1人の少女がリスのように机の下で丸く縮こまり、ガタガタと身を震わせている。
彼女の名は森久保乃々。この聖杯戦争に招かれる前の世界では
アイドル事務所に所属しているアイドルの1人であった。
「どうして、私がこんな目に……」
学校に通うだけの平坦な生活。
しかし、そこにはプロデューサーに懇願され、アイドルとして活動する
せわしなくも、華やかな生活は存在しなかった。
それを思い出した瞬間、頭の中に流れ込んできた聖杯戦争のルール。
何の力も無いただの少女である彼女にはいつ来るやも知れぬ
死の恐怖に怯えることくらいしかできなかった。
自分の机の下に籠ってどのくらい時間が経っただろうか。
ふと時計を確認しようと顔を上に上げると―――
「ご気分はいかがですか、森久保殿?」
ずるりと落ちてきた顔と目が合う。
「ひぃぃぃぃぃいいい!!!」
乃々はビクリと体を縮み込ませる。
白く長い髪に、覆面に覆われた顔から唯一覗かせる鋭い金色の眼。
森久保のいる机の下をまるで命を刈りに来た
死神のような風貌の男が上から覗き込んでいたのだった。
彼こそ森久保乃々の呼び出したサーヴァント、アサシンであった。
「何をそんなに怯えているのです?先ほども申したでしょう。
このアサシン、南光坊天海にお任せあれ、と」
「むーりぃ……」
乃々はアサシンの視線から目を反らす。
彼女は元来、人と目を合わせて会話ができない引っ込み思案な性格ではあるが、それだけではない。
アサシンの瞳をじっと見つめていたら意識を吸い込まれてしまいそうな、危険な気配を感じ取っていた。
「主殿のお気持ちはよ~く分かりますとも。突然知らぬ地に飛ばされた上、殺し合いをしろと。
そんなことを言われて、困惑するのも無理はない。嗚呼、本当に可哀そうな森久保殿……」
アサシンは天を仰ぎ哀れむ素振りをする。
しかし、そんな姿を見ても乃々の心は少しも晴れることはなかった。
「私、こう見えて僧侶なのですよ?」
「そ、そうなんですかぁ……?」
乃々は恐る恐るアサシンの姿に目を向ける。
紫の袈裟を着て、坊主頭という彼女が知っていた「僧侶」と、
自身のことを『僧侶』と呼んだこのサーヴァントとはかなりかけ離れていた。
何よりもアサシンの両手に持っている鎌のような武器。
人の死を悼むよりも、むしろ人に死を届けるためにあるように見えた。
「そうです。迷える民草に救いの手を差し伸べるのは僧侶の務め。
貴方をこの聖杯戦争から救って差し上げます」
「どうやって……?」
「この地にて召喚されたサーヴァントは私だけではありません。
我々と手を結んでくれる者達を探してまいります。しばし、お待ちを……」
そう言ってアサシンが教室から出ていこうとするのを乃々は
慌てて自分のサーヴァントを引き留めようとする。
「ア、アサシンさん!どこへ……」
「心配はいりませんとも。もし森久保殿の身に危機が迫ったのなら、その令呪で私を呼んでください」
アサシンは、乃々の手の甲に指を差す。
そこには宝石の形を模した令呪が赤く光りを放っていた。
「それでは行って参ります」
アサシンはゆっくり学校の廊下へと歩いて行く。
乃々は、何も言えずただ見送るだけしかできなかった。
「あ、そうそう。大変申し訳ございません、森久保殿。先ほど言い忘れていたことがありました」
乃々のいる机を見やりながらアサシンはわざと
己のマスターに聞こえないように小さく呟く。
「実は私には生前では果たされなかった未練、この聖杯戦争で叶えたい"願い"があるのですよ……」
アサシンが果たせなかった未練。
それはかつての主を二度裏切り、自らの手で殺めることであった。
その野望を達成するため、生前のアサシンは儀式を用い、かつての主を現世に呼び戻した。
しかし、アサシンの前に現れたのは「かつての主の姿をした別の何か」だったのだ。
自分の名を呼ばれぬ絶望の中、「魔王」の炎に焼かれ消え去る。それがアサシンの最期だった。
だが、今回使うのは万能の願望機とされる『聖杯』。
アサシンがかつて謀叛にて殺めた「あの日の魔王」を再び現し世に呼び戻すことができる。
アサシンはそのためにこの聖杯戦争の召喚に応じたのだ。
「さて参りましょうか。まだ戦は狼煙を上げたばかり。
愉しみはもう少し先に取っておきましょう
クククククッ……待っていてくださいね……!」
アサシンは愉悦の表情の浮かべながら姿を霊体に変え、
夕闇の光が差す廊下へと消えていったのだった。
【クラス】
アサシン
【真名】
天海@戦国BASARAシリーズ
【パラメーター】
筋力:C 耐久:D 敏捷:A 魔力:B 幸運:C 宝具:C
【属性】
混沌・悪
【クラススキル】
気配遮断:C
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
完全に気配を断てば発見する事は難しい。
ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
【固有スキル】
単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
話術:B
言論によって人を動かせる才。
国政から詐略・口論まで幅広く有利な補正が与えられる。
自身の真意を悟らせず、信頼を勝ち取ることが可能。
反骨の相:A
自らの欲望のためにかつて仕えていた最初の主を裏切り、
殺害した謀反人としての性質。同ランクの「カリスマ」を無効化する。
畏怖:C
アサシンの持つ鋭い視線は、見た者に恐怖を与える。
サーヴァントには効果は薄いが、並みの人間が見た場合は、
"恐慌"のバッドステータスを付与、あるいは意識を失ってしまう。
【宝具】
『恍惚的 吸収(こうこつてききゅうしゅう)』
ランク:C 分類:対人宝具 レンジ:2~5 最大補足:1
錫杖鎌を相手に突き刺し、魔力と生命力を直接吸収する宝具。
吸収中のアサシンは身動きが出来ず、周囲に対し無防備になる欠点を持つものの、
魂喰いをせずとも、直接サーヴァントやマスターから魔力を吸収でき、大量に吸収することにより、
マスターからの魔力供給がなくても長期間の戦闘と単独の行動が可能。
生命力も吸収する為、戦闘時の負傷を回復することも出来る。
また、この宝具を使用する度にアサシンの"快楽"が上昇し、後述の宝具の効果を向上することも可能である。
『呪詛的 千刺(じゅそてきせんきょく)』
ランク:C 分類:対軍宝具 レンジ:5~18 最大補足:10
アサシンの周囲に刺状の衝撃波を発生させる宝具。
この衝撃波は威力が低い反面、発射スピードが早い特性を持っている。
また、ヒットした相手の動きを短時間ではあるが壁や地面に縫い付け、拘束できる効果がある。
宝具『恍惚的 吸収』により"快楽"が上昇している場合、
範囲と拘束時間が向上する効果を持つ。
『守護的 鎧骨(しゅごてきがいこつ)』
ランク:C 分類:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1
アサシンの周囲を3つの不気味な髑髏を模した魔力の障壁を生み出す宝具。
この髑髏はアサシンの受けるダメージを1度だけ防御する壁となってくれる。
またこの宝具を解放する瞬間、あるいはアサシン自ら髑髏を砕くことにより、
敵に"恐怖"のバッドステータスを付与することができる。
この効果は対魔力で抵抗可能。
『腐食香炉(ふしょくこうろ)』
ランク:B 分類:対軍宝具 レンジ:1~30 最大補足:50
黄緑色の禍々しい煙が噴出する髑髏の形をした香炉を作成する宝具。
この煙の範囲内にいる者の鎧、あるいはそれに類する防具が腐り始め、耐久力が最低のE-ランクになる。
その防具が宝具だった場合は、効果が無効化される。
ただし、この効果はアサシン自身やアサシンのマスターにも例外なく適用される上、
香炉が破壊されると腐っていた防具は元に戻ってしまう。
【Weapon】
《錫杖鎌》
僧侶であるアサシンが使用する二対の錫杖。先端には大鎌と鋭い刺の装飾が施されている。
この武器で相手に傷をつけることにより、闇の属性のダメージを与えることが出来、
生命力と魔力を吸収することができる。
【人物背景】
「戦国BASARA3」及び「戦国BASARA3宴」の登場人物。小早川秀秋の傍にいる正体不明の高僧。
優柔不断な秀秋に対し、甘い言葉を囁き知恵を授けて決断を促そうとする。
小早川軍の兵士達には『慈悲深き天海様』と呼ばれ慕われており、
優しく心の広い性格と、慈しみのある言葉に救われた者も多く、頼りない秀秋に代わり、
実質的に小早川軍を指揮している。
その正体は織田信長のかつての配下であった、明智光秀。
本能寺で敬愛する信長を殺害し、普通の人間として生きることを決意するも、
豊臣軍との戦闘の最中に"首級"を失い、不安と絶望に苛まれる。
自暴自棄になったところに松永久秀に出会い、「殺戮を好む狂人であろうと人間は人間である」と、
本質を突かれた光秀は『名前』を奪われ、放浪の末に小早川軍に流れ着く。
しかし、再び信長と殺しあう願望は捨てきれず、信長の妹であるお市を利用し、信長を復活させることには
成功したものの、真の魔王と化した信長は最早光秀のことなど覚えておらず、彼によって殺されてしまったのであった。
【サーヴァントとしての願い】
聖杯の力でもう一度あの御方と……
【方針】
聖杯狙い。まずは協力者を探す。
【マスター】
森久保乃々@アイドルマスターシンデレラガールズ
【マスターとしての願い】
臆病な心を直したいという願望はあったが、
今は早く元の場所に帰りたい
【令呪の形・位置】
左手の甲に刻まれている。宝石に似た形(クール属性のエンブレム)
【weapon】
なし
【能力・技能】
特別な能力はなし。
強いて言うのならばアイドルとしての歌やダンスの技能を習得している。
【人物背景】
アイドルマスターシンデレラガールズに登場するキャラの1人。属性はクール。年齢は14歳。
臆病な性格で、セリフに「~ですけど」が多くつくのが特徴。
初登場時には「アイドルを辞めたい」と言っていたほど自分に自身がなかったが、
プロデューサーにプロデュースされる中、徐々にアイドルとして成長してく。
しかし、元来の後ろ向きな性格は今でも変わらず。
イラストではいつも目が泳いでおり、目を合わせるのは苦手。
アイドル事務所内ではプロデューサーに発見されたくないためか、机の下にいることが多い。
同じ机の下仲間である星輝子と仲がよくユニットを組んだほど。
【方針】
死にたくない。聖杯戦争には極力関わらない。
最終更新:2016年06月22日 18:28