- イベント関係者:プリシラ、ルーシー、セシル、むらくも
1日目
主人公(えっ、なにこの人の数!?)
主人公「あ、ねえ、
プリシラ。これ、どうなってるの?」
プリシラ「今日はね、『一期一会』の無料開放の日なんだよ。」
主人公「無料開放?」
ルーシー「タダで温泉に入れる日ってこと。」
ルーシー「ここの温泉は名湯だからさ、町の住人以外のお客さんも訪れてこの状況ってわけ。」
プリシラ「
むらくもさん、お客さんを大切にするから時々こういう催しをするんだよ。」
ルーシー「うちのお母さんは『サービスしすぎで心配だ』って言ってたけどね。」
主人公「あはは……そうなんだ。(むらくもさんらしいな)」
2日目
主人公(また旅館に人が集まってる)
主人公(今日もなにかの催しなのかな?)
むらくも「お、アリス(アレス)じゃねえか。」
むらくも「あんたも食いに来てくれたのか。」
主人公「なんの行列だろうと思て並んでたんですけど、なにか食べられる催しなんですか?」
むらくも「おうよ。特製のスタミナシチューを振る舞い中だ。」
むらくも「まあ、1杯食べてけよ。」
主人公「美味しい―――!」
むらくも「わっはっは、そうだろう!」
主人公「ごちそうさまでした。」
主人公「お代はいくらですか?」
むらくも「あん?そんなもんいらねえよ。」
主人公「そんなわけにはいきません。こんなに美味しい料理をごちそうになったのに。」
むらくも「気にするな。誰からもお代なんか取っちゃいねえからよ。」
むらくも「美味いと言って笑ってもらえりゃそれだけで十分だ。」
主人公「そ、そうですか?」
主人公「それじゃあ、お言葉に甘えて。ありがとうございました。」
むらくも「おう、また来てくんな!」
3日目
セシル「しーっ、静かに。」
セシル「ほら、見てあの2人。」
悪い顔の男「また今回も宿代がタダになったな。」
気の弱そうな男「で、でもいいのかな、こんなことして…。」
悪い顔の男「いいに決まってるだろ。あそこの主人は底抜けのサービス好きなんだからよ。」
悪い顔の男「その証拠に、財布を忘れたって言ったら宿代をタダにしてくれるどころか」
悪い顔の男「帰りの足代まで貸してくれたんだからな。」
悪い顔の男「同じ理由でだました前回の宿代もまだ返してねえのにだぜ?」
悪い顔の男「あの調子なら、何回だってだまされてくれる。次も同じ手でいこうぜ。」
気の弱そうな男「う、うん……。」
主人公「今の話ってーーー」
セシル「うん、むらくもさんのこと。何度かお金をだまし取られてるみたいだね。」
主人公「許せない……!」
主人公「ちょっと、あなたたち!」
悪い顔の男「な、なんだよテメエ。」
主人公「Seedです!」
主人公(今は探偵だけど……。)
気の弱そうな男「や、やばいよ、アニキ。」
悪い顔の男「し、Seedがオレたちになんの用だよ。」
主人公「話はすべて聞かせてもらいました!」
主人公「むらくもさんの善意につけこんでの悪行、見逃すわけにはいきません!」
主人公「今すぐ旅館に行ってお金を返して謝るならよし!」
主人公「そうじゃないならーーー」
主人公「タイホします!!」
気の弱そうな男「ひいぃぃぃぃっ!どうしよう、アニキ!?」
悪い顔の男「ああん?そんなもん、決まってるだろ!」
悪い顔の男「速攻で旅館に行って土下座だ!!」
気の弱そうな男「だよね!」
セシル「さすがアリス(アレス)さんだね。ワルモノたち、真っ青なカオしてたよ。」
セシル「あれならきっと、二度と悪さはしないだろうね。」
主人公「そうだといいんだけど。」
主人公(ちゃんと謝りに行ったかあとで旅館に確認しにいってみよう)
むらくも「いたいた、アリス(アレス)。」
むらくも「あんたにはまた世話をかけちまったらしいな。」
むらくも「悪だくみをしてたらしい2人組が貸してた金をもって謝りに来たんだ。」
主人公(あの2人、ちゃんと謝りに行ったんだ……よかった)
むらくも「聞けば、Seedを名乗るニンゲンにタイホすると脅されたっていうじゃねえか。」
むらくも「
スカーレットのやり方じゃねえし、こいつぁアリス(アレス)だってピンときたね。」
むらくも「ありがとうよ、アリス(アレス)!」
主人公「お役に立てたならよかったです。」
むらくも「いやあしかし、俺としたことがまさかだまされたとはな、わっはっは!」
主人公「笑いごとじゃないですよ。」
主人公「もうだまされないようにしてくださいね?」
むらくも「大丈夫だ!世の中、そうそう悪い奴なんざいやしねえからな!」
主人公(すごく不安だ……)
最終更新:2022年02月07日 21:18