たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ
いつか、きっと
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rm96
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毎日は楽しいけれど、一つ不満があるんだったら…。
そうだなぁ…。
あのヒトの笑顔を、自分だけのものにしたい。
そうだなぁ…。
あのヒトの笑顔を、自分だけのものにしたい。
それってさ、わがままなことなのかなぁ?
テーブルに頬杖なんかついて考えてみる。
「レナ?」
「ん? なん? さゆ」
「うん。どーしたの? ぼーっとしちゃって」
「ぼーっとなんてしてないって」
「してたよー。あっ!」
さゆがポンと手を叩いた。
「あんまり私がかわいいからって、見とれてたんでしょ」
「いや。違うから」
みきねぇ張りの早いつっこみ。
でも、さゆのこういう感じ、さゆが目指すというか同じきしょい系のあのヒトと雰囲気近いかも。あのヒトもけっこう普段はほわほわーっとしてるし。
それにほら、レナもわりと突っ込みタイプ…だと思うんだけどなぁ。
「レナ?」
「ん? なん? さゆ」
「うん。どーしたの? ぼーっとしちゃって」
「ぼーっとなんてしてないって」
「してたよー。あっ!」
さゆがポンと手を叩いた。
「あんまり私がかわいいからって、見とれてたんでしょ」
「いや。違うから」
みきねぇ張りの早いつっこみ。
でも、さゆのこういう感じ、さゆが目指すというか同じきしょい系のあのヒトと雰囲気近いかも。あのヒトもけっこう普段はほわほわーっとしてるし。
それにほら、レナもわりと突っ込みタイプ…だと思うんだけどなぁ。
「梨華ちゃん。それじゃ話わかんないって」
「だからね…ふふふっ」
「ほらほらぁ! 笑っちゃってわかんないってば」
みきねぇが笑顔満開であのヒトをいじってる。いじられてるイシカワさんは自分の話に受けちゃって、パシパシみきねぇの腕なんか叩いちゃってるし。
「だからね…ふふふっ」
「ほらほらぁ! 笑っちゃってわかんないってば」
みきねぇが笑顔満開であのヒトをいじってる。いじられてるイシカワさんは自分の話に受けちゃって、パシパシみきねぇの腕なんか叩いちゃってるし。
さゆはもう鏡の世界で自分と会話しちゃってる。
まっ、いっか。
レナも、いつかあーやって話したりできるかな?
“梨華ちゃん”なんて言えちゃったりするのかな?
まっ、いっか。
レナも、いつかあーやって話したりできるかな?
“梨華ちゃん”なんて言えちゃったりするのかな?
「こら。何ボーっとこっち見てんだよ」
「はっ?」
頭の上から声がして、顔を上げたらみきねぇがにやにや笑ってた。
むっ…!
「ぼーっとなんて見てないですぅ」
「うっそだぁ。なーんか笑ってこっち見てたじゃん」
「でも、かわいかったよ」
ふふって、笑って、イシカワさんが隣に座った。
「それに今のミキちゃんの言い方、なんかこわーい」
って、肩を引き寄せられて抱きしめられた!
「はっ?」
頭の上から声がして、顔を上げたらみきねぇがにやにや笑ってた。
むっ…!
「ぼーっとなんて見てないですぅ」
「うっそだぁ。なーんか笑ってこっち見てたじゃん」
「でも、かわいかったよ」
ふふって、笑って、イシカワさんが隣に座った。
「それに今のミキちゃんの言い方、なんかこわーい」
って、肩を引き寄せられて抱きしめられた!
わっ…!
どうしよ! えっらい緊張するったい! うっ…うれしいけどっ…!
「あれあれ? 何赤くなってんの?」
みきねぇが顔を覗き込む。
同期だけどセンパイだってわかってるけど、にらんでみました。負けませんよ!
「美貴ちゃん!」
「はいはい」
イシカワさんの一言で、くすくすって笑ったみきねぇがぐしゃぐしゃとレナの頭を撫で回す。
「しょーがないなぁ。貸しといてあげる」
そう言って、おなかすいたーっていいながら、ヨシザワさんを捕まえて引きずるように楽屋を出て行く。
「もう。美貴ちゃんってば」
イシカワさんの呆れたつぶやき。
みきねぇが顔を覗き込む。
同期だけどセンパイだってわかってるけど、にらんでみました。負けませんよ!
「美貴ちゃん!」
「はいはい」
イシカワさんの一言で、くすくすって笑ったみきねぇがぐしゃぐしゃとレナの頭を撫で回す。
「しょーがないなぁ。貸しといてあげる」
そう言って、おなかすいたーっていいながら、ヨシザワさんを捕まえて引きずるように楽屋を出て行く。
「もう。美貴ちゃんってば」
イシカワさんの呆れたつぶやき。
けど、二人のやりとり、すっごいうらやましい。
だってさ、レナとじゃ、そーゆー会話、できるかな?
だってセンパイで、だって年上で…。
だってさ、レナとじゃ、そーゆー会話、できるかな?
だってセンパイで、だって年上で…。
「リカちゃん、田中ちゃん、食べる?」
つじさんがなにやら大きいタッパを持ってきた。後ろにはオガワさん。
「のの、これは?」
そしたらオガワさんがへへって笑った。
「あのぉ、これ、うちのおかーさんが作ったんです。みんなで食べなさいって」
前はたしかバンバンジーだったっけ。今度のはコロッケだ。
「おかーさんお手製のかぼちゃコロッケ」
「へぇー。マコトのお母さん、料理上手だねぇ」
そう言って、タッパに手を伸ばすイシカワさん。
「じゃあ、一個もらうね」
「はいぃ。どーぞ、めしあがれ」
「じゃあ、オガワさん、いただきます」
一個タッパから取り上げる。
ソースはついてないけど、かぼちゃが甘すぎなくってちょうどいい。
「すっごいオイシイ!」
そしたら、オガワさんがすっごくうれしそうに笑った。
「うん。おいしいよ。ね」
イシカワさんがこっちを向いて、にっこり。
この笑顔、レナのもんだよね?
「あたしののが持ってきたから、ののが作ったのかと思ったよ」
ってイシカワさんが言ったら、
「じゃあ、今度お母さんに教えてもらって、作ってくるね!」
「うん。期待してるぞっ!」
よーし! がんばるぞーっ! って、つじさんが他みんなのところにタッパを持って走っていく。
やわらかい笑い声がして、
「あーあー。おっことさなきゃいいけどね」
って、食べ終えたイシカワさんの目がつじさんを追いかけていく。
つじさんがなにやら大きいタッパを持ってきた。後ろにはオガワさん。
「のの、これは?」
そしたらオガワさんがへへって笑った。
「あのぉ、これ、うちのおかーさんが作ったんです。みんなで食べなさいって」
前はたしかバンバンジーだったっけ。今度のはコロッケだ。
「おかーさんお手製のかぼちゃコロッケ」
「へぇー。マコトのお母さん、料理上手だねぇ」
そう言って、タッパに手を伸ばすイシカワさん。
「じゃあ、一個もらうね」
「はいぃ。どーぞ、めしあがれ」
「じゃあ、オガワさん、いただきます」
一個タッパから取り上げる。
ソースはついてないけど、かぼちゃが甘すぎなくってちょうどいい。
「すっごいオイシイ!」
そしたら、オガワさんがすっごくうれしそうに笑った。
「うん。おいしいよ。ね」
イシカワさんがこっちを向いて、にっこり。
この笑顔、レナのもんだよね?
「あたしののが持ってきたから、ののが作ったのかと思ったよ」
ってイシカワさんが言ったら、
「じゃあ、今度お母さんに教えてもらって、作ってくるね!」
「うん。期待してるぞっ!」
よーし! がんばるぞーっ! って、つじさんが他みんなのところにタッパを持って走っていく。
やわらかい笑い声がして、
「あーあー。おっことさなきゃいいけどね」
って、食べ終えたイシカワさんの目がつじさんを追いかけていく。
なんかホントに妹を見るような目なんだよね。
普段はけっこういじられちゃったりしてるのに、いざとなるとすっごく頼りになって…。
普段はけっこういじられちゃったりしてるのに、いざとなるとすっごく頼りになって…。
妹っていうのもいいなぁ。
でも、妹なんだよね。
恋人にはなれないんだよね。
でも、妹なんだよね。
恋人にはなれないんだよね。
それに、つじさんは同期だけど…年下で…。
同期って…。
センパイと後輩ってこんなに違うのかなぁ。
同期で入ってたら、梨華ちゃんって言えたかな?
同期って…。
センパイと後輩ってこんなに違うのかなぁ。
同期で入ってたら、梨華ちゃんって言えたかな?
「どうした?」
はっと気がついたらイシカワさんの顔が目の前にあった。
「えっ! あっ、なんでもないですよぉ」
「ふーん。なんかぼーっとしてるから、どーしたのかなぁって思ったんだけどね」
「はぁ…」
はっと気がついたらイシカワさんの顔が目の前にあった。
「えっ! あっ、なんでもないですよぉ」
「ふーん。なんかぼーっとしてるから、どーしたのかなぁって思ったんだけどね」
「はぁ…」
だって、あなたが…。
「ん? レナ?」
「…!?」
今……。
「…!?」
今……。
ちょっと心配そうに見つめるイシカワさんの優しい微笑み。
「あっ…大丈夫ですよ。イシカワさん、かわいいから見とれてました」
いくじなし。
自分で自分に腹が立つたい。
「うふふっ。ありがと」
あなたがいるからがんばっちゃて、張り切っちゃてみようって思ったけど…。
丸ごと愛して…なんて言えないよ。
丸ごと愛して…なんて言えないよ。
「へへへっ」
だけど、せめて…。
「だいすきですから」
これくらい、言ってもいいよね?
ふわりと笑った、この笑顔は自分だけのもの。
みきねぇとヨシザワさんが戻ってきて、二人だけの時間は終わっちゃった。
「じゃ、返してもらうね」
ぎゅって後ろからイシカワさんに抱きつくみきねぇ。
「何、それ?」
「いいの」
そう言って肩に顔をうずめるみきねぇが、なんか悔しいけどかわいかった。
抱きつくみきねぇの腕をそっと包んでるイシカワさんの手 。
見詰め合うまなざしのあたたかさと楽しそうな笑顔。
「美貴がいない間にレイナにいじめられなかった?」
「そげんことしないったいっ!」
できるもんならしてみたいっとよ。でも…っ。
「なぁにムキになってんの」
にやにやレナを見るみきねぇ。
「もう。美貴ちゃんってば。あんまりいじめちゃダメだよ。田中ちゃん、優しかったよ。かわいいって言ってくれたし」
「それだったら、美貴がいつもいっぱい言ってあげてるじゃん。あまーいキスまでつけてね」
えっ!? うそっ!
けど、みきねぇはイミシンに笑うだけ。
「なによぉ。いつもはいじめるくせに。だいたい、美貴ちゃんじゃないんだから…」
「あっ、ひどい梨華ちゃん。いつ美貴がいじめたのさ」
「えー。だから、いつもじゃん」
なんか二人の空気がイシカワさんのだいすきなピンク色に染まってる?
「だってさ、かわいいんだもん。すねる梨華ちゃん」
「…もぅ」
ぎゅって後ろからイシカワさんに抱きつくみきねぇ。
「何、それ?」
「いいの」
そう言って肩に顔をうずめるみきねぇが、なんか悔しいけどかわいかった。
抱きつくみきねぇの腕をそっと包んでるイシカワさんの手 。
見詰め合うまなざしのあたたかさと楽しそうな笑顔。
「美貴がいない間にレイナにいじめられなかった?」
「そげんことしないったいっ!」
できるもんならしてみたいっとよ。でも…っ。
「なぁにムキになってんの」
にやにやレナを見るみきねぇ。
「もう。美貴ちゃんってば。あんまりいじめちゃダメだよ。田中ちゃん、優しかったよ。かわいいって言ってくれたし」
「それだったら、美貴がいつもいっぱい言ってあげてるじゃん。あまーいキスまでつけてね」
えっ!? うそっ!
けど、みきねぇはイミシンに笑うだけ。
「なによぉ。いつもはいじめるくせに。だいたい、美貴ちゃんじゃないんだから…」
「あっ、ひどい梨華ちゃん。いつ美貴がいじめたのさ」
「えー。だから、いつもじゃん」
なんか二人の空気がイシカワさんのだいすきなピンク色に染まってる?
「だってさ、かわいいんだもん。すねる梨華ちゃん」
「…もぅ」
すぐ隣にいるのに、なんだろう。
手が届かないくらい遠くに感じるのは。
…いじわるだよ。みきねぇ。
手が届かないくらい遠くに感じるのは。
…いじわるだよ。みきねぇ。
「ムキになってるの…みきねぇなんじゃないの?」
そしたら、みきねぇがきょとんとした顔をした。
イシカワさんがちょこんと首をかしげてみきねぇを見つめる。
そしたら、みきねぇがきょとんとした顔をした。
イシカワさんがちょこんと首をかしげてみきねぇを見つめる。
「ふふ。だってさ、ライバルは早いうちに潰さないとね」
ライバル?
レナとみきねぇが?
レナとみきねぇが?
…。
ライバルなんだ。
そっか。
そっか。
「負けませんよ!」
「ま、美貴に勝とうなんて十年早いけどね」
「美貴ちゃん? 田中ちゃん?」
きょろきょろとレナとみきねぇを見るイシカワさん。
「ま、美貴に勝とうなんて十年早いけどね」
「美貴ちゃん? 田中ちゃん?」
きょろきょろとレナとみきねぇを見るイシカワさん。
いつか、当たり前のように隣にいて、当たり前のようにじゃれあって。
そんな日が、きっとくる。
その時は、“梨華”って呼んでもいいですか?
そんな日が、きっとくる。
その時は、“梨華”って呼んでもいいですか?
(2004/4/28)