アットウィキロゴ

「セイバ―――!!」

深夜の森、1人の青年が叫ぶ中で、また1人の英霊が脱落した。
鎧を纏った騎士は、巨大な黒騎士の手にした大ぶりのツインスピアに貫かれていた。
黒騎士はさながら神への血祭りの儀式の様に、剣士を貫いた刃を上空に向けていた。
最初はただのちっぽけな2頭身の姿だったのに、一瞬にして
あの姿に変わり、一瞬にして青年の剣士をあしらい貫いた。

「うぅっ…」

剣の英霊の身体から、光が発する。
徐々に身体が光の粒子が出現し、遂には消えた。

「あ…あ…」

気力を無くし地面に青年の顔は青くなり、目から、涙が溢れる。
相棒が死んだというのもあるが、これは絶望の目だ。
生きる術を無くした事による、絶望の顔。


剣の英雄が消滅した直後、黒騎士が槍を地面が垂直になるよう傾けた瞬間…


「ご苦労、ランサー、よくやってくれたよ。」


黒騎士の背後から、声がする。
そして、闇に溶けてよく見えないが、黒い影が現れた。
影は、青年に向かって蛇の様な畝る物を発射する。


それは青年の令呪の宿った右手首に掛かり、切り裂いた。


「うぁぁぁぁぁぁ!!」

輪切りにされた腕から鮮血が飛び散り、青年はそれを抑えながら叫び喚く。
そして、闇に紛れた触手は、苦しむ青年の五感をすり抜けながら
彼の首元に引っ掛かり…
幾つもの木々の中、首から噴水のように血が飛び散る。


そして触手を伸ばした影は、飛び上がった手首をキャッチし、
その身体は光を発した。


現れたのは、10代程の少年であった。
そして少年は手首を儀式の様に天に持ち上げ、見下した言を吐く。

「無様な物ですね…敗者にふさわしい最後と言えますよ。
いや、『噴水』という芸術作品としては、まあまあな物かもしれませんがね。」
それと、この令呪は僕が頂いておきますよ…ククク…ハハハハハハ!!」

少年…能美征二は嗤う。
ただ奪うことしか分からなくなってしまった少年は、
略奪した対象を只々嘲笑し続ける。

 

黒騎士…ランサーは、その様を傍で静観していた。
表情が作れぬその姿で、彼が何を思ったのかは知れない。


◆ ◆ ◆

その後、能美は直ぐに帰宅の路に着く。
時計は10時を指している、だが両親は海外出張で出かけている。
兄がいたが、そんな物は記憶を取り戻して間もなく殺した。
あんな目障りな物等、二度と見たくもない。


倒したマスターの遺体は、首を切られたと共に消滅した。
能美は、奪った手首にある令呪を直ぐ様その手に宿した。
それは、彼の右腕に宿り、既に配布されていた手の甲の三角の令呪を
拡張するかのような模様が広がっていた。
それを眺めながら街を歩いていると、

彼のサーヴァント、ランサーからの念話が聞こえる。

『いや、しかし驚いたね、まさか実の兄を手に掛けるとは。』


そして、それに向かって、笑顔を浮かべ声を掛ける。

「驚くほどでも無いよ、僕から全てを奪った奴さ。」

そして、そこから声が返ってくる。

「ほう、それは奇遇だな、私も兄に下克上を行った身でね、
刃を向けた時のあの瞬間は今でも忘れられないよ。」


「ハハハ、それは意外だね、僕と似たような事をした奴がいたなんて。」

能美は口元を歪めながら虚空に向かってそう言う。
だが、だからと言ってこのランサーを信頼しようとする程、能美征二は
優しくはなかった。

仲間、友情、そんな戯れ言を吐いた銀色の豚の鳴き声が今にでも響いて来る。

彼にポイントを全損された瞬間、ダスク・テイカーの意志はムーンセルへと
弾き飛ばされた。

記憶を取り戻したのは、兄に殴られ、いつもの様に小遣いを奪われた時。

それだけで十分だった。

それからはこのランサーと、どういう訳か持ってこられたデュエルアバターを
手に多くのサーヴァントを破って行った。


願いは決まっている。

聖杯を元の世界に持ち帰る。使いたいことなら山程ある。
 

まずは自分からBBを奪ったネガ・ネビュラスと、自分を見捨てた加速研究会を消してやろうか。
何ならBBで前人未到のレベル10に辿り着いてやろうか。そして全てのバーストリンカーを
隷属させて…いや、いっそ世界を支配することも悪くはないかもしれない。

そして、世界中の全てを奪い尽くす。

富も名声も力も。

そんな思いが、能美の頭の中に流れて来る。


(絆?友情?そんな物必要ないんですよ!春雪先輩…シルバー・クロウ、
それを今度こそ僕が知らしめてあげますよ…聖杯の力でね!!)


能美征二は道を歩きながら、声を殺して叫ぶ。

 

略奪者は歩き出す。

支配への道を。

 

◆ ◆ ◆


(ハッハッハッハッ、実に誠に哀れな者だよ、あの男は)


幽霊となったこの身体でランサーは笑う。
ランサーは、マスターに従う気など更々無かった。
いや、主君である兄に刃を向けた彼ほど、忠義という
言葉が似合わない者はそうそういないだろう。

だが、今の状況は、ランサーにとっては
不都合な物であった。それこそ、
この笑いを偽りの仮面と位置づけられるほどに。

まさかマスターが令呪を奪うとは思わなかった。
これでランサーの拘束力は更に高まったと言っていい。

いざとなれば自害を命じられる可能性が倍に広がった。

ランサーは、自らの宝具「闇・電子獣融合端末(ダークネスローダー)」を渡さなくて
良かった、と尚更思った。

あれは、ランサーの霊格を閉じ込め、マスターに渡すことが出来る代物だ。
信頼もしていないマスターにその身を委ねるなど、正に自殺行為だ、するわけがない。
なので、基本的にデジクロス、クロスオープンは手動で行い、マスターには、自分以外でも
使えるとは全く話していない。

(残念だが、私にも、願いはあるのでね、君に協力する暇などは持ち合わせていないのさ)

そう、ランサーにも願いはある。

貴族を気取って格好ばかり付けている空っぽ。

兄は、ランサーに向かってそう吐き捨てた。

 

―空っぽ?

 

 

―随分と面白い冗談を吐きますね、兄上。

人間ごときに敗れた者の分際で。

その言葉、そっくりそのまま返してあげますよ。

私が聖杯を手にした、その瞬間にね。

 


―跪かせてやりますよ、貴方も、クロスハートも、全て。

―願望を成就させた、本当の貴族であろう私が、爵位では測れない権威と、コードクラウンをも凌駕する聖杯の力で、ね。

 

 


黒騎士は、そんな言葉を心の中で盛大に口にする。


(そのためにも、君は私の礎になってもらうよ、能美征二君…)


ランサー…スカルナイトモン。


何の信念も無く世界を支配しようとした、何処までも哀れな貴族もまた、聖杯に目を付けだした。


◆ ◆ ◆


加速の世界を追放された黒の略奪者が喚んだのは、電子の世界を我が物にせんとした黒騎士であった。


搾取することしか知らなかった漆黒の暴君達が税として選んだのは、万能の願望機。

後に1人は記憶を洗い流され、1体は転生する宿命にあるのは、ある種での救いであろうか。

 

―さあ、徴収の時間だ。升はいらない、量は自分の欲が指定するだけの事だから。

 

 

 


【クラス名】ランサー
【出典】デジモンクロスウォーズ
【性別】男
【真名】スカルナイトモン
【属性】混沌・悪
【パラメータ】筋力C 耐久B 敏捷A 魔力C 幸運C 宝具C

 

【クラス別スキル】

対魔力:B
魔力に対する耐性。
第三節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法でも、傷つけるのは難しい。

 


【固有スキル】


カリスマ:E
人々を率いる天性の才能。
統率力は上がるが、士気は下がる。


話術:B
言葉を操る才能。
言論、交渉において補正が掛かる。


蔵知の司書:E~B
宝具による記憶分散能力。
デジクロスしたデジモンと記憶を
共有させる。


軍略:B
多人数を動員した戦闘における戦術的直感能力。


反骨の相:A
自らは王の器ではなく、主君に付かぬ気性。
同ランクまでのカリスマを無効化する。

 


【宝具】

「闇・電子獣融合端末(ダークネスローダー)」

ランク:C 種別:対デジモン宝具 レンジ:20 最大捕捉:1


ランサーが発明したとされるデジモンを融合させる「デジクロス」を
発動させるデバイスだが、このダークネスローダーは
ランサーが開発した、闇の力を持った強力なアイテムである。
ダークネスローダーの中にいるデジモンと「デジクロス」
することで、パラメータを底上げすることが出来る。
本来なら、更に多くのデジモンを、ダークネスローダーから
「リロード」して召喚することができるが、
キャスターのクラスで呼ばれていないためにそれは出来ない。
また、相手サーヴァントが「デジモン」だった場合、
「強制デジクロス」により強制的に融合させることも可能。

 

【ダークネスローダーに内包されているデジモン】

 

「デッドリーアックスモン」

スカルナイトモンと兄弟の契りを交わした相棒・・・であるが、
実質彼の眷属のように感じられる。
ランサーとデジクロスすることで「ダークナイトモン」へと姿を変える。
また、ランサーは殆どこの姿で行動していた。


「スカルグレイモン」

ランサーの配下。
別世界ではとあるデジモンが暴走した姿として語り継がれている。

 

「スカルサタモン」

ランサーの配下。
身体に異常を起こす「ネイルボーン」という必殺技を持つ。


【Weapon】

「スピア」

ランサーの両腕に装着されている、ふた振りのドリル型スピアー。
ダークナイトモンとなることで、必殺武器「ツインスピア」へと
変形する。


「ビッグアックス」
デッドリーアックスモンの装備たるビッグアックス。
デッドリーアックスモンとデジクロスする事で装備できる他、
ダークナイトモンの姿でも左肩に装着される。


【人物背景】

バグラ軍の首領バグラモンの弟であり、兄とともにデジクロスを開発したデジモン。
自称「ただの貴族」。目的のためなら手段を選ばない冷酷な人物であり、
義兄弟であり鎧であるデッドリーアックスモンですら信用していないだろうと
シャウトモンに言われるほどの冷血漢。
天野ネネの負の感情を利用して「ダークネスローダー」を生み出し、7つのデスジェネラルにそれを与える。
そして天野ユウを騙し手を組み、ダークネスローダーのデジクロスを応用することで、
クロスハート・ブルーフレア連合を長きに渡り苦しめていく。
やがて兄であるバグラモンとデジクロスすることでデジタルワールドを手中に収めようとするが、
バグラモンに逆に乗っ取られ、ダークネスバグラモンを生み出す結果となってしまった。
その後は何処かで転生し、同じく転生した兄が探しているらしいが…?


【聖杯にかける願い】

デジタルワールドを支配する。

 

 

【マスター名】能美征二
【出典】アクセル・ワールド
【性別】男性

【Weapon】

「ニューロリンカー」
彼が幼少期から装着していた首輪型多機能端末。
目をディスプレイに、耳をスピーカーにして、
様々なアプリケーションを使用することができる。
彼のニューロリンカーには、「ブレイン・バースト」と呼ばれる
特殊なアプリがインストールされており、思考を一時的に
1000倍にすることが出来るが、使用回数が限られている。

 

「デュエルアバター・ダスク・テイカー」
彼が「ブレイン・バースト」の中で使用しているアバター。
能美征二は「ブレイン・バースト」を通してこの聖杯戦争に
参加しているため、この姿になって戦うこともできる。
相手の能力を奪う「魔王徴発令(デモニック・コマンディア)」
と呼ばれるアビリティを保有しているが、これはあくまで
他のバーストリンカーのアビリティを奪うものであるため、
バーストリンカーでないマスター及びサーヴァントには使用できない。
ただし、この時点で奪っていた触手、大型カッター、
遠距離火炎放射器「バイロディーラー」は持ってこられている。


【人物背景】

幼い頃から兄に全てを奪われ続け、挙句の果てに兄の「子」に強制的にされる
という形で「ブレイン・バースト」をインストールされ、ポイントを貢がされていた。
それが原因で歪んでしまい、アビリティ「魔王徴発令(デモニック・コマンディア)」を入手。
そして加速研究会と接触したことがきっかけで兄を嬲り殺す。その後私立梅里中学校に入学。
ブレイン・バーストを悪用して学業や部活で高い成績をとり続けていた。
その後「ネガ・ネビュラス」の王が留守にしているのを狙い、有田春雪に盗撮容疑を着せ
彼を学校の蚊帳の外に追いやった挙句に彼の飛行アビリティを奪い、
更には倉嶋千百合を取り込みネガ・ネビュラスを壊滅状態に追い込むが、
厳しい修行を重ねた春雪と黛拓武との戦いで苦戦、更にネガ・ネビュラスの王である
黒雪姫の救援、そして取り込んだはずの千百合によって飛行アビリティを奪い返され、
その後も往生際悪く喚くも春雪によってポイントを全損される。
口調こそ丁寧だが、その実極めて尊大な態度を取り、上述の経歴の反動からか搾取することに
長けた様な人物である。

 

【聖杯にかける願い】

聖杯の力で、全てを奪い取る。


【方針】

まずは能美の謀略でで他のマスターを貶めていき、
ランサーの力で他のサーヴァントを倒していく。
ただ、信頼関係はひどく脆い。
また、ダークネスローダーに入っているデジモン全てとデジクロスする
「スーパーダークナイトモン」となれば、戦力は更に高まる。

 

最終更新:2016年06月22日 18:41