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どうして変態なんですか 番外編

番外編①



今日は8時には帰るからな。

確かにそう言った。でも今はもう9時。

携帯も繋がらないし、いったいどこで油売ってやがるんだ、あの野郎。

アメリカに住み始めてからもう半年近く経つ。

慎也は高校の教師を勤めていて、俺はというとまだ英語に慣れてないから学ぶために学校に行っている。

就職活動を行ってない。

つまりまことに不本意ながら慎也に養ってもらってるってワケだ。オマケに学費も出してもらって。

捜しにいこうにも、家と家の間が50mも離れているような田舎町だから捜しようがない。

携帯も繋がらないし(二度目)。

だが家でただただボーっと帰ってくるのを待っているのもむず痒く、俺は慎也を捜しに行くことにした。

べ、別にヤツを心配しているわけじゃないからな!

ガレージに駐車してある車を動かす。田舎は車がないとやっていけない。

とりあえず、慎也の勤める学校まで行ってみようと思った。


何キロ進んだだろうか。

都会に向かえば向かうほど、辺りは明るく、ビルが多くなっていく。

近くまでくると車を止め、慎也の行方を知らないか関係者の方に聞くため、学校の敷地内に入った。

慣れない英語でまだ職務をこなしている人に聞く。

その人曰く、ついさっき慎也は帰ったらしかった。


俺は元来た道を引き返すことにした。

もしかすると、慎也の車を見つけられるかもしれない。

「あ、慎也」

見つけることには見つけられたんだけど…。

「な!」

俺は女の人と楽しそうに喋る慎也を見てしまった。

二人きりで。

何だろう、この気持ち。

見てはいけないものを見てしまったようで俺の胸の音は高鳴る。

車に戻って一旦家に引き返した。

ふう。家の中に入って深呼吸して気持ちを落ち着かせる。

……あれはなんだろう。

え…も、もしかして浮気…ってヤツじゃ。

慎也はカッコいいしモテる上に軟派だからそれもかなりの確率でありえる。

俺は段々不安になってきた。

何だよ慎也のやつ! 浮気は絶対しないって言ってたのに!!

それとともに怒りも込み上げてくる。

椅子に座ってしばらく思案していると、

「ただいま」

俺の悩みの元凶が帰ってきた。


「ごめんな、8時に帰るって言ったのに」

慎也は俺の姿を見かけると真っ先に謝ってきた。

何がだよ。元からあの女性と会うつもりだったくせに。

内心怒り心頭の俺は慎也に対して何も言わなかった。

「旭、どうかした?」

慎也の手が俺に伸びてくる。それを俺は思いっきり払った。

パシンと渇いた音がする。

「どうかした、だと? 俺の気もしらねーで!! お前なんか、お前なんかなぁ!」

感極まったせいで目頭がカッと熱くなった。

ボタボタと目から涙がこぼれ落ちる。

「あさ…ひ?」

一方の慎也は驚いた表情で俺を見ていた。

「お前なんか…ッ」

嫌いだ、って言ってやりたいのに言葉が出ない。

慎也の胸倉を掴んで必死で涙を堪えようとする。

けど、ダメだった。とめどなく溢れてくる。

俺、慎也に嫌われたのか? 愛想尽かされたのか?

慎也は俺を切り離して、違う人のところに行くのだろうか?

不安ばかりが心の中を過ぎった。

「嫌だ、慎也…ッ。俺は絶対嫌だ!」

相変わらず慎也はきょとんとしている。

「…何のことだ?」


「え?」

俺も思わずつられてきょとんとする。

「そんなに早く帰ってきて欲しかった? ごめんな、この時期はテスト採点で忙しいんだ。

前にお前に言った約束、守れなくてホントごめん」

慎也は俺に向かって頭を下げた。

「じゃ、じゃあ遅くなったのは仕事だって言うのか?」

「そうだよ」

「嘘付け! 女の人と一緒にいるところ見たんだからな!」

俺が怒声でそういうと、慎也は間を置いて笑い始めた。

「ッあははは」

「何がおかしいんだよ?」

ったくこっちは真剣だってのに。

「だってそれ、妬いてるってことじゃん」

「なっ!!」

自分が浮気しといてよくそんなこと言えるな!

「あの人は小さい時に良く遊んだ人で、久しぶりに会ったから挨拶がてらに少し話してただけだよ」

笑いが収まると慎也は俺の方に歩み寄ってきた。

そして俺の身体を優しく抱擁する。

「妬いてくれて嬉しいけど、もうちょっと俺のこと信用しろよ。俺はずっと旭一筋なんだぞ? これからもな」

「………」

その脳髄を突き刺すような慎也の言葉に、酷く紅潮したのは言うまでもなかった。



結婚と来れば浮気!浮気ネタを書いてみたかったーw
でも、
浮気と思ってたが実は違う→受けが翻弄
が萌えだと思いましたw
てなわけでというわけです(謎



番外編②



「慎也!」

旭は妙に明るい声で掃除している慎也を呼びかけた。

掃除機のスイッチを一旦切り、呼ばれたほうを慎也は振り返る。

「トリックオアトリートっ!」

アメリカに住んでいるというのに全く発音のよくない英語でそう言いつつ旭は右手を突き出した。

慎也はぽかんとしたが、すぐにこの日がハロウィンだと気づいたようだ。

「ハロウィンだろ? コスプ…仮装してから来い」

軽くあしらってから再び掃除機のスイッチを入れて床のほこりを吸い始める。

「仮装とかいいじゃねーか。俺はお菓子くれりゃあそれでいいんだよ」

「いや、どうせやるなら真剣にやれよ。それってアメリカのイベント馬鹿にしてるぞ」

「そっそういうわけじゃねーよ。ただハロウィンにかこつけて慎也の作ったケーキとか食いたいなって…」

「じゃあ俺はハロウィンにかこつけて旭のセーラー服姿が見たいな」

ウイーンと鳴る掃除機を操りながらしらっと言う慎也の言葉に旭はひどく赤面した。

「アホか!! お前なんてランターンに食われてしまえ!」

「ランターンはポケモン。お前が言いたいのはジャックランタンのことか? 

あとジャックランタンは人を食ったりしないと思うけど」

揚げ足を見事に取られた旭は何もいえないままその場を去った。


テイク2。

(これでいいか。セーラー服なんて冗談じゃねー)

なぜかクロゼットの中にあった魔女の衣装。

(い、言っとくけど仮装しろって言われたからしてるんじゃねーぞ。やっぱイベントは楽しまなきゃな。

うん、それだけのことだから。いやマジで。っていうか何で俺こんなに言い訳してるんだっけ?)

黒いローブを服の上からかぶって、魔女帽子をかぶるだけ。簡単にコスプ…いや、仮装ができる。

もう一度旭は深夜の元へ向かった。彼は掃除を終わらせ、ソファに座って読書していた。

ちなみにエロ本ではない。

「…トリックオアトリート」

一度目失敗して二度目にテンションあげて言うのは恥ずかしいのだろうか。

旭の声は先ほどよりも小さくなっていた。発音が悪いのは相変わらずだが。

「いいよ。じゃあここ座って?」

読んでる途中の本を閉じ、隣の空いているスペースをぽんと叩く慎也。

それに従い旭は指示された場所に座った。

旭の心には、あの慎也の舌がとろけそうなケーキの味しか思い浮かんでいない。

わくわくしながら待っていると、そっと慎也に横たわらされた。

「な、何だよ?」

「お菓子くれなきゃいたずらするぞ、なんだろ? お菓子はやらない。だから"いたずら"してみろ」

魔女の黒ローブの中へ慎也は手を滑り込ませる。

「お前それっ、お前がやってんじゃねーかッ!!」

声を張り上げて旭はもぞもぞと抵抗した。

「どっちも同じようなもんだろ。するもされるも」

「は、ッふざけんな…あ、ん…ッ」


テイク3。

「慎也このやろーッ」

お菓子を食べるつもりが食べられてしまった旭はギンと慎也を睨む。

「じゃあ、これでどうだ? スイートオアスイートだ!」

ビッと人差し指を前に突き出して旭は叫ぶ。

「…お前、トリックとトリートの区別つかないんだろ?」

嘲るように慎也は目を細めて旭を見た。

「んなことどーでもいいの! それよりケーキ作ってくれよ。俺仮装までしてバカみたいじゃん」

「そうだな…」

片手をあごに充てて考え込む。

それを見て旭は、今度こそケーキが食べられるのかと期待した。

だが、次の瞬間はなぜかすぐ目前に慎也がいて、唇に何か柔らかいものを感じた。

「ん…?」

旭がそれがキスだと気づいたときにはもう慎也の舌が口内に入り込んでいるわけで。

「…ん、ぅ」

くちゅっと鳴った音で今の状況を完全に把握した旭は慎也を突き飛ばした。

「はぁ、はぁッ、おま…お前…ッ」

「スイートって言ったよな。甘いものって言ったらキスだろ」

唾液のついた下唇をペロリと舐めると慎也は得意そうに笑んだ。

「違うだろおおお!」

旭が叫んだのは言うまでもなかった。


テイク4。

「もう知らん…もう慎也なんか…」

まだ魔女のローブを脱がないまま部屋の隅で頭を抱えている旭。

コスプレしろと言われたりイタズラされたりキスされたりするのは、もちろん旭は嫌がっているわけではない。

むしろ喜んでいるはずだ、…構ってもらえて。

じゃあなぜいじけているのか。答えは簡単、ツンデレだから。

「ごめん、そんな怒るなよ。ちょっとイジメただけだろ?」

旭の背後から寄り添い、片手で抱き寄せつつ頭をくしゃりと撫でる。

「ケーキ作ったからさ。一緒に食べようぜ」

ケーキと言われて途端に旭は元気になった。単純なところも…まあ彼の魅力だろう。

テーブルの上の、慎也が作ったチーズケーキを頬張ったころには旭の機嫌は既に治っていた。

「やっぱうめーな、お前のケーキって」

「そら良かったな。で? お前は俺にお菓子くれんのか?」

にこにこ笑いながら慎也は言った。もちろん旭が菓子など用意していないことを見越してのことだ。

「う、うー…な、い、です…」

チーズケーキを食べる動作を止め、旭はバツの悪そうな顔をした。

「ふーん。じゃあイタズラ、するからな」

ニヤリと慎也が嫌な感じの笑みを浮かべたことは描写しなくともわかるだろう。

その表情は旭を青ざめさせた。


…ハッピーハロウィン。




バレンタインや誕生日は王道イベントなんで、ちょっとマイナー(?)なイベントに。
でもハロウィンもコスプ…ゴホ、ゴホッ仮装や、お菓子くれなきゃイタズラするぞ?という言葉とか…けしからんですね^p^(お前や
日本も欧米のようにハロウィンが浸透すればとおもいますw



番外編③(by蝶々)




すごーく好きだった小説キャラをお借りして二次創作(*´ω`*)@事前許可は貰ってますーw
作者であるかずいちゃんに渡せるのに間に合わなかったのが心から残念ですが…と思ってたら奇跡の再会を果たせたので載せますw
キャライメージと合ってるか不安…^^;
そして受験おつかれ^p^
__________

風邪って馬鹿は引かないって言うけど……それなら変態はどうなんだろうな。
目が覚めて一番最初にあれ、と思う。
いつもなら先に目覚めるアイツに苦しい程抱き付かれて嫌な目覚めを迎える筈なのに何故か今日は様子が違った。
ベッドから身体を起こし隣の慎也に目を向ければ仰向けの状態で額に腕を乗せて荒い息を繰り返している。
……まさかと思い額に手を当て確認すると尋常じゃない熱さ。

「お、おい慎也……まさか風邪引いたのかっ!?」
「……おー、旭……おはよ……。ゴメン……今日はおはようのセックスできな……ゴホッゴホッ!」

……咳をしながら変態発言しないでくれますか。誰が朝っぱらからヤルか。
心配する気が一気に失せて自分に掛かっていたシーツを乱暴に慎也の顔に覆い被せる。
別に熱に浮かされて血迷った事を言ってる訳じゃない。
コイツ――中田慎也は自他共に認める変態で、朝だろうが夜だろうがお構いなしにこうやって常識外れな発言や行動をする問題児だ。
そんな慎也に俺は常に振り回されている。
それならコイツと離れたらいいだろって思うかも知れないだろうが、まあ……腐れ縁と言うか……なんやかんやあって今はケッコ……結……あ゛ー……二人で住んでいる。
あ、でも別姓! 俺にはちゃんと“雪代”って名字があるんだからな、ウン。

「……八度五分。バッカじゃねーの」

ピピ、と小さな電子音を合図にダルそうな慎也の脇から体温計を引き抜いて確認する。
本当なら心配しなくてはいけないのは解っている。
ついつい癖で病人に向かって掛ける台詞ではない事を言ってしまうのはコイツの日頃の行いが悪いんだ。

「何が……ゴホ、原因なんだろな……ゴホ」

いやいやいや。この真冬に薄着してたからに決まってんでしょーが。
元々の体温が高いからって油断し過ぎだバカ。

「今日が休みで良かったな。まあ今日一日寝まくってれば治るだろ」
「おー……」

素直に目を瞑る慎也にこっちが面食らってしまう。
……本当に辛そうだな。
慎也の邪魔になってはいけないと、俺はそっとベッドを降りると静かに寝室を抜け出した。

――その数時間後、俺はあるものを手にしてもう一度寝室へと入る。
覗き込む俺の気配に気付いたのか慎也は薄く目を開けて反応を示した。

「……お粥、食べるか?」
「ゴホッ、旭……俺の為にわざわざ作ってくれたのか?」
「違う。あー……あれだ。なんか急に食べたくなっただけだ」

特に良い言い訳も思いつかず慎也に向かってそう答えると、笑いながらありがとうと礼を言われた。
なんか……すっげー居心地悪いしもうさっさと早く食べて薬飲んでもう一回寝て欲しい。
なのに慎也はじっと器を眺めたままなかなか食べ始めようとしなかった。

「食欲無いのか?」
「っていうか旭が食べさせてくれないのか?」
「なっ……!」

質問の答えになってるんだかなってないんだか判らない言葉に思わず身じろぎしてしまう。

「なんで俺がそんな……っ、新婚夫婦みたいな事できるかぁ!」
「新婚だろ?」

…………そうでしたね。

「そ、それでも俺は嫌だっ! 自分で食べろっ」
「ちぇ。旭のツンデレー」

無理矢理慎也にスプーンと器を押し付けると慎也はしぶしぶ起き上がり、自らお粥を掬って食べ始めた。
ていうかデレてねーし。いつデレたかむしろ言って欲しいぐらいだ。
お粥なんてご飯をふやかしただけの料理なのに、それでも美味しいって言われて少しだけ安心した。
食べ切って薬を飲んだのを見届けてから俺はやれやれと食器を片付けようと立ち上がる。
これで俺の仕事はすんだな。後は夜まで寝てれば治るだろ。

「――旭、どこ行くんだ?」
「どこ……って、食器を片付けに……うわっ!」

慎也に腕を掴まれバランスを崩した俺は、そのままベッドへと倒れ込んでしまった。
整った慎也の顔がいきなり至近距離に見えてかぁっと顔が熱くなるのが自分でもわかる。

「俺が寝るまで添い寝しといてー」
「……寝言は寝て言えよ」

そのままぎゅっと強く抱きしめられるとトクトクと聞こえる慎也の心臓の音。
その音を聞いてたら暴れるのも段々面倒くさくなってきて、俺はされるがままの状態でしばらく慎也の胸に顔を埋める。
……熱い。やっぱり尋常じゃなく熱い。
やっぱさっきより熱ヒドいんじゃねーのコレ?

「……なぁ慎也? 汗もかいてるみたいだし、着替えとかしないと風邪悪化するぞ?」

脱がしてやろうと慎也のパジャマのボタンに手を掛け一つずつ外していく。

「今日はいつになく大胆だな。……旭の所為で勃ってきたんですけど」
「はぁっ!? 違う、これは誘ったんじゃなくて、お前を心配して――」

慌てて起き上がろうとするのを、病人とは思えない力で抑えられそのまま組み敷かれる。
もう大人しく寝とけよー! なんで俺が寝ててお前が今上になってんだよっ!

「心配してくれなくてもまだお前を満足させる程の体力ならある。キスは……伝染るからな。我慢しろ」

俺が心配してんのはそんなとこじゃねーよ!
そう叫びたくて口を開いたのに首筋に熱い舌がうねる感覚がして俺の口から洩れたのは情けない程弱々しい喘ぎ声だった。

「っあ、やっ……!」
「知ってるか? 風邪は運動して汗をかくと早く治るんだぞ」

耳元でそう囁かれながら俺は思った。
慎也には勝てない……。
――そしてやっぱりコイツは変態なんだと。

__________

人様のキャラで性描写はさすがにマズイかなと思い自重(・∀・)
風邪ネタはうちの愁×直人でも書いたけどキャラ変えるだけで全然違うくなるから楽しかったですw
お粗末様でした~w

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最終更新:2011年04月22日 19:52
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