01.Darkness & Reality・・・
闇の中
1人の青年が立っている
遠くから声が聞こえる
声が青年に問いかけているらしい
「いつまで自分を隠し続けるんだ?ホントのオマエは違うんだろ?」
そして青年は答える
「・・だまれ・・」
「そうやって自分から逃げ続ける気か?臆病者め!!!」
「五月蠅い!!お前らに何がわかる!!」
「わかるさ・・・僕は君なんだから」
「過去を否定するってことは今の自分を否定する事じゃないのか?
そうやって君はモガき苦・・・」
「・・・消えろ!!・・キエロおおおお!!」
青年は叫びながら背中に背負ってる一本の剣を振るう
同時に青年を包んでいた闇がかき消された
そして青年の目の前から何もなくなり
青年を見てあざ笑うような声が辺りから聞こえる
「う・・ウウ・・・うあああああ!!」
泣き声とも叫びとも捉えられるだろう青年の声
何もなくなった世界に声だけがコダマする
遠くから声が聞こえる
「マスター!!マスター?大丈夫??」
青年が気づくと目の前に水晶のトナカイがいる
さくらだ
「またいつもの夢?」
「・・・」
「大丈夫?マスター?」
「・・・風に当たってくる」
「あ・・・・」
さくらの次の言葉を待たずに
ヨロヨロしながら青年は宿から出て行った
最終更新:2009年07月18日 00:55