焼きたてパン


  • イベント関係者:プリシラ、ルーシー、フーカ、ベアトリス、むらくも、ラインハルト、パルモ、ランドルフ、ユキ、シモーヌ、テリー、ジュリアン、ひな




1日目


  • 手作りパン「しあわせ」

ランドルフ「ほっほっ、焼きあがりましたよ。これがうちの焼きたてパンです。」
ベアトリス「まあ、まあ、まあ……!すばらしいです!」
ベアトリス「パンがこのようにできるものだなんてわたくし、知りませんでした。」
ベアトリス「うふふ、そんなに喜んでもらえるとわたしたちもうれしいわね、ランドルフ。」
ランドルフ「そうだね、ユキ。ただパンを焼いただけなのに。」
ベアトリス「いえ、いえ、いえ……!ただの粉がこのような………!」

ベアトリス「そう、これは魔法ですわ。ランドルフさんとユキさんの魔法です!」
ユキ「もう、ベアトリスちゃんたら。」


ユキ「あら、アレスくん(アリスちゃん)!いらっしゃい。」
主人公「とってもいいにおいですね!焼きたてのパンのにおい!」
ベアトリス「そうでしょう、そうでしょう?ああ……おいしそうです。」
ランドルフ「せっかくだから味見をしていってください。ねえ、ユキ?」

ユキ「そうね、ランドルフ。ほら、アレスくん(アリスちゃん)も。」
主人公「わっ、いいんですか!?」
ベアトリス「いえ、そのような……だいじな売り物でありましょう?」
主人公(そ、そうだよね……思わず受け取っちゃった)

ベアトリス(ぐきゅううう)
ベアトリス「ま……!」
ユキ「タネの仕込みからずっと、あきずにながめていたものね。」
ユキ「じゃあ、これはあたしからのサービス!だから食べていってちょうだい。」
ベアトリス「……ありがとうございます。ご厚意に甘えさせていただきます。」
主人公「それじゃ、僕(私)も!」
主人公「いただきま~す!」
ベアトリス「いただきます。」

主人公「うわー、アツアツのふわふわ!」
ベアトリス「ふー、ふー…!」
ベアトリス(ぱく)
ベアトリス「…………!」

ベアトリス「いままでに食べた、どんなケーキよりあまくて、しっとりして……」
ベアトリス「おいしいです!」



ベアトリス「ごちそうさまでした。このお礼は、いずれお返しいたします。」
ランドルフ「ほほっ、そんな大げさですよ。」
主人公(焼きたてのパン、本当においしかった。ベアトリスさん、よかったね)

ベアトリス「わたくしも、つくってみたいです。粉をねって、パンづくり……。」
主人公「あ…ベアトリスさん!」
ランドルフ「ダ、ダメです!」
主人公「あっ!?」

ランドルフ「おどろかせるつもりはなかったんですが……パンというのは、赤ちゃんみたいなもので…。」
ユキ「タネを仕込んだら、しばらく静かに寝かせてあげないとね。」
ユキ「ごめんね、ベアトリスちゃん。ランドルフも悪気があったわけじゃないの。」
主人公「だいじな場所なんですね。」
ベアトリス「わたくしのほうこそ、申しわけありません。つい、楽しくなってしまって…。」

ベアトリス「今日はありがとうございました。」
ベアトリス「あの……。」
ベアトリス「また、来てもよろしいですか?」
ユキ「もちろんよ、ベアトリスちゃん。また来てね。」
ランドルフ「だいかんげいですよ。さっきのことは気にしないでください。」
ベアトリス「はい……!よろしくおねがいします!」

主人公(ほっ…よかった)
主人公(ベアトリスさん、町になじんできたみたい)


2日目


  • 手作りパン「しあわせ」

主人公「こんにちは。ベアトリスさん、また来てたんだね。」

ベアトリス「あ……ごきげんよう、アレス(アリス)さん。」
ユキ「いらっしゃい。」

ベアトリス「…………。」

ユキ(じつは、さっき店に入ってきてからずっとこの調子でね…)
主人公「どうしたんですか、ベアトリスさん。」
ベアトリス「…………。」

ベアトリス「…………ランドルフさんとユキさんにお願いがあるのです。」
ベアトリス「わたくしに、パンづくりをおしえていただけませんか。」
主人公「ええっ?」


ランドルフ「ほほっ。」
ベアトリス「わたくし、先日のパンに感動しました。おふたりの、心のこもったパン……。」
ベアトリス「それで、考えたのです。わたくしも心を込めたパンをつくりたい。」
ベアトリス「それを手に、町の方々へごあいさつしたいと。」
主人公「ベアトリスさん……。」

ユキ「なるほどね…。」
ランドルフ「…………。」
ベアトリス「…………。」

ランドルフ「ベアトリスさん。パンづくりは、手間ひまがかかります。」
ランドルフ「うちは、リグバースのパン屋ですから…みんなのためにパンを焼かなきゃいけません。」
ベアトリス「やはり…ご無理、ですか……。」
ランドルフ「タネを仕込み、発酵させ、焼き上げる。いきなり1人では、無理がありますね。」

ランドルフ「ほっほっほ。ですから。手伝いますよ。」
ベアトリス「あ……!」
ユキ「ランドルフったら。」
ランドルフ「つくりましょう、ベアトリスさんのパンを。」
ベアトリス「はい―――!ありがとうございます!」


  • 手作りパン「しあわせ」 前

主人公「よかったですね、ベアトリスさん。」
ベアトリス「はい…。」
ベアトリス「あなたのおかげで…勇気を出せました。」
主人公「えっ……。」
ベアトリス「ふふ、なんでもありません♪」

ベアトリス「さあ、明日から材料集めです。」
僕(私)も手伝います・なにを集めるんですか?
▼僕(私)も手伝います
ベアトリス「ありがとう。でも大丈夫です。」
▼なにを集めるんですか?
ベアトリス「それはヒミツです♪」


ベアトリス「わたくしのパンですから。1人で材料を集めなければ。」
ベアトリス「ラインハルトにも、言わないでください。」
主人公「そうなんですね…わかりました。」

主人公「じゃあ、パンができたら町のみんなに集まってもらえるように」
主人公「シモーヌさんに相談しておきますね。」
ベアトリス「よしなに。」



  • リグバース診療所 前

シモーヌ「へえ、ベアトリスがパンをね。」
主人公「どうでしょうか?」
シモーヌ「いいんじゃないか。町の人たちには私から声をかけておこう。」
主人公「ありがとうございます!」

シモーヌ「なに、この町の人間は楽しいことが好きだ。準備ができたら、広場に集まるように手配する。」
シモーヌ「あの大樹は昔から、この町の象徴みたいなものだ。皆へのあいさつなら、あそこがふさわしいだろう。」
主人公(よかった。あとはベアトリスさんのパンを待つだけだ)


3日目


  • リグバースの門

プリシラ「本当に1人で森に行っちゃったけど……大丈夫かな、ベアトリスさん……。」
ルーシー「心配だけど、本人が自分だけでやるって言うんだからあたしらは手の出しようがないじゃん?」
主人公「ベアトリスさんがどうかしたの?」

プリシラ「あっ、アレスくん(アリスちゃん)!それが……。」
ルーシー「フルーツをとりに、1人で森へ行っちゃったんだ。」
プリシラ「ルーシーちゃんとわたしもね、いっしょに行こうとしたんだけど…。」
ルーシー「そうなんだよな……あまり奥には行かないように、とは言ったものの。」
プリシラ「ベアトリスさん、あの性格だから…1人だと………ね……。」
主人公「そっか……。」

主人公(本当に1人で行ったんだ……)
主人公(僕(私)にも言わないでって言ってたもんな……でも……)

主人公「……やっぱり僕(私)、心配だから様子を見に行ってくるよ。」
プリシラ「うん、そうしてあげて。」
ルーシー「アレスくん(アリスちゃん)が行ってくれるなら安心だ。」



  • ささやきの森 入口

主人公「ずいぶん来たけど……ベアトリスさん、いないな……。」

???「キャアアアアア!?」
主人公「ベアトリスさん!?もっと奥のほうだ!!」


ベアトリス「はなしなさい、無礼な!!わたくしをさらおうというのですか!?」

主人公「ベアトリスさん!!」
ベアトリス「アレス(アリス)さん!?」
主人公「このっ!ベアトリスさんをはなせ!!」

〈戦闘〉

主人公「ケ、ケガはないですか!?」
ベアトリス「は、はい。わたくしよりも、アレス(アリス)さんは……」
ベアトリス「アレス(アリス)さん!?なぜこんなところにいるのです?」
主人公(……だいぶ混乱してるな)



ベアトリス「そうでしたか。プリシラさんとルーシーさんが。」
主人公「2人とも心配してましたよ。」
ベアトリス「あとでお話しておきますね…それよりも、ほら見てくださいな!」

ベアトリス「わたくしが1人で、たくさんとりました!いうなれば、そう、ベアトリベリーでしょうか?」
主人公(普通の野イチゴだと思うけど……ベアトリスさんがうれしそうだから、いいか)



主人公「なににせよ、無事でよかったですよ。」
ベアトリス「あの、アレス(アリス)さん。ラインハルトには黙っていてくれませんか。」
ベアトリス「わたくしが1人であぶない目にあったと知ったら、心配させてしまいますから…。」
主人公「そうですね、わかりました。……それと、あの2人にも。」

ルーシー「おっ、戻ってきたー!」
プリシラ「よかった、なにもなかったね!」
ベアトリス「心配してくださったのですか?」
プリシラ「もちろんだよ!」
ルーシー「あんまり町からフラフラ出ないほうがいいんだからね?」
ルーシー「アレスくん(アリスちゃん)が飛び出してなきゃ、あたしらが様子を見に行ってたよ。」

ベアトリス「みなさん……。」
ベアトリス「えいっ♪」
ベアトリス「えいえいっ♪ほっぺたギューですわ。」
ルーシー「うわ、うわっ!近い、近い!」

ベアトリス「あら……?」
プリシラ「もう、ベアトリスさんてば。」
ルーシー「それだけ元気があるなら、大丈夫だね!」
主人公「あはは。」
主人公(あれがベアトリスさんの本当の姿なのかも…)

プリシラ「わあ♪野イチゴいっぱいとれたんだね!」
ルーシー「あたしらの秘密の場所を教えたかいがあったよ。これはそのまま食べてもおいしいけど…」
プリシラ「シロップづけにすると、もっとおいしいよ!それともジャムにする?」
主人公「あ、ええとこれは……。」
ベアトリス(しーっ!)

ベアトリス「それは、ヒミツです♪」

プリシラ「えーっ、教えてくれないの?」
ルーシー「そりゃないよなあ、そんなにとっておいて!」

主人公「ベアトリスさんも無事だったし、材料も手に入った。あとでシモーヌさんに報告しておこう。」


4日目


  • 大樹の広場

シモーヌ「あーあー、みんな静かに。今日は、ある人の頼みで集まってもらった。」
シモーヌ「ではベアトリスから、どうぞ。」

ベアトリス「……みなさん、ごきげんよう♪お嬢さまのベアトリスです。」
ベアトリス「突然この町に来たわたくしを受け入れてくださり、みなさんには本当によくしていただきました。」
ベアトリス「わたくしが不勉強であるせいで『普通』がわからず……ご迷惑をたくさんおかけしたことと思います。」
主人公(ベアトリスさん………)
ラインハルト(ベアトリスさま………)

プリシラ(いつものベアトリスさんじゃないみたい)
ルーシー(だね。なんだか、迫力があるっていうか…)

ベアトリス「それで、その……今日はわたくしからみなさんに、お礼を差し上げたいのです。」
ベアトリス「すこし、お待ちになってください。」


ジュリアン「うっひゃー、おかしかな!?」
ひな「おいしそうなにおい~♪」
ラインハルト(あのようなもの、いつのまにお買いつけを…?)

プリシラ「すごい!ベアトリスさんがつくったの!?」
ルーシー「ちょっと小さな……パン…?いや……なんだこれ?」

シモーヌ「珍しい菓子パンのようですけど、これは……?」
ランドルフ「ほっほっ、すべてはお嬢さまのアイデア。ワシらは、なにも。」
ランドルフ「お嬢さまが生地を練り、イチゴを仕込み……。」
ユキ「アイデアを聞いたときはおどろいたけれど、本当にたいしたものだったわ。」
ユキ「がんばったわね、ベアトリスちゃん。」

シモーヌ「……ということだそうだ!ベアトリスお手製のパン、いただこう!」


フーカ「ガフガフッ!(うまうまだ!)」
テリー「これは……初めてのパンだな。ううむ…手が、止まらない……!」
主人公「じゃあ、僕(私)も1つ。」
主人公(ぱくっ)
主人公「うわっ、おいし!口の中にあまずっぱさが広がるっ……♪」
プリシラ「ね、ね!外はサクッと、中はふわふわで…。」
プリシラ(ぱくっ)
ルーシー「野イチゴの砂糖漬け、ジャム、ゼリーがぎっしり!これは…なんと言ったらいいのか…」
パルモ「フォーーーーーウ!口の中がイチゴのお祭りフェスティバルデス!」

シモーヌ「すごいな、これは……!森の野イチゴにこんな使い方があったなんて。」
ランドルフ「ほほっ…イチゴの味をいくつも重ねましたな。こんなパンも作っていいのだと、勉強になりましたよ。」
ユキ「本当に。わたしたちには思いつかない一品ね。」
ベアトリス「いえ、そんな……!お二人には無理ばかり言ってしまって……。」


ひな「ほっぺたおちそう~ ベアトリスちゃんすごいねっ。」
ジュリアン「サイコーだよ!」
ベアトリス「みなさんに喜んでいただけてうれしいです。これからも、どうぞよしなに。」

シモーヌ「きっと大樹もおどろいているだろうな。」
シモーヌ「長年この町を見守ってきたが、こんなパンは見たことがないぞ、と!」

むらくも「ちがいねえ。うちの町の名物にしたらどうだ?」
シモーヌ「いけるかもしれないな。」

ランドルフ「ほっほっほ……ですがこれを作れるのはベアトリスさんだけです。」
ユキ「そうねえ。うちで毎日作るのはムリだわ。」

ジュリアン「ところで、このパン…なんてなまえなの?」
プリシラ「そういえば……」
ルーシー「なんだろうね?」
ベアトリス「あ……ええと…ランドルフさん、ユキさん……?」
ユキ「ベアトリスちゃんがお決め。ね、ランドルフ。」
ランドルフ「うむ、それがよいです。」
ベアトリス「それでは……」
主人公(ごくり)

ベアトリス「この特別なパンを『ベアトリシュー』と名付けます。今後、リグバースの特別な日にめしあがれ!」


主人公「ひっこしパンでごあいさつ…うまくいったみたい。」
主人公「ベアトリスさんが楽しそうで本当によかった。」



ラインハルト「私の目の届かぬところで、こんなことをされていたとは…。」
ベアトリス「ラインハルト、黙っていてすみませんでした。打ち明ければ反対されると思って…。」
ラインハルト「無論です。1人で森へ行くなど言語道断。」

主人公「お、怒らないであげてください!」
主人公「町の人たちへの感謝をあらわすためにって、ベアトリスさんが必死にやったことなんです。」
ベアトリス「あなたも……食べてください、ラインハルト。」
ラインハルト「む、う……。」

ラインハルト(ぱくっ)
ベアトリス「どう…ですか?」
ラインハルト「胸に……沁みいります。」
ベアトリス「ありがとう、ラインハルト。あなたには…誰よりも感謝しています。」
ラインハルト「もったいなきお言葉です。」
主人公(ほっ…うまくおさまったみたいだ)

ラインハルト「アレス(アリス)どの。あなたには迷惑をかけてしまったな。」
ラインハルト「アレス(アリス)どのが手助けしてくれたのだろう?苦労をかけてしまった。」
ラインハルト「今度のことは、私の手落ち。」
ラインハルト「あなたがベアトリスさまのそばにいると思うと、つい気が緩んでしまうようだ。」
ベアトリス「うふふ、アレス(アリス)さんは頼りになりますものね。」
主人公「いえ、そんな。」

ラインハルト「しかし……ベアトリシュー、ですか。」
ラインハルト「よくぞここまでのものをお作りに……よくぞ…ここまで……!」
主人公(涙ぐんでる!?)

ベアトリス「さきほどシモーヌさんからもリグバース名物のおすみつきをいただきました♪」
主人公「これでばっちり、この町の仲間ですね。」
ラインハルト「町を訪れてからのご成長ぶり……不肖ラインハルト、感にたえません。」

ベアトリス「………コホン。」
ベアトリス「わたくし、アレス(アリス)さんとお話があります。ラインハルト、人払いを。」
ラインハルト「はっ!」


主人公「えっ…ち、近くないです?」
ベアトリス「アレス(アリス)さん……あなたのおかげで、わたくしのパンづくりはうまくいきました。」
ベアトリス「こうして、町の皆さんにも喜んでいただきました。ラインハルトにも。」
ベアトリス「心から、感謝いたします。」
主人公「ベアトリスさん……。」
ベアトリス「アレス(アリス)さん。これからもよろしくお願いしますね。」
主人公「はい♪」

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最終更新:2022年04月04日 22:22
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