど、恐怖で声にならない。
「う……うあぁぁああぁぁぁぁ……」
ギロチンの刃で首を飛ばされる寸前で、自分の叫びで目が醒めた。
「な……なんだ……ゆ……め……」
まだ息が荒い。
しかし、俺は目を疑った。
だってそこは、死刑台の上だったのだから。
「此から、被告人の死刑を執行します」
上からは、物凄い速さでギロチンの刃が落ちてくる。
俺は死刑になるような事、した覚えなんかない!
此は何かの間違えだ!
そんな事を思うけれど、恐怖で声にならない。
「う……うあぁぁああぁぁぁぁ……」
ギロチンの刃で首を飛ばされる寸前で、自分の叫びで目が醒めた。
「な……なんだ……ゆ……め……」
まだ息が荒い。
しかしまた、俺は目を疑った。
だ っ て そ こ は 、 死 刑 台 の 上 だ っ た の だ か ら 。
「此から、被告人の死刑を執行します」
――――俺は、一生醒めない夢に、取り憑かれている。
8: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 16:56:28
【第肆篇】
塵捨て場で、あたしそっくりの人形を拾った。
「本当にそっくりだなー」
綺麗だったし、そっくりなのに、自分でいうのもなんだけど、とっても可愛かったので、周りに人が居ないかどうか確認して、家に持って帰った。
幸い、家には1人も居なかった。
なんか人形に名前を付けたくなった。
私の名前は有希。
だから……
「ユッキー、うん、我ながらいいネーミングセンス!御前は今日からユッキーだよ」
その後、ユッキーを風呂場で洗って、私の部屋の箪笥の上に置いておいた。
そして夜、物音がして、気になったので電気を付けた。
そして前を見て、驚愕した。
ユッキーが、目の前で宙に浮いている。
そしてそれよりも、ユッキーが大きな斧を持っている事に、目を疑う。
「 此 か ら は 私 が 有 希 だ か ら … …」
ユッキーが喋った。
そこで私の息は途切れた。
「何此、馬路でアタシにそっくりだなー」
9: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 17:11:15
【第伍篇】
12月24日、クリスマスイブ。
小2のわたしは、サンタ説を信じていたりする。
赤いコートに身を包んだサンタさん。
サンタさん、今年は心結、うっかりお姉ちゃんの顔に致命傷のやけどをさせちゃったけれど、それ以外はちゃんと、いいこにしてました。
だから、プレゼントにピンクのポニーちゃん(ぬいぐるみ)を下さい。
サンタさんは、ねている子にしか来ない。
でも、どうしてもサンタさんの正体はきになる。
だから、よくない事ってのは分かってるけど、こっそりおきちゃおう!
だいじょうぶ、布団にもぐっていればわかんないよ!
布団にもぐって、どのくらいたったかな?
お部屋のドアが開く音がした。
きた!
そう確信した。
そして、足音は、だんだん心結の元に近づく。
胸がおどる。
そして、ベットの前で足音は止まった。
「ねえ心結ちゃん。どうして、サンタのコートは赤いのか、分かるかい?」
サンタさんの声だろうか?
優しそうな、おじいさんの声。
っていうか、サンタさんには、心結が寝ていることもおみとおしなんだね、スゴイや。
とりあえず、なんか答えなきゃサンタさんにわるいよね。
「え……えーと、えーっと、わかんない」
ごめんね、サンタさん。
「そうかいそうかい、此の赤はね、血の色なんだよ」
血……
そうきいて、ぞっとした。
そして、ここでどうしてきいてしまったのだろう。
「ねえ、だれの血なの?」
「それはね、悪い子の血だよ。
心 結 ちゃ ん み た い な 、 ね 」
「……え」
返事をする前に、心結のお布団は、真っ赤になっちゃった。
12: 名前:みくる (MIKURU/Wzw)☆10/17(日) 17:23:34
どもども、みくるです。
今日スレをたてて、気合いで完結させました。
なので、多分面白くないと思う人が殆どだと思います、すみません。
因みに、心結ちゃんは、みゆと読みます。
妹が「しんけつ」と間違って読んでいたので一応。
では、読んでくださった方、誠に有難う御座いました。
でわでわ。
最終更新:2010年10月18日 20:12