不可解な証言


「はいそうですか・・忙しい所すみませんでした。」

ストラウス達は事件の関連性のある町や現場付近で当時の話を聞きに直接現場へ向かった。

しかし帰ってくる言葉は「知らない」や既に書類に書いていることしかなかった。

「刑事次はどこに行きます?」

「そうだな、・・・チャーチルしか知らない場所にでも行くしかないな・・・」 

「えーとそれは何処に?」

「リーフ村のどっかだ今考えている。」

ストラウスは昨日の日記を1から10まで読んだ、中には自分とごく一部の他人しか知らない秘密の場所とやらがある。(らしい)

しかしその地図は事件当時もしくはその前なので今と全く違う、仮に分かったとしてもその場所に何か建物があったりしてるかも知れない。

ストラウスはもう一度日記を見た。

この地形に近い形のした所をウォルターにGoogleで調べてもらった。
(刑事自身がパソコンが苦手なこともある)

「この町ですね」ウォルターはGoogleで印刷した地図を出した。

キャルロンはストラウスが持っている日記のことで精一杯そうだ。

他の部下は前の町でまだ聞ききれていないので少し遅れてくる。

「全く重要な証拠が見つかってもこれじゃあな・・」

ストラウスは日記を閉じカバンに入れた。

「とりあえずこのバツ印の所へ行かなきゃならんな。」

「刑事~今さらですけどあくまでもこの地形に似た地図をプリントしただけで実際に合っているとは限りませんよ。」

ウォルターは珍しく弱々しい返事を返した。

ウォルターのプリントした地図が正しければ
バツ印の所は廃工場を指していた。

この廃工場は事件当時から既に潰れている。

ストラウス達は部下がここまでに来るのを待ったがなかなか来ないので先に廃工場へ入ることにした。

形状は眼鏡ケースより少し資格に近く、横のボタンを押すとスライド式で液晶画面が現れる構造になっていた。

そのよくわからない物をカバンに入れ廃工場から出た。

「ウォルターの奴遅いな・・・」

予定ではこの時間で車に集合する予定だったのに、集合時間から20分は経ってしまった。

「ねぇ刑事、昔もこんなことありましたね。」

キャルロンがいきなり問いてくる。

「何がだ?」

「憶えていませんか?まだ私達が助手だった頃こんなの・・」

「ああ確かにあったなあの時はまだ皆が未熟だったな。」

「驚きましたよ、まさかあの時同じ助手がこの事件捜査を指揮する刑事になっていたなんて。」           

「確か殺人事件だっけその捜査をしていた時お前が機材を自分の上司の顔にぶちまけたんだよな」

キャルロンとストラウスは車の中で大笑いをした。

しかし別の考えも出た。何故こんなに親しいのに何故内部通信者として見てしまったのか。

その時は神経質になっていただけなのか、それだけじゃ説明しきれない不思議な力があったとにしか思えなかった。

「そういや車で二人きりになったせいでカップル扱いされた時も・・」

「おや~ラブラブですか~?刑事もすみに置け・・」

いきなり出てきたウォルターに言う間もなく二人の鉄拳によってKOされた。

しかし本当に不思議だった、ウォルターとの話を聞いて秘密にするなら昔から慣れ親しんでいるキャルロンも含んでいるはず

あの時はキャルロンと一緒に捜査していた時期があったと言う過去をすっかり忘れていた。

(何故だろうな・・・・)

それから何分か経ってから部下が帰ってきた。

「刑事、有力的な手掛かりはありませんでした。」

「かわりに10年前に来たよそ者の写真ならあるてか言われて・・・」

「その町では余所からやって来るとしたら業者の人や顔見知りぐらいしか来ないらしいです。」

ストラウスはヤレヤレと言う顔をした。

「なら、そのよそ者は迷ってきただけじゃないのか?」

「いえ地形の関係で迷って来る人なんて滅多にないそうですし。」

「それに肝心なのはそこではなく写真なんですよ。」

部下は慌てながら写真を出し虫眼鏡で覗かした。

「これは・・・」

写っていたのはトーマスだった、しかもそれを抱いているのは今のトーマスとにしか思えないほど似ていた少年がいた。

「これは何処で!?」

「先の町に住んでいた爺さんからです」

「よし今からそこへ行くぞ。」

ストラウスは車に乗り全速力でその村へ向かう。

所がさっき通った道がいきなり緊急工事とかで遠回りするようになりすっかり暗くなった。

「何も見えんな今何処だ?」

「それがこの地図に載っていない道なんですよ・・・・・工事現場の人に一応聞いたんですけど。」

「はぁつまり迷ったって訳だな」

ストラウスはすっかり熱意を曇らせた。

「はてこんな道今どきあるなんてな」

いつも間にか森みたいな所へ行ってしまった。

道はアスファルトが設備されておらず道も車一台が通るのがやっとの状態。

ガクン

「うぉ!?」

いきなり自動車が大きな衝撃が走り少し傾いた。

「大丈夫か?」

後列に心配そうに部下が声をかけた。

グォォン

アクセルを踏み前へ進もうとするが後輪が空回りしているのか、前へ進む気配はなかった、狭い道でいつまでも立ち往生していると後続の車にも影響するので皆で押し出すことにする。

「1・2・3で押すぞ1・2の」

その時

「伏せて下さい!」

部下の一人ハットンがストラウスを押し倒した途端にいきなり車の硝子が割れた。

「銃撃です!」

ハットンが胸ポケットに入れてた拳銃を出して叫んだ

「バックだ!バックで逃げろ!」

ストラウス達は他の車へ飛び込むように乗り指示したが

ガクン

「なっ!?」

なんと他のいや全部の車が道路に沈んだ、しかもストラウスの車みたいにタイヤだけではなく車体その物が。

「糞!どうなっている!?」

拳銃の柄の部分でフロントガラスを割り皆が車から逃げ出し銃撃戦の体制になった。

ズガガガ
向こうは遠慮なくマシンガンを一気に撃ってきた。

(応射しようにもこれじゃ反撃ができん)

木を盾にしあてずっぽうに拳銃を撃ちまくる。

(銃声からにして相手は20人いやもっとだな、内より数が多い上マシンガンとは)

圧倒的にストラウス達の方が不利だった。

ゾギュン

ストラウスに対し撃っていた男が銃声と共に倒れた、倒れた後に見えたのは、煙をはいている拳銃を持っていたキャルロンがいた。

「刑事大丈夫ですか!?」 

「ああ。」

撃った男からマシンガンを取り銃声のなる所へ向かった。

ストラウス達は普段から射撃訓練していたため映画みたいに相手を撃ち倒して無事部下と合流する。

「南の方にまだ誰かがいます!」

そこにいたのは複数の部下とウォルターがいたしかも状況は圧倒的に不利助けようにも距離があり過ぎて弾を撃っても外れるばかりだった。

「おいお前は右から行けこっちは左から奴らの注意をひく。」

皆は一斉に撃ち距離を詰めていった。

しかし

「ハアハア刑事ウォルターさんが・・・・」

彼は息絶えていた。

彼の身体には数発の弾が当たっており大量出血で死んでいた。

「感傷に浸ってるばあいじゃないぞ!捕まえろ」

ストラウスの指が指した先には、急いで逃げようとしている男達がいた。

「この野郎!」

ハットンが一番遅れをとっている奴に飛び乗った。

仲間が捕まりかけているのにも関わらず見向きもせず逃げて行く。

「誰から雇われた!?答えろ黙ってるつもりか」

その男は口を開かなかったむしろ挑発するかのように睨みつけた。

「貴様!人を殺しておいてデカイ顔するな!」

ウォルターを殺されたことに対しキレたストラウスはマシンガンを口に突き込んだ。

すると
「ガアン」

その男はストラウスが引き金を引いてないのにも関わらず撃たれ即死してしまった。

「皆伏せろ」

またどっかから撃ってくる。

撃ってきた男は身を隠さずそのまま立っていたのですぐに見つけた。

「撃て!」

その男は形からして猟銃みたいなライフルを持っていて、一発撃つたんびにボルトを引いていた。

ストラウスがマシンガンの標準を合わせ撃ちまくる。

「やった。」

しかし弾が当たったのにターミネーターみたいに倒れもせずそのまま撃ち続けた。

「防弾チョッキでもつけているのか?」

他の部下も弾のシャワーみたいに浴びせたが、全く効果がなくどんどんストラウスの方へ撃ってきた。

(狙いは自分か、しかし何故死なない?防弾チョッキ以外の所に当た、いやそうでなくても普通死ぬぞ!?)

もう駄目だと思った次の瞬間。

サイレンがいくつか聞こえてきた。

パトカーが猛スピードで向かってきたそれも1台や2台じゃない何十台もだった。 

「助かった・・・・」

男はライフルを持ったまま逃げてしまった。

「大丈夫ですか刑事?」

「やあキャルロンまあ何とかな・・・お前が応援を呼んだのか?」

「いえ違います。」

「付近の住民が通報したんですよ。」

ハットンはヨロヨロしながら話した。

「無理するなよ・・・・」 

「刑事、ウォルターさんお気の毒でしたね」

キャルロンは心配そうに顔を覗きこむ。

「ああ、これで捜査もうち切りだな・・」

ストラウスが夜空を見上げ星に標準を合わせた。

「絶対に許さない・・」

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最終更新:2011年09月24日 22:32