月時計 ルナ・ロワイアル『Ⅰ』
二人が話し合いがあるということで塔から出ていき、
僕は一人となってしまった……
―――いや、話す人はいた
「……どうしようかな……槍はどうしたらいいかわかる?」
ロンギヌスの槍……
頼りになるのはこの槍のみ……
(……貴方は今危ない状態ですよ いつ死んでもおかしくないかもしれません)
槍から言われる言葉
それは僕はすぐにでも死ぬかもという嫌な言葉だった
………信じたくないな
(生き残るにはあの二人を殺さないと無理です……それ以外には……)
槍は二人を殺せと言う
………無理だ
僕には人殺しなんて出来る訳ない
戦場にも出ていた僕だが、正直そんなこと……(ウジウジするんじゃない!)
ロイは槍の言葉で静かになる
(やってみないとわからないんですよ?このまま黙って死ぬのと頑張ってやれるだけやって
生き残りの確率のある手段をとるのとどっちが?)
「そ、それは………」
槍の言うことは確かに合ってる
何もせずに死ぬなんていうのは御免だもの
どうせなら何かしてみせたい
(………さあ 決めなさい)
「……………」
ロイは考える
このまま静かに死ぬのを待つか………
奮闘して生き残れるかもしれない道をとるか………
「……………」
ロイだって死ぬのは嫌だ
生き残りたい 生き残りたい 生き残りたい
生き残りたい 生き残りたい 生き残りたい
生き残りたい 生き残りたい 生き残りたい
……………
(………そう だったら 答えは…)
「……うん」
ロイは決意をする
「僕は……二人を倒す!殺せなくてもいい 気絶させるくらいでもして生き残る!」
(………わかった 生き残るんですよ……)
……………うん
ロイは心の中で返事をする
今のロイの顔は生き生きとした……自信に満ちた……やる気がある顔だ
ロンギヌスの槍はその顔を見て、良かったと思う
……まだ この子は 生き残れる
槍は信じる ロイを信じる
(……さあ いつでも来い!)
ロイはかまえる
二人がいつ来ても出来るように……
入口で入って来た所を襲うつもりだ
さて、そんな頃……だ
十六夜咲夜は、行くところなど特にない
けど、塔へ行ってみることにしたのだった
理由なんてない ただ、咲夜の意志がそう指示したのだ
(……………付いてきたのね 憂……)
憂は咲夜に気付かれないようにこっそり付いてきていた
何の目的かはわからないが
(………上手いわね 私が盾みたいじゃない まあいいけど……)
そんな時 主催者の声が鳴り響いてきた
「ガッハッハー!お前達ぃ!殺し合いは順調に進んでるかっー?」
咲夜はその声を聞き、メモの準備をする
ただ、この時が一番隙がある時なのだ
暴走している者には放送なんて関係がない
つまり、放送中にもかかわらず襲ってくる
その対策として、ナイフを手放さない
さすが!!
完全で瀟洒なメイドなだけはある
放送が終わり、メモが済んだらまた歩き出した
隠れながら動く憂も慌ててあるきだしている
そして、塔へ着く
咲夜は近くの木に身を隠し、塔の周りを見た
………人が二人
様子見………ってところかしら
慌てて殺しに行っても何もないもの……
ずっと隠れて咲夜を付けてきた憂をみてみた
憂も私と同じく木に身を隠している
………憂は私と共に行動がしたいようね
咲夜さんが木に身を隠しているのに気付かないマーダーの二人
………いや、一人は感づいていた
「気をつけろワリオ 誰かが身を隠して僕達を監視しているみたいだ」
その感づいていた男 夜神月はワリオにそう言った
ついでに、放送に関してはメモ済だ
「そうか」
ワリオは3文字だけの返答をした
「そうか だけで済む問題でもない
塔の中はロイがいる。おそらく入口にでもいて待ち伏せしてるだろう
さらに、ここから逃げても監視してる者にやられ兼ねない
つまり、今 僕達は危険なんだ」
月が言うことは大体合っている
いや、すべて合っているだろう
確かに ロイは入口で待ち伏せはしている
監視もされている。逃げても追いつかれるような者である。
「んじゃどうすんだよ?」
ワリオが言う
「簡単だ 入口をあけてロイが出てくると思われるだろう?
そこを殺ればいいだけだ」
簡単と言う月の言葉
ワリオは月の言うことは確かに正しいと思った
そして、それにしたがい―――
「んじゃ……あけるぞ?」
「ああ」
扉をあける―――
ガチャン!!
ここでロイが出て来る
ふ………計画通り………
……………
とは、いかなかった
……ん?出てこない……?
何故だ?間違えたのか……?
「おい月!でてこないじゃねぇーかよ!!」
ワリオはそう言い、僕の方へ来る
殴りに来るつもりだろう……
だが、そこが隙へとなってしまった
「覚悟しろおおおおお!!!」
ロイが突然出てきた
ワリオはすぐに後ろを振り返った
だが……既に遅かった
「喰らえぇぇぇぇぇ!!!!」
「や、やめろっ!!」
ズブヂャアァァァァ
ロイの持つロンギヌスの槍はワリオの大きな顔を貫いた
バタッ!
ワリオは顔を貫かれ、地へ倒れていった
最期の最期に……槍の声が聞こえたような聞こえなかったような―――
「………ワリオ?」
さっき組んだばかりの者が……
僕の計画がその通りに進まず、結果 ワリオが殺されてしまった
「……さあ 次はお前の番だ!」
ロイが次に狙いし者は 夜神月
生かしておいては危険な参加者だ
ロイはロンギヌスの槍を回収する
「………今さらだが、組む気は?」
「ない!!」
そうくると思った
まあ、わかっていたが……
「そうか……仕方ないな」
月がそう言うと……
「させるかっ!!!」
ザシュゥ!!
「何っ!!」
月の最後の手段という物だろうか?デスノートを使用しようとした
しかし、槍で貫かれ使えなくなってしまった
こんなことになるならすぐにロイを書いておくんだった……もう遅いが
「さあ……おとなしく死にますか?」
「………僕が大人しく死ぬとでも?」
「……だろうな」
ここですぐに下がっては外の者に狙われて殺される
だが、今の持ってる物では絶望的だ
………でも、まだ可能性だってある
このシャーペンが……このシャーペンで刺してしまえば……
「でも 貴方はここで死んでもらわないと……後の障害だ!!」
「障害とは……酷いものだ 新世界の神の力を見せてやる!」
さらに戦いは始まる
ロイがロンギヌスの槍を振る
ズギッ!ズギッ!ズギッ!
「グ…‥」
月とて、普通の人間 完璧にかわすことは難しい
だがそれでもかすり傷で済んだのは大きいだろう
「かすったか……」
かすり傷でも、何回か当たればさすがに痛い
月の行動ペースも落ちる
「そぉりゃっ!!」
また槍を大きく振る
月はなんとかかわした
だが、第二撃が来る……
――来るのはわかったが、完璧にはかわせず、またかすり傷が増える
どんどん かすり傷は増えるばかりだった
後半になるにつれ、動きは落ちていく
もうすぐにでも殺せそうなのに……それでもロイはかすり傷を負わし続けた
月からは、自分にかすり傷をどんどん増やして、楽しんでいるようにみえた
「そろそろ止め……といく」
ついに止めをするらしい
僕はここでおしまいか?と、月は思った
だが、思わぬ事態が起きた
「………楽しんでいるわね?貴方」
塔の入口から誰かがはいってきたらしい
それが外で隠れていた者と理解するには時間がかからなかった
「………何ですか?仲間ですか?殺し合いに乗る者の」
ロイからは向こうが殺し合いに乗る別の者と思ったのだった
「……ええ 乗ってるわ 仲間じゃないけど」
入口から入ってきた者はそう答えた
「……で、何しにここに来た?」
「目的なんてないわ」
ロイの持つ槍が言った
(……気をつけてロイ この者も……)
「わかってる!!」
突然大声で言うロイ
その言動に少し疑問を感じた二人
月は大体予想が出来た
おそらく……死神とは違うが似たような者が憑いているのだと……
「まあ、そんなことはいいけど……私は生き残りたいのよ
その為には貴方はここで倒したいのだけどね」
「………いいぞ ここで倒せるなら僕としてもうまい」
月は希望が湧いていた
もしかすればだ……生き残れる可能性がある
だが、僕の最大の運の悪い所は二人の間にいることだろうか?
ところで、何故 入口にいる者は来たか?
少し………時は遡るのだった………
最終更新:2011年03月11日 15:40