夜も明けきらぬうちに美濃戸口の駐車場に到着。



文三郎尾根を登ると、阿弥陀北稜に取り付いているクライマーが見える。
中岳が足元に近づくころ、赤岳主稜へのトラバース地点に到着。
前に2パーティーいるようだ。
登山道の脇で登攀準備を整えながら順番を待つ。
[1P目 澤井リード Ⅳ- 25m]
チョックストーンの凹角を登る。
2つ積み重なったチョックストーンが出ていて、以前来た時とはだいぶ印象が異なる。
チョックストーンの下もくぐれるようだが、チョックストーンを乗っ越すように登る。
コル状から岩混じりのリッジを辿る。
ロープの流れが悪くなってしまったので、通常の1P目終了点でビレイ。
[2P目 小池リード Ⅲ 30m]
カンテ状の岩を正面から突破。
あとは、岩混じりのリッジを引っ張って、適当なところで切った。

↑2P目出だしの岩場を行く小池OB。
[コンテ]
スラブ状の岩場手前まで、コンテで引っ張る。
ここで、2パーティー目が休憩中の1パーティー目を抜かしているところに追いついた。
しばし、順番待ちとなるが、風もそこまで強くなく、気温もそこまで低くないようで、
あんまり寒く感じない。
正月の八ヶ岳としては快適そのものだ。
[3P目 澤井リード Ⅲ- 30m]
スラブ状の岩場は手ごわそうに見えたが、意外とホールド・スタンスが豊富で、自然に弱点ラインを突いていける。
先行Pが確保している一段下のピナクルでビレイ。
[コンテ]
上部岩壁の取り付きまで、コンテで伸ばす。
ここでもとの1パーティー目を抜かす。
[4P目 小池リード Ⅲ+ 35m]
上部岩壁下部のトラバースからチムニーへ。
最後の岩登りを楽しむ。
[5P目 澤井リード Ⅱ 60m]
先行Pのトップが登り終わっていたので、フォローが登る前にロープを引っ張ってしまう。
岩混じりの簡単な雪稜を辿って、縦走路が見えるリッジ上でビレイ。
その場でロープを片付けて、頂上へと向かう。
一気に天気が崩れてきた。
さっきまで見えていた阿弥陀岳すらガスにまみれてしまった。
2年ぶりの赤岳頂上。
快適なクライミングで2012年の幕を開けた。
この天気では、山頂での長居は無用。
地蔵尾根を一気に下降。
途中でアイゼンを外してからは、グリセードを交えて快適に下る。
行者小屋もスルーして美濃戸まで。
美濃戸山荘で休憩して、明るいうちに美濃戸口の駐車場に下り立った。