124: 名前:杏☆02/20(日) 08:04:19
この日1番幸せだと思ったかもしれない。
もちろんこの17年間の中で。
「彩っ!? なんだった!??」
「……元カレなんだよねぇってか、小学校からの好きだった相手……」
自分で言ってることが分からないほどめちゃくちゃだった。
「っはい!? 言ってる意味が……」
「……付き合った」
「ん?」
「ようやく、12年ぶりにあたしの夢叶ったよ」
「遅かったねぇーあんたら」
そう口にしたのは優花だった。
「どういう意味?」
「あたし全部知ってたし!」
「はあ!? なんで教えてくれなかったの!!?」
「いや、理由ないけど」
「何それ~」
こんな普段の会話に戻れたのは皆のおかげなのかもしれない。
いや、かもじゃなくて、そうなんだろうな。
そして龍のおかげかも知れない。
全て変えてきたのは、みんなと龍なのかも……しれないな。
ありがとう。
そしてこれからもよろしく。
125: 名前:杏☆02/20(日) 08:18:00
――5年後――
「お前さぁ…まだ終わんね~わけ?」
「うるさいなぁ~年下の癖に指図すんな、ボケ!」
「アホに言われる筋合いないねぇーよ」
「年下の癖に生意気な」
「今年下関係ねえーし!」
「あるって!」
「ない!」
あーぁ…またですよこの喧嘩……。
進展なく、いつまでも子供だよねぇ~…。
って思いがちのみなさん!!
思っていいです!
本当なんで!
あたしが22歳.
龍が21歳.
いろいろとうるさい奴に振り回されてます。
まじめに疲れます。
「おっせぇなぁ」
「はい、はい終わったよ!」
「まぢ遅い!」
「もーいこっ?」
「あーなんでこーなんだって」
「年上らしくしてよ!?」
「立場逆転って奴?」
「まぁ~知ってる人ばっかだけど」
「じゃぁーするから」
今から、ちょっくら4人くらいでお出かけ.
前デートした、遊園地に行こうって話になり――.
太一/梓/龍/あたしで…。
久々デート。
これってWでーと?
「行くぞ」
「うん」
久々に会う2人。
10年付き合ってるって…昭和のカップルですか?って言いたくなる。
あたし達は家を出た。
126: 名前:杏☆02/20(日) 10:22:33
「あやぁ~!」
「梓あ!!」
久々の再会というコト.
7年近く会ってなかったし.
成人式は…会ったっけ?
そんなあやふやなんです。
「お、お久っ」
「お前、身長伸びすぎだって」
「そんなことねーっつぅの」
あっちも久々みたいです。
「久々じゃん? こいうの~」
「そうだねーえっと…10年ぶりくらい?」
「うんそーだね」
あの遊園地はあたしにとっての思い出の場所です。
「あんた達って1回はなれたんじゃないの?」
「あー…5年はなれた…かも?」
「でも遠距離だったしね!」
すっげぇこいつら、
ってかどーかしてる
(短いけど/切ります)
133: 名前:杏☆02/24(木) 17:20:47
「うっえぇー」
「お前…弱すぎ」
っは……。
しょうがないじゃん、こういうの
弱すぎなんだからーっ。
「お前はそういうの昔っから…弱いって
分かってるんだから、乗るなって」
「ごめん」
年下に説教ってキツイ。
情けないな。
「おーおーラブラブー」
「お2人さん暑いっすよー
まだ春なのにー」
「うーっさい!」
「うるせーよ」
照れながらも傍についていてくれる
そんな優しさが嬉しかったんだ。
143: 名前:杏☆02/28(月) 15:44:11
「……何時見てもラブラブだね」
「……憧れるわけでわねーけど、すっげーよ」
とあたし達は、2人にそう言った。
…こんな長続きするなんてありえないもんね。
*
「閉めは、観覧車にしちゃう?」
「……太一はベタなパターンをしたわけでしょ!」
「うっせー」
あたしは、太一をからかうと、
太一はまっかっか…馬鹿だねー…愛し過ぎでしょ!
「んぢゃーそんな太一くん!
梓と一緒に乗りなさい!」
「えぇ!?」
「頑張れよー」
「頑張れ~い!」
こっちが応援する…そんな計画だった。
でも、それは、あたし以外が計画した、
「龍と彩花」が一緒になるって…そういう企画
……になっているなんて……
“思いもしなかった”
146: 名前:杏☆03/01(火) 17:49:00
「気まずいよーありゃ……」
「あぁ」
だるそうに答える龍にちょっとイラつく。
なんなんだよ!…その程度の…。
「なんなんの? めっちゃつまんない!!」
「…あっそ」
うざ……龍うざい。
なんなんだよ……。
あたしの中でムカつきが溢れだしていた。
「んじゃ…バイバイ」
「……っは?」
「別れよ」
「……」
思ってない事を口に出してしまい、
あっと、口を抑えた。
「……まだ分からないんだ……」
「何が…」
重い空気になったとき、龍が
青い箱を開けた。
その中身はキラキラ光
指輪。
「ずっと隣で笑ってろよ」
「……馬鹿」
そんな言葉がプロポーズなの!?
って思うけど、あたしにとって
最高の言葉だよ。
――
「彩花」
「……何?」
ちゅっ
「好きだ」
「もう聞き飽きたって!」
「んで返事は?」
そんなの決まってる。
決まってるのに、わざと聞いてる龍が
幼いな……ちっちゃい仔みたい。
「よろしくお願いします」
赤面の中であたしはそう答えた。
夢にも見たこの現実…。
頬をさり気なく引っ張る。
「痛っ…」
「馬鹿かよ」
現実だ……。
3月14日…ホワイトデー.
始めて行った場所でプロポーズ。
もう……大好きだよ。
一生好きだよ…龍。
「ねぇ、ねぇお願いきいて!」
「あー何?」
“好きって言って。”
照れくさそうに顔を上げた龍。
そうして、こう言った。
「好きだ」
何回言っただろうこの言葉。
でもこの時の言葉が1番…嬉しかったよ。
「あたしも大好きだよ」
END
147: 名前:杏☆03/01(火) 18:00:50
番外編――
「似合ってる!」
「まじで?」
結婚式はもちろん6月。
6月はジューンブライド…だっけ?
それもだし、龍の誕生日だからってそうなった。
「梓ちゃん…お子さんの名前は!」
「あー…健太だよっ!」
「おぉ! 長男はかっこいいねぇ」
先月出産したばかりの梓…。
男の子だそうです。
この前見たときめちゃくちゃ可愛かった。
男の子だったらもったいない!くらいに。
「奥様…」
「あ、はい」
「準備が出来ました」
「んじゃー梓あとで」
「ばいばーい!」
ドレス重っ!
何キロあんだよーっ
と一人で切れるあたし。
「おお、馬子にも衣装だな!」
「失礼な! 奥様に言う言葉?」
「お前はおばさんだろ?」
「うっさい、調子に乗るな馬鹿!
梓とずーっとらぶらぶしてろ!」
あたしに声をかけてきたのは太一。
おぉ…やっぱ変わらないね。
――
「――誓いますか?」
「誓います」
「――誓いますか?」
「誓います」
誓わないって言ったらどうなるんだろう
とっさに馬鹿な考えをする。
「誓いのキスを」
このキスが
始めてのキス…のように思えた。
「ずっと傍にいろよ?」
「うん」
耳元で囁いた龍。
その言葉が嬉しかった。
――
「おめでとー」
「祝だねー」
「馬子にも衣装だな」
おい、太一…何回言うんだよ!!
失礼だよ!
「おぉ、健太くーん!」
「赤ちゃんじゃーんだれの仔?」
「ウチラの仔!」
ホント…夫婦ってオーラがやばいな。
夫婦オーラって何?って自分に突っ込む馬鹿。
「子作り…ねぇ」
「…な、なな、何!?」
「やっちゃったり…する?」
「えぇぇ!?」
ハプニングが沢山あったあたし達にとって
もう辛い事が合っても、二人で乗り越えて行けるよね。
最悪だった日も
最高の今日なように、
築き上げていこうね。
148: 名前:杏☆03/01(火) 18:03:27
書き始め 10月18日
かき終わり 3月1日
約5ヶ月間お世話になりました。
応援メッセージ有難うございました。
現在書いてる小説ご紹介。
Dear…(実話)
真っ白なノート
短編小説 (短編小説の方で)
5ヶ月間有難うございました。
最終更新:2011年03月07日 18:32