70.エンヘ・ジョチ
1944村

名前:エンヘ・ジョチ(Энх Зүчи/Enkh Züchi)
性別:男
年齢:31
身長:170cm
出身:モンゴル

どうも、エンヘ・ジョチいいます。あ~…外人さんには逆に言うたほうがええんかな?エンヘが名字、ジョチが名前です。名字いうてお母ちゃんの名前なんやけどね。
ちょっと前まで大学で助教なんやしとりましたけど、今はふら~っと旅に出つつ写真なんか撮っとりますわ。無名のカメラマンいうやつやね。あぁ、このスペインっぽいポルトガルっぽい訛りは郷里のものちゃうくて、今そのへんにおるからこう話しとうだけです。現地の人のアクセントを真似してなぁ、こんな感じに話したほうが…親しみやすい言うか、すぐ打ち解けてもらえんねん。たまぁに似非やいうて怒られるけどなぁ。そのあたりは堪忍堪忍、大目に見たって。
ん~…他特に話すことあらへん、つまらん人間やさかいに。でも色んなとこ行っとうから擦り合わせはしやすいんちゃう?なーんてな。
ボクから話しかけに行くこともあると思うけど、そん時はよろしゅう頼みます。ほな。



母親はシングルマザーで、そのために普通は父姓で名乗るところを母親の名を使っている。
家は決して裕福ではなかったものの成績は良く、そのおかげで大学に進学もでき、とある科学者が一部寄稿した本をきっかけに(元々生き物が好きだったというのもあるが)生物学の道へ進むことになった。
その後大学で助教として働きながら研究を進めていたが、論文や研究の成果を同僚…のみならず師事していた教授にまで繰り返し盗用され、その上に自分が真似されたのだと言われたり、研究を続けられなくなるような嫌がらせを受けたりして精神的に疲弊していった。
さらに追い打ちをかけるように体に不調を感じるようになり、何となく自分はそう長くはないのだろうということを悟る。
先の件で疲れ切っておりやや精神的に病んでいるところもあったジョチは、治療を受けてまで生きる気力もなく、こうなった以上仕方がないこれも天の定めた寿命だと、碌な治療もせずただ痛み止めだけ服用して、最後くらい誰にも邪魔をされず自分のやりたいことをして死にたいと仕事を辞めた。

今は大好きな動物や自然と触れ合いながら、世界中を旅している。おかげで精神的には大分回復したが、当然ながら病は進行し続け、今は痛み止めもあまり効かなくなってしまった。
無理してまで生きようとは今も思ってはいないが、母も少し前に亡くなり、研究も盗られ、このまま自分は何も残せずに何もなかったかのように死んでしまうかもしれないということが少しだけ口惜しく、最期に自分の生きていた証を残したいという気持ちで写真を撮って、簡易的な個人サイトに載せている。

だがそれは匿名の掲示板に無断でアップロードされ、無名の写真家「ネルグイ(Ганболд/Nergüi)」として巷で高い評価を受けているものの、それがジョチが撮ったものだということを知る人はいない。

「言語によって性格が変わる」とよく言われるがそれを如実に受けやすく、南欧訛りの英語を話す時はわりと明るく振る舞っているものの元々はいうほどテンションは高くない。
自分を偽っているのかと言われればそういうわけでもなく、それもまた己の一側面なのだが、素の自分を見せるのが恥ずかしい(から隠したい)と思っている気持ちはちょっとある。

名前のはなし。
エンヘ→「平和」
ジョチ→「旅人、客」
ついでにネルグイはそのまま「名無し」って意味。そんなニスタみたいなの実在するんだな…とおもってつけてしまった()

「漠然と死期を悟っているカメラマン 自分がいた証を残したい」
がコンセプトだった(だった)

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一人称は「ボク(ぅ)」
他者の呼び方は、年上に対しては名前+さん、年下には名前+君orちゃん。
最終更新:2022年12月03日 02:37