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  • glamorous dessert

たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ

glamorous dessert

最終更新:2009年09月27日 13:59

rm96

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「肉食動物みたいだよね」

 ベッドでなんなとく転がってくつろいでたら、とーとつに梨華ちゃんがそう言った。
 ふふっ…て笑って、悪気がないっていうのはよくわかる。うん。

「どーして?」
「だって、さっきの食べっぷりみてたら…ねぇ」
「あぁ…。まぁね。まだちょっと物足りないくらいだけど」
「まだ食べれるの!?」
 っていうか、なんとなくそういう物足りなさってわけじゃないんだけどね。なんとなく…。
「それに美貴、お肉だいすきだもん」
 そしたら、「お肉すきすき♪」って歌いだすから、一緒にフルコーラス。ちょっと振りなんかつけてくれちゃったりして、ちょっと感激。

 今日は梨華ちゃんとヤキニクを食べに行って、ついでにお持ち帰り。
 この間のCBCのラジオの時からすでに予約しておいたわけでして。だって、そーでもしないと、すぐにまこっちゃんとかつじちゃんと遊びに行っちゃうからね。少しでも早く先手打たないと…ってわけ。
 最近はよっちゃんとあんまりつるんでないみたいだし、っていうか、美貴の方が一緒に遊んでるか。でも、少しでも手っ取り早く梨華ちゃん情報を入手するには格好な相手なわけですよ。たとえば心理とか、ほらあと、ライバルのキモチを知っとくことも重要だし、まぁ、ただ単に楽しいっていうのもあったりするけど。そうそうフットサルの練習も情報収集には最適。だってほら、柴ちゃんがいるから。
 って、それはさておいて…。

 と、まぁ、恋は駆け引きだから。
 がんばってるわけですよ。あの手この手でね。

 ただ、この人、鈍感だからねぇ。

「美貴ちゃん?」
「あ…うん。なに?」
「なにって…どうしたの?」
 首をちょこんって傾げて転がってる美貴をじーっと見つめる梨華ちゃん。ふふっ。かーわーいい。
「うん。梨華ちゃん」
「だから、どーしたの? 食べ過ぎておなか痛いとか?」
 そー言っておなかにそっと手が乗っかる。その手を包むように手を重ねた。
「うん。かわいいなぁって」
「あーそーなんだぁ。かわいい…って、美貴ちゃん!?」
「なに?」
 あらー。なんかこれって、ノリつっこみって感じ? 微妙にだけど。
「美貴ちゃん。ホントになんか悪いものでも食べた?」
「食べてないよ。っていうか、かわいいからかわいいって言っただけじゃん」
 ちょっとにらんでみようか。
「えっ…でも、だって、ほら…」
 予想通りのリアクション。ふふふっ。ほんっとかわいいよね。
「あっ! なに笑ってんのよぉ!」
「あはははっ! だって、梨華ちゃん、すっごくかわいいんだもん」
「もぉ…。冗談はやめてよぉ…」
 あれあれ?  チャーミーモードで切り返してくると思ったら、なになに? 顔、ちょっと赤くなっちゃって。
 よいしょと起き上がって後ろからぎゅっと抱きしめた。
 ぴくって、梨華ちゃんの体が強張った。何気に美貴の心臓も16ビートな状態だけど…。
「冗談じゃないよ。美貴は梨華ちゃんのことだいすきだよ」
「美貴ちゃん…」
 でも、真っ赤な顔してうつむいたまま、何気にふ…と目をそらされた。
「でもさぁ、美貴ちゃん…わりと意地悪じゃん」
「そーぉ? っていうか、そのわりとって微妙だよ。梨華ちゃん」
「うん…。でもさぁ…」
 まぁ、言いたいことはわかるよ。だって、わざとだもん。でも、まだそれはナイショ。
 ぎゅって抱きしめる腕に力をこめて寄りかかるように引き寄せた。
「だから、こーして甘えてるんじゃん。今は、美貴のだもん」
 ふっつーなら恥ずかしくってぜっったいに言えないセリフ。
「美貴ちゃん…」
 ちらりと上目遣い。うわ…! 刺激的! ぞくぞくする…。なんかこう、何かが奥底からき上がって来る感じ…。
 そっと頬に手を添えて、その目を見つめたまま…にらまないように気をつけながらね。
「…梨華ちゃん」
 唇をそっと近づける。

 ピーッ! ピーッ!

 ぴくりと梨華ちゃんの体が震えて、手で押し止められた。
「お風呂…沸いたよ?」
 ちらちらと美貴の顔を見ながら耳まで赤い梨華ちゃん。気のせいじゃないかもと思うんだけど、抱きしめてる体も熱い。
「いいよ。後で」
 時には強引さも必要です。
「それよりも梨華ちゃんとキスしたい」
 えいって押し倒して上に覆いかぶさる。そして、熱いまなざし。なぜか頭をめぐる“すきすきビーム”。こんなときにハッピー7かい。
 梨華ちゃんの手首をしっかりと掴んで押さえ込めば、ほら。逃げられない。
「いや?」
 こういうこと聞くのって、けっこう最悪だったりして。でも、美貴だって緊張してるんだから。少しぐらいのイジワル…いいよね?
「…」
 じっと美貴の目を見つめる梨華ちゃん。薄く開いた唇が誘ってる…。
 返事がないってことは、そういうことだよね?
 目を見つめたままゆっくりと顔を近づけて、残りの距離が5cmを切ってから目を閉じた。
 あったかい…。
 角度を変えながら、柔らかくはんでみたりして、少し乾いた唇の柔らかさをゆっくりと味わう。
「……はっ…」
 美貴のカラダの下で梨華ちゃんが小さく身を捩じらせる。
 かーっと体が熱くなってくる。
 舌を滑り込ませようとしたら、顔を背けられた。
「梨華ちゃん?」
 少し…肩で息をしてる?
「……美貴ちゃん…」
 目…潤んでる?
「なに? イヤ…だった?」
 一度視線を外すと、ゆっくりと息を吐き出す梨華ちゃん。そして、また じっと美貴を見つめる。
「……恥ずかしいよ」
 ふ~ん…。
「…それに」
「それに?」
「ぬるくなっちゃうよ? お風呂」
 せっかく沸かしたのに…って、呟くように。
「また沸かせばいいじゃん」
「え…。でも…」
「それに、後に入っても先に入っても一緒だよ」
 そしたら、きゅうって唇を噛んでおもしろいくらい真っ赤になった。
 で、ちらりと潤んだ瞳で上目遣い。
「けど…」
 誘ってる。誘ってるってば。心臓がよけーバクバク言い出してカラダの芯が熱い。
「…わかった」
 でも、とりあえず、この場は引いておこうかな。お楽しみはとっとかないとね。
 梨華ちゃんの手首を開放してカラダから降りてあげると、ほっとしたようにため息をついて天井を見上げるちょっと放心気味の梨華ちゃん。
「美貴ちゃん…」
「ん? なに?」
「…。ううん。なんでもない」
 ゆっくりとカラダを起こす。
 とりあえず下着とかパジャマとかは美貴のを貸すってことで…。
「ねぇ、梨華ちゃん」
「ん?」
「一緒に入らない? お風呂」
「へっ!?」
 あれ…。何でそんなに驚くの?
 せっかく元に戻ったのに、また真っ赤に逆戻り。
 じーっとうるうる状態の上目遣いで誘われ…じゃなくて、おそらくにらんでいるらしい梨華ちゃん。
「へんなこと…しない?」
「する」
「はやっ…」
「だって、梨華ちゃんさっきから誘ってるもん」
「誘ってないってばぁ!」
 まぁ、そーだーろね。誘ってるなら誘ってるで、それはぜんぜんありなんだけど。手っ取り早くて。
「ふふっ。まぁ、どっちでもいいけどね」
「…」
 とりあえずぱっぱと用意をすると、梨華ちゃんの手を引っ張った。
「ほら。いこ? ホントにぬるくなっちゃうよ」
「…うん」

 えへへへへへっ。楽しいお風呂タイム始まりっ!

 思いっきり浮かれモードですよ。ハイ。鼻歌なんか歌っちゃったりして。

 と…思いきや、正面向いて端っこで膝を抱える梨華ちゃん。
 まぁ、そんなに広いお風呂じゃないから、ちょっと詰めればすぐにカラダなんかくっつくんだけどね。
 仕方ないからぴたってくっついて隣で膝を抱えてみた。

 あーーーーーっ。ものたんない。

 なに好き好んでドアなんか見てなきゃいけないのよ!
「梨華ちゃん」
「なに?」
 おいおーい。顔が引きつってますよぉ。いしかーさーん。なんかハロモニでよっちゃんにちょっかい出してるときみたい。
 あー。もぅ!
「美貴ちゃん?」
 ちょっと拗ねてふくれっつらな美貴の頬をぷしっと指でつつく。その指をパクってくわえて、上目遣いでむーっと見上げた。
「どうしたの?」
「らって。りかひゃんあいへしへくなひんはほん」
「は?」
 もう。ホントは意味わかってるくせに。仕方ないからぺロッて捕まえた指先をなめてから開放してあげた。
「だってさ、梨華ちゃん…美貴のことかまってくれないんだもん」
「あ…あぁ…。うーん」
「ちょっとぉ。考え込まないでよぉ」
「あ、うん。ゴメン」
 マユゲがぐぐっとハの字になった。うりうりと眉間に指を押し付けた。
「もう。ほら、笑って」
「痛いって。美貴ちゃん」
「あははっ。ゴメンゴメン。だったらさ、もっとかまって」
 ちょこんと肩に頭を乗っけたら、くすくすって…。
「なんか今日の美貴ちゃん、かわいい」
「の?」
「あはっ。ゴメン。も…だね」
「そう。そのとーり」
 やっと笑ってくれたって感じ。うれしいから強引にでも抱きしめちゃう。
「わっ! 美貴ちゃん!?」
「いいじゃん。仲良く並んでドア見てるより絶対楽しいって」
 肩に顎を乗っけて、なんかほんのり赤くなったほっぺにちゅっ!
 抱っこされてあきらめたのか、梨華ちゃんは少しだけカラダを美貴に預けてくれる。
「んー。まだちょっと緊張気味?」
「だって、さっき…」
 こんなおいしそーなカラダを近くで見て、なんとも思わなかったら人間失格でしょ。
「ふふっ。じゃあ、チカラ…入らなくしてあげよっか?」
「えっ!?」
 抱きしめてもあまっちゃう細い腰から、するすると手を上に滑らせる。
「それに先に予告したよね?」
 やんわりと手を置いてたしなめるんだけど、それがなんだか妙にそそるというか…なんというか…。
「きゃっ!」
「わっ! やわらかい」
 でも、内心はドキドキドキドキ…。
「いいなぁ。大きいよね。梨華ちゃんの。腰もさ、すっごい細いし」
「そ…そんなことないって。スタイルだったらカオリンとかまりっぺの方がいいってばぁ」
「そうだけど、美貴にはないもん」
 やわらかいけどしっかり張りが合って、弾力もしっかり。片手でちょっとあまるし。なんか気持ちいい。
「んっ…。美貴ちゃんっ…」
「なに?」
「や…やだっ…」
「えー。キモチいいんだけどなぁ。梨華ちゃん」
 ゆっくりと包むようにやさしーくね。マッサージみたいなもんでしょ。少しずつ前のめりになっていく梨華ちゃんのカラダ。なんかほてってきてるのって、気のせい?
「梨華ちゃんだって…」
「…美貴ちゃんっ」
 きゅっと手首を握られて、仕方ないから一旦手を止めた。
 あっ。ちょっと怒ってる?
「梨華ちゃん?」
 やりすぎた…っていうか、調子に乗りすぎた?
 梨華ちゃんはふぅ…って息を吐くと、ぐったりと美貴にもたれかかった。
「…急がないでよ…」
「えっ!?」
「……怖いよ…。今日の美貴ちゃん…」
 ちらりと美貴を見る梨華ちゃんの潤んだ目。赤くなった頬。きゅって手首をつかむ手の力。
 目が合って少し戸惑った視線が右往左往。
 ぴたりとまた美貴の目とぶつかったら、ふっ…て、唇にキス。
「先…でるね」
 ほんとに少しのぼせてたらしく、ふらりと立ち上がって浴室から出て行く梨華ちゃん。

 パタン

 閉まったドアをただぼんやりと見送ってた。
 あれ…?
 唇にまだかすかに残ってる。
 梨華ちゃん?
 美貴も慌てて追いかけた。

 急いで着替えて戻ったらベッドにぺたんと座ってぼんやりしてる梨華ちゃん。
 ほけーっとしてるみたいだったから、冷蔵庫から買い置きしておいたペットボトルのお茶とコップを手にして部屋に入った。
「梨華ちゃん大丈夫?」
「あ…うん」
 隣に腰掛けて、梨華ちゃんにコップを手渡すとお茶を入れてあげる。
「ありがと」
 一気に飲み干す梨華ちゃん。面倒なので美貴も直接ペットボトルに口をつけて一口。
「落ち着いた?」
「うん。なんとか」
「よかった。まだ飲む?」
「え、うん」
「待ってて」
 ということで、もう一口。
「美貴ちゃん?」
 きょとんと目を丸くする梨華ちゃん。
 そっと頬を包むと、ダイレクトに梨華ちゃんへ。
「んっ…!」
 こくりとのどがなった。
 なんとなく気が付いちゃったんだよね。なにがもの足りなかったのか。もしかしたら、そんなフリをしてただけかもしれないけど…。
 つーっと伝わりきれなかったお茶が梨華ちゃんののどを伝って胸元へ滑り落ちる。
 薄く開いてる唇に舌を差し入れて絡めとったらびくっと震えた。
 抱きしめて、ゆっくりと背中をなでながら戸惑う梨華ちゃんの舌をじっくりと楽しむ。やわらかくて、なんか不思議な感触。
 強張っていたカラダから少しずつチカラが抜けていくのがわかって、さらにじっくりと口の中を愛撫していく。
「…っん。…は……」
 熱い。梨華ちゃんのカラダ。
 そっと一番上のボタンを外して、さっきの零れ落ちた水滴の後を唇で追いかけた。
「っ…美貴ちゃん…!」
「ん?」
 ちゅっと鎖骨の辺りを軽く吸うと、
「…んっ」
 甘い声。
 ああっ…。ぞくぞくする…。熱い…。
 押し倒して、上から覗き込む。戸惑う梨華ちゃんの艶っぽい表情にドキドキ…。
「梨華ちゃん。食べていい?」
「えっ…」
「おなかすいた。ものたりないんだよね。さっきから」
「…なに言ってるの?」
「ふふっ。だって、梨華ちゃんさっき言ったじゃん」
「え?」
「肉食だもん。美貴。まだ、デザート食べてない」
 そしてパクリと細い首筋に喰いついた。
「んっ!」
 いつもよりさらに1オクターブ上がった声が耳をくすぐってキモチいい。
 頚動脈とか血管の辺りをつーって舌でたどりながら、はむはむと噛んだり吸ってみる。
「…みきちゃんっ」
 きゅうって美貴のパジャマの襟を掴む梨華ちゃん。
 固く目を閉じて、口元を空いてるほうの手で押さえて必死になってこらえてる姿がいじらしい。けれど、ふつふつと沸きあがってくる衝動。
 そっと手を口元からどかして、触れる程度に口付けた。
「ねぇ、梨華ちゃん?」
 そしたら、ゆっくりと目を開けた。
 見つめる瞳は潤んでて引き込まれそう。上目遣いでじっと見つめてる。かと思ったらすっとそらされて、コクリと一つ小さくうなずいた。
 引き寄せられて、耳元に甘い囁き。
「…いいよ」

 かぁーーーっと熱くなる。
 どっちの体温かわからなくなるほど燃えるように熱いし、眩暈がする。

「梨華ちゃん…」
 もう一度深く口付ける。
 今度は舌を絡めてくれる。
 なんだかんだとけっこう積極的?
 こっちまで感じちゃいそう。
 残ったボタンを全部外して熱い滑らかな肌の上に手を滑らせた。
「はっ…!」
 それだけでびくっと小さく踊る梨華ちゃん。
 梨華ちゃんの舌を味わいながら上着を取り去ると、自分のも脱ぎ捨てた。
 キスをやめて少しだけ起き上がると、じっくりと梨華ちゃんのカラダを眺めてみる。
「きれいだね…」
 ほんのりと桃色に染まる肌。少し汗ばんで手に吸い付く。心地いい感触。滑らかさ。
 形のいい胸のふもとに向かってすうっと脇腹の辺りから手のひらを滑らせた。
「……んっ…」
「かわいい。梨華ちゃん」

 印を残したいのを我慢して、肌の感触を唇で確かめる。
 そのたびにもれる声。震えるカラダ。
 しっとりとした肌は何よりも甘くって、口付けるたびにドキドキする。

「ぁっ…あっ! みきちゃんっ…」

 考えてみればあれだけじらしちゃってたわけだから、当然色づくのは早くって…。
 胸のてっぺんで起き上がった赤い果実をぺロリ。
「んんっ…!」
 首を激しく振って、また口を押さえようとするからその手に指を絡めて握った。
「もっと聞かせて? 梨華ちゃん」
 赤い果実をじっくりと舌で味わう。
 時々吸ってみたり、甘くかんでみたり、ちょっと引っ張ってみたり。
 その度に…、
「あっ…っ!」
「んんんっ…!」
「…やぁっ!」
 漏れ出る甘い声。ぞくぞくと背中を突き抜けていく。

 あぁ…。
 きっと癖になる。ううん。もう癖になってる。
 他の誰にも渡さない。
 美貴だけのスペシャル・デザート。

 すべて着てるものを取り去って、直接ふれあうカラダとカラダ。
 絡み合う足。
 ぎゅうっとしがみつく腕。
 一つ一つがいとおしい。
 火照った肌に唇で触れるたびに、舌で辿るたびに零れる声の切なさと甘さ。
 じらすようにくすぐりながら、大胆に力を込めながら意地悪い美貴の指先が梨華ちゃんを翻弄して、甘い甘い声。

 焚き付けられてるのは…どっち?

 分け入った中心から溢れ出る甘い蜜の味に心がとろけた。
 ただあなたがほしくて、ただその声が聞きたくて、そして感じてほしくて、舌で、指であなたを溶かしていく。
 時に激しく、時にやさしく、じらしてまた追い詰めて…。

「んんっ! ああ…あぁっ! あっ! はぁっ!」

 しびれる…。
 昇りつめるあなたと一緒にまるで自分までどっかいっちゃいそう。

「りか…」
「はっ…ああんっ! …ん……みきっ…」

 しがみつく手。

「んっ…! ねぇ……キスしてっ…っん」

 噛み付くように口付けて舌を絡めた。

「…りか…っ」
「あっ…ああっ! いくぅっ! …はっ…みきぃっ…っ!」

 激しく上下する胸。
 なんとなく視点の定まってない目。
 ぼんやりと開いた唇。

 触れる程度に口付けたら、ゆっくりと腕が絡みついてきゅうって抱きしめられた。
「梨華ちゃん?」
 美貴の首筋に顔をうずめる梨華ちゃん。
 ちょっと顔を上げて覗き込もうとしたら、頭を抱え込まれてぐっとひき寄せられた。ちらりとのぞいてる耳たぶが真っ赤。
 すっと息を吸う音。ちょっと固くなったカラダ。
「…すき」
 耳に転がり込んだ甘い囁き。
 また顔をうずめる梨華ちゃん。その耳たぶをぱくっと食んだらぴくりと肩が震えた。
「みきも…」
 体勢を入れ替えてまだ美貴の下にいる梨華ちゃんを胸の上に抱き上げる。
 そっと髪をすくようになでたら、うっとりと目を閉じた。
「りかちゃん」
「ん?」
「ごちそうさま」
 そしたら、くすって笑って、
「満足した?」
 って言うから、にっこりと笑顔でお返し。
「ううん」
「あれ?」
「ものたんない。もっともっとほしい。…ダメ?」
 やれやれって顔して、だけどふわぁって微笑んで…。

 降ってきたのはやわらかいキス。

「じゃあ、これからは…あたしだけを見て?」
「ふふっ。どーしようかなぁ」
 あなたが甘えてくれるなら、いくらでもお願い聞いてあげる。でも、じらすんだったら、美貴もうーんとじらしてあげる。
「…いじわる」
「ねぇ。美貴だけを見て? ね」

 甘い甘い夜。
 きっと二人とも溶けちゃうね。
 それもいいかも。
 まだまだ夜は長いから…。  


(2004/4/22)
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