呪いの鬼ごっこ-助かる確率1%- 続き11

412: 名前:マロン☆03/27(土) 20:58:52
手術室のドアの向こうでピッ――と長い音がする


その音はあまりにも悲しくて…残酷な音色だった


私はおばさんを睨みつける


恨み、憎しみ、そして…怒りの米タメでおばさんを睨む


こいつのせいで…こいつらのせいでッッ!!!!!


結華の人生はめちゃくちゃになったんだ!!!!





許さない…




      許さないッッッッ!!!!!!!!!!!!



それから、結華の葬式があった


その日は、よくドラマで見る光景と同じく雨が降っていた


その雨は結華の今までの悲しみの涙だったのかもしれない


私は葬式で結華のおばあちゃんから結華からの手紙と小さなかわいらしい袋を受け取った


おばあちゃんは涙を浮かべながら「結華の友達でいてくれてありがとう…」と言われた


私のほうこそ…


私のほうこそ友達でいてくれてありがとう…


馬鹿で我侭で自己中で結華を傷つけた私とずっと親友でいてくれて本当に本当にありがとう…!!


私の目からは大粒の涙が零れ落ちてきた


そして…結華が火葬場に運ばれた…


私も火葬場へとついていった


おばあちゃんが結華の顔を最後に見てやってくれと言われたし…私も結華の顔を見たかったから…


火葬場に着いた私は火葬される前の結華の顔を見た


結華の顔は死んでいるとは思えないほどきれいだった


結華の顔を見ると思いだす…


結華との楽しい思い出…


色々な結華の表情がシャボン玉のように浮かんできてすぐに消える


とうとう、結華が火葬される時が来た


結華が火葬するところに入ろうとする


「結…………華………!!」


私は火葬されようとしている結華の名前を呼んだ


勿論答えは返ってこない…


「やめて…!!結華を…結華を燃やさないで!!」


私は涙を流しながら結華を燃やすため火葬するところに入れる係の人に叫んだ


私が係の人を止めようとして行こうとすると一緒に来ていたお母さんが私を押さえた


私は必死にもがく


「やめてェェェェェェ!!!!結華を…結華を燃やさないでェェェェェェェェェェ!!!」


私は必死に叫ぶ


私の叫びが聞こえないのかのように係の人はどんどん結華を火葬していく


「やめてよォ…!!やめろォォォォォォ!!!!」


私は声がかれるくらいに叫んだ


だけど、私の願いはかなわず結華は火葬されてしまった


「いやァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
結華ァぁァァァァ!!!!」


私は心の底で思って信じてたんだ


結華は死んだふりをしていてどこかで生き返って私にいつものような笑顔で笑ってくれるのを…


「ゆ……………いか…………………」


私は枯れた声で結華の名前を呼んだ



やっぱり返事は返ってこない…


私はここでやっと分かった…






      本当に結華は








         死んだのだと


416: 名前:マロン☆03/28(日) 21:39:20
結華の死を理解した私は目の前が真っ暗になった…


悲しみの一色に心は染まって私の目からは多分光が失われたいたと思う


私はお母さんに支えられて家へと帰った


家に帰った私は部屋へと戻りドアの前で泣き崩れた


「結…………華………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」


すっかり枯れてしまった声で泣いた


私はしばらくずっと泣き続けていた


私は、喪服のポケットの中に入れておいた結華からの手紙と


小さな可愛い袋が入ってあったのを思い出した


私はポケットからその二つを取り出した



そして、手紙を開いて、見た




        未那へ

今日、2月17日は何の日か分かる??

なんと!!私達が出会って親友になって10周年の記念日でした~

今日渡したそっちの小さな袋は私達二人だけのお揃いだよ!!

世界にたった一つだけ!!

一応すごくお金がかかったんだよ!!

感謝してよね!!(笑)

な~んてね!冗談だよ!!

でも、最近未那と一緒にいることが少ないような気がするんだ…

未那はクラスのみんなから人気があるから仕方ないけど


やっぱり寂しいなァ~

でも、私達の絆は一生切れることないものだと思ってるよ!

これからもわがままで馬鹿で寂しがり屋の私をよろしくね!!

そして、これからもいつも通りの優しくて笑顔の可愛い私の親友の未那でいてね!!



        結華より


手紙を読んだ私は目からまた涙があふれてきた


ごめん…ごめんね…


私…結華の様子に気づいてあげられなくて…


もっと私が相談に乗ってあげればよかった…


結華の強がりは私を思いっきり頼っていた強がりだったんだね…


結華なりに私に頼ってたんだね…


私が鈍すぎて気付いてあげられなかったんだね


私がもう一つの小さな袋を開けるとその中には


私と結華の名前が掘ってあるハート形のペンダントと


私と結華のマスコットのストラップだった


私は結華からの贈り物を思いきりギュッと抱きしめた


「結華の馬鹿ぁ…嬉しいけどお揃いじゃないじゃん…結華と二人で持っていなきゃお揃いじゃないじゃんッ!!」


私は、泣きながら結華からの贈り物を強く強く抱きしめ今はいない結華に向かって怒った





       神様………



       結華を…




         私の大切な親友を







       ――返してください――




       なんでもしますッッ!!







         だから、結華を







        返してください





419: 名前:マロン☆03/29(月) 20:34:54
小学校を卒業し、春休みに私は転校した


見送りにはクラス全員が来てくれた


でも、一人足りない…


一人…一人だけ足りない…


クラス全員とそのほかの人たちに見送られて私は引っ越した


新しい家にも着き、あっという間に春休みは過ぎて行った


とうとう私が転入する中学校への登校日がやってきた


私の心は不安で埋め尽くされた


中学校へ着くとクラス票が張り出されていた


私の名前は"1-A"に書かれていた


自分のクラスを確認した私は、クラスの担任である先生がいる職員室へと向かう


私達のクラスの担任の先生は女の先生で名前は小川麻奈美(オガワ マナミ)と言う先生だった


容姿としては、茶髪の髪の毛を軽くまいており、目にはブルーのアイシャドーを付けているぱっちりしている。唇は、薄いピンク色の色つきリップを付けていて、スタイルはいいけど意外に胸が小さい。


「では、神崎さん、クラスへ行きましょう」


私は小川先生の後ろをついていく


私は小川先生の後ろをついていきながらたくさんの生徒を見た


生徒達はみんな楽しそうに友達としゃべったり、ふざけ合ったりしている


私だって…此処に結華がいたら…


私の眼から涙があふれ出てきた





      ――結華――



この言葉を聞くだけで涙が出るなんて…


私弱虫だな…


クラスに着くとホームルームが始まり転入生紹介で私は紹介された


自分の名前もかき紹介を終え、自分の席へと向かった


私の席の隣の子は雪咲祐梨亜と言う子だった


綺麗でつやのある腰まである黒髪を今日はそのままストレートしていた
瞳は、奇麗な黒で顔も整っていて唇も薄い桜色
スタイル抜群だった


「よろしくね!神崎さん」


これが私と祐梨亜との出会いだった


休み時間になると女子が雪咲祐梨亜のところへと群がっていく


隣の席の私としては凄く迷惑だ…


私は自分の席をたち屋上へと向かった


423: 名前:マロン☆03/30(火) 11:13:29
私は屋上でただ空を眺めながら結華との思い出を思い出していた


楽しそうな笑顔や、悲しげな顔、苦笑いしている顔や色々な表情を思い出していた


私の目からはまた涙が流れていた


涙は拭いても拭いても流れてくる


「私、いつからこんな弱虫になっちゃったんだろう…
結華にはいつも強がっていたくせに…」


私はその場に座り込む


私が一人で泣いていた時だった


後ろのドアが開いて、誰かが入ってきた


私は振り向いた


そこにいたのは…雪咲祐梨亜だった


「神崎…さん?……泣いてるの?」


私の様子を見た雪咲祐梨亜は私のもとへと駆け寄ってきて心配してくれた


なんだろう?この安心感は…


結華といた時と同じような安心感


「何か悩んでいることがあるの?それなら一人で抱え込まないで私に全部相談して…?」


雪咲祐梨亜は私に優しい声で言ってくる


私はそれから雪咲祐梨亜に私の思っていることを全部言った


祐梨亜は私の話を首を軽く縦に振りながら聞いてくれた


そして、私に優しく微笑んで


「神崎さん!!私達は今日から友達ね?私のことは祐梨亜って呼んで?未那…」


ふと、祐梨亜が結華に見えた


そして、私達は約束をした







  何 が あ っ て も 決 し て






     裏  切  ら  な  い  と



でも、この約束が簡単に破られて裏切られるだなんてこの時は思いもしなかった




428: 名前:マロン☆03/30(火) 21:07:28
それから私と祐梨亜は仲良くなった


毎日一緒に行動して、一緒に学校生活を過ごしていた


私は、結華といるようでそして、新しい友達ができてとてもうれしかった


この幸せがいつまでも続けばいいと思っていた


そんなひそかな願いは簡単にもろく壊された


ある朝、私が学校へ行くと私の机には


「死ね」や「ワガママ」などと胸に刺さる言葉が書かれていた


多分、私が祐梨亜と仲良くしているのを恨んだ女子たちの仕技だろう


私はその落書きを雑巾で消す


その日は早めに学校に来ていたので


祐梨亜が来る前に何とか消すことができた


祐梨亜に心配をかけたくない


そして、祐梨亜が来た


私は笑顔で祐梨亜に話しかける


「おはよう!!祐梨亜ッ!!」


私が笑顔であいさつした横を祐梨亜が何も言わず通り過ぎていく





        え…?


「祐…梨……亜…?」


私が祐梨亜の肩を触ろうとした瞬間私を丸で汚いもの扱いするのかのように手を払い私を突き飛ばした


突き飛ばされた私はそのまま教室のドアにぶつける


「触らないで?汚らわしいっ!!
未那…私はもう、あんたの味方じゃない!!あんたの味方は、このクラスの誰一人としていないのよ!!」


祐梨亜は私を指さし見下す


「何で!!?私と祐梨亜は友達じゃなかったの?!
約束したよね?!私達はお互い絶対に裏切らないって…」


祐梨亜は私を見下し鼻でフッと笑うと


「ハァ?アハハハハハ…あんたみたいな馬鹿でワガママが私の友達なわけないじゃない!!
それに…私あんたのこと一度も友達だと思ったことないよ!!!」


アレ?このセリフどこかで聞いたことがある…



そうだ…私が結華と喧嘩した時だ


また、結華と祐梨亜が重なって見えた


432: 名前:マロン☆03/31(水) 20:55:46
また…言われちゃったなァ…


私のこと友達だと思っていなかったなら


何で私に話しかけてきたの?!


転校してきた初日から無視してくれたほうがずっとましだったのに…


何で私に優しい言葉をかけてくれたの?


それならいっそのことひどいことを言われたほうがましだったのに…


何で私と友達になったの…?







          何で?




            ナンデ……?


私の目からは自然と涙があふれ出てきていた


「うわっ…こいつ泣いてるし…キモッ」


祐梨亜の仲間達が私に暴言を投げ捨てる


心が痛い…


その日から私の地獄の日々が始まった


私が毎日学校へ行くと机には様々な暴言が書かれた紙が貼られており、迷惑メールや電話も増えてきた


そんな日々を過ごすうちに私の身体も精神も心もボロボロになりかけていた


友達だと思っていた人に裏切られた


いつしかこの思いは悲しみではなく『恨み』に変わって行った


ある日、私がいつも通り学校へ行くと私はいきなり教室の入り口付近で足をかけられて転んだ


「……痛ッ…」


右膝には血がにじんでいた


「大丈夫ぅ?ずいぶんど派手に転んだねェ?キャハハハハ」


祐梨亜が私に話しかけてくる


私は祐梨亜を睨む


私の睨みを見た祐梨亜は私の髪の毛をつかみ


「この髪の毛長すぎね?私達が可愛くカットしてあげる!」


そして、祐梨亜はハサミを取り出し私の腰まであった髪の毛を首までのショートにした


まぁ、ちょうど髪の毛がうっとうしいと思ってたからいいけどね…


でも、確実に体も心も精神もまたぼろぼろにはなっていたんだ…


444: 名前:マロン☆05/16(日) 21:03:16
いじめに我慢しきれなくなった私はクラス全員をある日屋上に呼び出した


お前らに地獄を見せてやる!!!


私が屋上のドアを開けると目の前に入ってきた景色は


クラス全員がちゃんといた

「クスクス…遅かったじゃん…」


と祐梨亜が笑いながらいう


「あんたらが早いだけだよ…バーカ」


私はそれなりに反抗する


私だって、やられっぱなしじゃないんだから!!!


「いつからそんな口きけるようになったのォ~?」


と祐梨亜に付きまとっているブスでぶりっこ女・東条由美子(トウジョウ ユミコ)が言う


「お前はお母さんですか?私がいつこんな口を聞こうと私の勝手…お前らに教える必要はない…
てか、ぶりっこ黙れ…臭い・キモイ・ウザい・この世から消えろ」


私は冷たい目で祐梨亜と由美子を睨む


「ヒドォ~イ!!由美子は臭くないし、キモイもないしウザくもないわよォ~!!!由美子は世界で一番可愛いんだからァッ!」


と由美子が言う


はっきり言ってもいいなら言います


みてて吐き気がする


「ゆ…由美子になんてこと言うのよ!!お前のほうがキモイし!!由美子に謝れよ!!」


と祐梨亜が言う



「嫌だね!!何で私が悪いわけ?私は親切に本当のこと教えてあげているだけじゃん!」


私が言っても誰も信じてくれないだろうけどね…


「でも、まぁいいや…これから貴方達にいいものを見せてあげる…」


私は不気味に笑うと屋上のフェンスのほうへと歩いて行った


「イッツ・ショータイム!!私は今からお前らの願っていることをかなえてあげる!
皆の願い事は一つ…『私が消える』ことでしょ?」


皆の口から相槌を打つのが聞こえてくる


「だから、私皆の前から消えてあげる…だけど、私はお前らを一生恨み続ける!!!!!!」


そう言って私はフェンスを飛び越える


そして、最後に




      『さ  よ  う  な  ら』


そういうと私は屋上から落ちる


「未那…?ぃやぁぁぁぁああああああ!!!」


と祐梨亜の叫び声とともに私は地面へと落ちて行った








448: 名前:マロン☆05/21(金) 21:27:07
祐梨亜目線

「祐梨亜!!どうしよぉ!!!私…私ぃ!」


と言って私の部屋に駆け込んでくるのは私の双子の妹の雪咲真里亜だった

私達は一卵性の双子


だから、私たちの顔つきなどもすごく似ていて


同じ格好すればばれない


昔から体の弱い私は私の格好をした真里亜に変わりに学校へ行ってもらっている


でも、最近、真里亜の様子がおかしい


なんというか、帰ってきても凄く悲しそうな顔して帰ってくる


私が理由聞いても答えてくれない


「どうしたの?」


私は真里亜に問いかける



「祐梨亜ぁ…私…私…人を死に追い詰めちゃった…」


と真里亜は涙を流しながらいう


「どういうこと…?説明して?真里亜」


と私は真里亜に聞く


真里亜は何もかも説明してくれた


つまり、私の代わりをしていた真里亜は、東条由美子って子に頼まれて断ると


「断ったら、あんたの大切な妹とあんたの親友の未那を殺す。そして、あんたの大切なものからどんどん消していく」


と脅迫して断れなかった


だって、東条由美子の家は有名な組(悪いほう)だったから


由美子ならやりかねない…


真里亜は由美子の脅迫に負けてしまったということだ


「私…人殺しだよォ…ぅっく…ヒック…」


真里亜…私が身体なんか弱くなければ真里亜も未那って子も悲しまずに済んだんだね…


全部私のせいだ…


「真里亜、大丈夫だよ?真里亜は悪くない…悪いのは全部私…もう、今から真里亜は真里亜。私は私で未那さんを虐めたのは私、未那さんを死まで追いつめたのも全部私
だから、真里亜が罪悪感を感じることはないんだよ!」


そう言って私はにっこり微笑む


私がすべて悪いんだ…


だから、この問題の始末くらい私が自分でしなきゃね…


「祐梨…亜ァ…ごめん…ぅっく本……当に…ヒックごめん」


真里亜は言葉をとぎれとぎれに私に謝る


「真里亜、もう謝らなくてもいいんだよ!」


そう言って私は真里亜の頭を撫でる


罪をかぶるのは私だけでいいの…


皆か幸せになれるなら私は自分の自由を捨てたってかまわない!!

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最終更新:2010年12月23日 08:48
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