一日目
主人公(寝てる……)
主人公「リュカさん、こんな時間に眠っててお仕事はいいんですか?」
リュカ「ん~…………」
リュカ「いいんだよ。」
シモーヌ「いいわけないだろう。」
シモーヌ、ジュリアン、ひなが現れる
シモーヌ「まったく……
パルモさんの右腕になるんじゃなかったのか。」
シモーヌ「そんな調子じゃ生きてるあいだに目標を達成できないぞ。」
リュカ「問題ない。オレ、永遠ともいえる刻を生きる予定だから。」
シモーヌ「やれやれ。ああ言えばこう言う。」
シモーヌ「最近、ジュリアンが似たような口をきくのはキミの悪い影響をうたがってしまうよ。」
ジュリアン「ワルいことなんかないって。リュカはいろいろおしえてくれるんだぜ。」
ひな「だぜ~♪」
リュカ「お、おい、お前ら……!」
シモーヌ「ほう……ぜひそのいろいろの中身を知りたいね。」
ひな「ん~…カッコイイながし目のやりかたとか、目くらましの術とか……」
ジュリアン「いねむりにぴったりのヒミツ基地とかカギのあけかたとかだよな。」
シモーヌ「ろくでもない……。」
シモーヌ「どうやらリュカにこそ教育が必要なようだね。」
リュカ「ちょっ、カンベンしてよ。そういうのはパスパス。」
リュカが逃走
ひな「あはは~まてまて~!」
ひなとジュリアンが追いかけていく
シモーヌ「ふう……あれで子供たちになつかれているからタチが悪い。」
主人公「はは……。」
ユキ「起きなさい、リュカくん。こんなところで寝てたらカゼをひくわよ。」
リュカ「ん……ああ、ユキさん。」
リュカ「波の音を聴いてたら睡魔のいざないを受けてたよ。」
リュカ「へ、へっくしゅい!」
ユキ「あらあら、言わんこっちゃない。すっかりカラダが冷えちゃってるんでしょう。」
ユキ「
むらくもくんのところでお風呂に入っていらっしゃい。」
リュカ「は~い……い、いっくしゅん!」
主人公「大丈夫ですか?」
リュカ「おお、ヘーキヘー…っきしゅん!!」
ユキ「まったく…パルモさんにカゼをうつすんじゃないよ。」
リュカ「へいへい。迷惑かけないように気をつけまーす。」
リュカが退場
ユキ「はあ…いい子なんだけど、もう少ししっかりしてくれたらねえ。」
二日目
主人公「リュカさん。今日もサボりですか?」
リュカ「そういうアレス(アリス)は今日も仕事か?」
主人公「まあそう…ですね。」
リュカ「あんたがそうやってマジメすぎるせいでこっちは困ってるんだぜ。」
主人公「どういうことですか?」
リュカ「前までは『マジメに働きなさい』って言ってたオトナ連中が、」
リュカ「『アレス(アリス)を見習いなさい』って付け加えてくるようになったんだよ。」
リュカ「説教が2倍になっていい迷惑だ。」
主人公「そんなことを言われても……。」
リュカ「どうせマジメちゃんのあんたのことだ、オレがここでサボってんのをチクるんだろ?」
リュカ「で、また言われるわけだ。『アレス(アリス)を見習いなさい』ってな。」
主人公「僕(私)はべつにマジメちゃんじゃないし、告げ口したりもしません。」
リュカ「ほんとかぁ?」
主人公「ほんとです!」
主人公がリュカの隣に座る
リュカ「あんたもサボるのかよ?」
主人公「サボります!」
リュカ「ははっ、いいね♪ アレス(アリス)、面白いよ。」
リュカ「ようやくあんたに興味が出てきた。」
主人公「今まで興味なかったんですか……。」
三日目
ユキ「大丈夫なのかしら、リュカくん?」
シモーヌ「気になりますね……。」
主人公「リュカさんがどうかしたんですか?」
ユキ「それがね、大変なのよ。」
ユキ「急にリュカくんがマジメに働きだしちゃって。」
主人公「リュカさんが!?」
ユキ「やっぱり、びっくりするわよねえ。」
シモーヌ「ヘンなものでも食べたんじゃなければいいが……。」
リュカが工房から出てくる
リュカ「だーっ、うっせえ! ぜんぶ聞こえてるっつーの!」
リュカ「人がマジメに働いてるときくらい静かにしてくれよ!」
ユキ「リュカくん、カラダはなんともないのかい?」
リュカ「ないない。心配ないから、もう帰ってよ。」
ユキ「そう……よかった。それじゃあ、お仕事がんばってね。」
シモーヌ「いい加減なところで投げ出すんじゃないぞ。」
ユキとシモーヌが退場
リュカ「ったく、なんだってんだ。」
主人公「急にリュカさんがマジメになるからみんな戸惑ってるんですよ。」
主人公「心を入れ替えるきっかけでもあったんですか?」
リュカ「アレス(アリス)に興味が出てきたって言ったろ。」
リュカ「わかんねえかな。」
リュカ「興味が出たってことは知りたくなったってことだ。」
リュカ「だからあんたのマネしてマジメちゃんをやってみたんだよ。」
リュカ「知りたいならマネろってのがパルモさんの教えだからさ。」
主人公「マネをしてなにかわかりましたか?」
リュカ「それが、さっぱりなんだよ。」
リュカ「アレス(アリス)のこともパルモさんの教えもちっとも理解できやしねえ。」
リュカ「あ、でもわかったこともあるんだぜ。」
主人公「なんですか?」
リュカ「オレにマジメちゃんはムリってこと。」
リュカ「いや、あんた大したもんだよ。こんなこと毎日やってんだからな。」
主人公(まだ微妙にバカにされてる気もするけど…理解しようとしてくれたみたいだし、いいか)
最終更新:2021年10月30日 03:12