QRect

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QRect クラス

QRect クラスは整数精度の平面上の長方形を定義します。
公式リファレンス

性質


メンバ関数

コンストラクタ

+ ...
QRect::QRect()
Nullの長方形を生成します。

QRect::QRect(const QPoint & topLeft, const QPoint & bottomRight)
指定した左上及び右下の頂点を持つ長方形を生成します。
パラメータ
  • topLeft 長方形の左上の座標
  • bottomRight 長方形の左下の座標


QRect::QRect(const QPoint & topLeft, const QSize & size)
指定した左上の頂点及び大きさを持つ長方形を生成します。
パラメータ
  • topLeft 長方形の左上の座標
  • size 大きさ


QRect::QRect(int x, int y, int width, int height)
指定した左上の頂点(x, y)及び大きさを持つ長方形を生成します。
パラメータ
  • x 長方形の左上のX座標
  • y 長方形の左上のY座標
  • width 長方形の幅
  • height 長方形の高さ

この長方形の各辺の座標を取得する

+ ...
int QRect::top() const
この長方形の上端のY座標を返します。y() と同じです。

int QRect::y() const
この長方形の上端のY座標を返します。top() と同じです。

int QRect::left() const
この長方形の左端のX座標を返します。x() と同じです。

int QRect::x() const
この長方形の左端のX座標を返します。left() と同じです。

int QRect::bottom() const
この長方形の下端のY座標を返します。
注意
歴史的な理由からこの関数は top() + height() + 1 を返します。正しいY座標を得るには y() + height() + 1 を使用してください。

int QRect::right() const
この長方形の右端のX座標を返します。
注意
歴史的な理由からこの関数は left() + width() - 1 を返します。正しいY座標を得るには x() + width() を使用してください。

この長方形の各頂点の座標を取得する

+ ...
QPoint QRect::topLeft() const
この長方形の左上の頂点の座標を返します。

QPoint QRect::bottomLeft() const
この長方形の左下の頂点の座標を返します。
注意
歴史的な理由からこの関数は QPoint(left(), top() + height() - 1) を返します。

QPoint QRect::bottomRight() const
この長方形の右下の頂点の座標を返します。
注意
歴史的な理由からこの関数は QPoint(left() + width() -1, top() + height() - 1) を返します。

QPoint QRect::topRight() const
この長方形の右上の頂点の座標を返します。
注意
歴史的な理由からこの関数は QPoint(left() + width() -1, top()) を返します。

QPoint QRect::center() const
この長方形の中点の座標を返します。

void QRect::getCoords(int * x1, int * y1, int * x2, int * y2) const
この長方形の左上の頂点の座標をx1及びx2に取り出し、右下の頂点の座標をx2及びy2に取り出します。

この長方形の大きさを取得する

+ ...
int QRect::width() const
この長方形の幅を返します。

int QRect::height() const
長方形の高さを返します。

QSize QRect::size() const
この長方形の大きさを返します。

void QRect::getRect(int * x, int * y, int * width, int * height) const
この長方形の左上の頂点の座標をx及びyに取り出し、寸法をwidth及びheightに取り出します。

有効な長方形かどうか調べる

+ ...
bool QRect::isNull() const
この長方形がNullの長方形の場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
Nullの長方形は幅及び高さが0である長方形です。(つまり、right() == left() - 1 及び bottom() == top() - 1 )
Nullの長方形はまた空の長方形でもあるため、有効ではありません。

bool QRect::isEmpty() const
この長方形が空の場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
空の長方形は left() > right() または top() > bottom() となります。
空の長方形は有効ではありません。(つまり、 isEmpty() == !isValid() )
頂点が交換された場合の長方形を取得するためには normalized() 関数を使用してください。

bool QRect::isValid() const
長方形が有効の場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
有効な長方形は left() < right() 及び top() < bottom() となります。
AND演算のような自明でない演算は無効な長方形では定義されません。
有効な長方形は空ではありません。(つまり、isValid() == !isEmpty() )

長方形や点がこの長方形に含まれるかどうかを調べる

+ ...
bool QRect::contains(const QPoint & point, bool proper = false) const
指定した点がこの長方形の内部または境界上にある場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
properをtrueにした場合はこの関数は指定した点がこの長方形の内部にある場合のみtrueを返します。

bool QRect::contains(int x, int y, bool proper) const
この関数はオーバーロード関数です。
指定した点(x, y)がこの長方形の内部または境界上にある場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
properをtrueにした場合、この関数は指定した点がこの長方形の内部にある場合のみtrueを返します。

bool QRect::contains(int x, int y) const
この関数はオーバーロード関数です。
指定した点(x, y)がこの長方形の内部にある場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

bool QRect::contains(const QRect & rectangle, bool proper = false) const
この関数はオーバーロード関数です。
指定した長方形がこの長方形の内部にある場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。
properをtrueにした場合、この関数は指定した長方形全体がこの長方形の境界上に重なることなく、完全に内部に収まる場合のみtrueを返します。

この長方形の各辺の座標を設定する

+ ...
void QRect::setTop(int y)
この長方形の上端に指定したY座標を設定します。
高さは変更される可能性がありますが、この長方形の下端は変更されません。
setY() と同じです。
パラメータ
  • y 上端のY座標


void QRect::setY(int y)
この長方形の上端に指定したY座標を設定します。
高さは変更される可能性がありますが、この長方形の下端は変更されません。
setTop() と同じです。
  • y 上端のY座標


void QRect::setLeft(int x)
この長方形の左端に指定したX座標を設定します。
幅は変更される可能性がありますが、この長方形の右端は変更されません。
setX() と同じです。
  • x 左端のX座標


void QRect::setX(int x)
この長方形の左端に指定したX座標を設定します。
幅は変更される可能性がありますが、この長方形の右端は変更されません。
setLeft() と同じです。
  • x 右端のX座標


void QRect::setBottom(int y)
この長方形の下端に指定したY座標を設定します。
高さは変更される可能性がありますが、この長方形の上端は変わりません。
  • y 下端のY座標


void QRect::setRight(int x)
この長方形の右端に指定したX座標を設定します。
幅は変更される可能性がありますが、この長方形の左端は変更されません。
  • x 左端のX座標

この長方形の各頂点の座標を設定する

+ ...
void QRect::setTopLeft(const QPoint & position)
この長方形の左上の頂点に指定した座標を設定します。
大きさは変更される可能性がありますが、この長方形の右下の頂点は変更されません。
パラメータ
  • position 左上の頂点の座標


void QRect::setBottomLeft(const QPoint & position)
この長方形の左下の頂点に指定した座標を設定します。
大きさは変更される可能性がありますが、この長方形の右上の頂点は変わりません。
パラメータ
  • position 左下の頂点の座標


void QRect::setBottomRight(const QPoint & position)
この長方形の右下の頂点に指定した座標を設定します。
大きさは変更される可能性がありますが、この長方形の左上の頂点は変わりません。
パラメータ
  • position 右下の頂点の座標


void QRect::setTopRight(const QPoint & position)
この長方形の右上の頂点に指定した座標を設定します。
大きさは変更される可能性がありますが、この長方形の左下の長方形の座標は変更されません。
パラメータ
  • position 右上の頂点の座標


void QRect::setCoords(int x1, int y1, int x2, int y2)
この長方形の左上の頂点に指定した座標 (x1, y1) を設定し、また右下の頂点に指定した座標 (x2, y2) を設定します。
パラメータ
  • x1 左上の頂点のX座標
  • y1 左上の頂点のY座標
  • x2 右下の頂点のX座標
  • y2 右下の頂点のY座標

この長方形の大きさを設定する

+ ...
void QRect::setWidth(int width)
この長方形に指定した幅を設定します。右端は変更されますが、左端は変更されません。
パラメータ
  • width 幅さ


void QRect::setHeight(int height)
この長方形の高さに指定した高さを設定します。下端は変更されますが、上端は変更されません。
パラメータ
  • height 高さ


void QRect::setSize(const QSize & size)
この長方形の大きさに指定した大きさを設定します。左上の頂点は移動しません。
パラメータ
  • size 大きさ


void QRect::setRect(int x, int y, int width, int height)
この長方形の左上の頂点に座標(x, y)を設定し、また大きさに指定した幅及び高さを設定します。
パラメータ
  • x 長方形の左上のX座標
  • y 長方形の左上のY座標
  • width 長方形の幅
  • height 長方形の高さ

この長方形の各辺の座標を移動する

+ ...
void QRect::moveTop(int y)
この長方形を垂直方向に移動させます。
指定したY座標にこの長方形の上端を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。

void QRect::moveLeft(int x)
この長方形を水平方向に移動させます。
指定したX座標にこの長方形の左端を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。

void QRect::moveBottom(int y)
この長方形を垂直方向に移動させます。
指定したY座標にこの長方形の下端を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。

void QRect::moveRight(int x)
この長方形を水平方向に移動させます。
指定したX座標にこの長方形の右端を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。

この長方形の各頂点の座標を移動する

+ ...
void QRect::moveTopLeft(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の左上の頂点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • position 移動後の左上の頂点の座標


void QRect::moveTo(int x, int y)
長方形を移動させます。指定した座標(x, y)にこの長方形の左上の頂点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • x 移動後の左上の頂点のX座標
  • y 移動後の左上の頂点のY座標


void QRect::moveTo(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の左上の頂点を移動させます。
パラメータ
  • position 移動後の左上の頂点の座標


void QRect::moveTopRight(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の右上の頂点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • position 移動後の左下の頂点の座標


void QRect::moveBottomLeft(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の左下の頂点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • position 移動後の右下の頂点の座標


void QRect::moveBottomRight(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の右下の頂点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • position 移動後の右上の頂点の座標


void QRect::moveCenter(const QPoint & position)
長方形を移動させます。指定した座標にこの長方形の中点を移動させます。
長方形の大きさは変更されません。
パラメータ
  • position 移動後の中点の座標

この長方形全体を移動する

+ ...
void QRect::translate(int dx, int dy)
この長方形を現在の位置から相対的にx軸に沿って dx、y軸に沿って dy 移動させます。
正の値はこの長方形を右及び下に移動させます。
パラメータ
  • dx X軸方向の移動量
  • dy Y軸方向の移動量


void QRect::translate(const QPoint & offset)
この関数はオーバーロード関数です。
この長方形を現在の位置から相対的にx軸に沿って offset.x() 及びy軸に沿って offset.y() 移動させます。
パラメータ
  • offset 移動量


QRect QRect::translated(int dx, int dy) const
この長方形を現在の位置から相対的にx軸に沿って dx 及びy軸に沿って dy 移動させた新しい長方形を返します。
正の値はこの長方形を右及び下に移動させます。
パラメータ
  • dx X軸方向の移動量
  • dy Y軸方向の移動量


QRect QRect::translated(const QPoint & offset) const
この関数はオーバーロード関数です。
この長方形を現在の位置から相対的にx軸に沿って dx、 及びy軸に沿って dy 移動させた新しい長方形を返します。
パラメータ
  • offset 移動量

その他

QRect QRect::normalized() const
正規化した長方形を返します。つまり、この長方形を非負の幅及び高さを持つ長方形に変形します。
width() < 0 の場合は関数は左側の各頂点と右側の各頂点を交換します。height() < 0 の場合は上側の各頂点と下側の各頂点を交換します。

この長方形の左上と右下の頂点の座標に加算する

+ ...
void QRect::adjust(int dx1, int dy1, int dx2, int dy2)
この長方形の既存の座標にdx1、dx2、dx3及びdx4をそれぞれ加算します。
パラメータ
  • dx1 この長方形の左上のX座標に加算する値
  • dy1 この長方形の左上のY座標に加算する値
  • dx2 この長方形に右下のX座標に加算する値
  • dy2 この長方形の右下のY座標に加算する値


QRect QRect::adjusted(int dx1, int dy1, int dx2, int dy2) const
この長方形の既存の座標にdx1、dx2、dx3及びdx4をそれぞれ加算した新しい長方形を返します。
パラメータ
  • dx1 この長方形の左上のX座標に加算する値
  • dy1 この長方形の左上のY座標に加算する値
  • dx2 この長方形に右下のX座標に加算する値
  • dy2 この長方形の右下のY座標に加算する値
注意
この長方形は変更されません。

長方形同士の共通部分を取得する(AND演算)

+ ...
bool QRect::intersects(const QRect & rectangle) const
この長方形が指定した長方形と交わる場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。(つまり、両方の長方形に含まれる少なくとも一つ以上のピクセルが存在する場合です)
共通の長方形は intersected() 関数を使用して取得できます。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形


QRect QRect::intersected(const QRect & rectangle) const
この長方形と指定した長方形の共通部分を新しい長方形で返します。
r.intersected(s) は r & s と同じです。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形


QRect QRect::operator&(const QRect & rectangle) const
この長方形と指定した長方形の共通部分を新しい長方形で返します。
共通部分がない場合は空の長方形を返します。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形


QRect & QRect::operator&=(const QRect & rectangle)
この長方形は指定した長方形との共通部分になります。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形

長方形同士を結合する(OR演算)

+ ...
QRect QRect::united(const QRect & rectangle) const
この長方形及び指定した長方形が両方収まる新しい長方形を返します。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形


QRect QRect::operator|(const QRect & rectangle) const
この長方形及び指定した長方形が両方収まる新しい長方形を返します。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形


QRect & QRect::operator|=(const QRect & rectangle)
この長方形に指定した長方形を結合させます。
パラメータ
  • rectangle もう一方の長方形

長方形同士を加算する

+ ...
QRect QRect::marginsAdded(const QMargins & margins) const
この長方形に指定した長方形を加算して拡大し、新しい長方形で返します。
パラメータ
  • margins 加算する長方形


QRect & QRect::operator+=(const QMargins & margins)
この長方形に指定した長方形を加算して拡大します。
パラメータ
  • margins 加算する長方形


非メンバ関数
QRect operator+(const QRect & rectangle, const QMargins & margins)
2つの長方形同士を加算させます。
パラメータ
  • rectangle 加算される長方形
  • margins 加算する長方形


非メンバ関数
QRect operator+(const QMargins & margins, const QRect & rectangle)
この関数はオーバーロード関数です。
margins によって拡大した長方形を返します。

長方形同士を減算する

+ ...
QRect QRect::marginsRemoved(const QMargins & margins) const
この長方形に指定した長方形を減算して縮小し、新しい長方形で返します。
パラメータ
  • margins 減算する長方形


QRect & QRect::operator-=(const QMargins & margins)
この長方形に指定した長方形を減算して縮小します。
パラメータ
  • margins 減算する長方形


非メンバ関数
QRect operator-(const QRect & lhs, const QMargins & rhs)
2つの長方形同士を減算させます。
パラメータ
  • lhs 減算される長方形
  • rhs 減算する長方形

長方形同士を比較する

+ ...
非メンバ関数
bool operator==(const QRect & r1, const QRect & r2)
長方形 r1 と r2 が異なる場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

非メンバ関数
bool operator!=(const QRect & r1, const QRect & r2)
長方形 r1 と r2 が異なる場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

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最終更新:2014年09月06日 13:59