たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ
月の夜
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rm96
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疲れ果てて眠る彼女の裸の肩をそっと指でなぞった。
窓から射す淡い月明かりに浮かび上がる白い肌。
そっと口付けたら、小さく震えた。
窓から射す淡い月明かりに浮かび上がる白い肌。
そっと口付けたら、小さく震えた。
「…梨華ちゃん…」
見上げる不安げな瞳。
抱きしめることもしないで、シーツに包まって膝を抱えて見下ろすあたし。
抱きしめることもしないで、シーツに包まって膝を抱えて見下ろすあたし。
そこにあるのは愛?
そこにあるのは何?
そこにあるのは何?
無理やりに抱くあたし。
それを受け入れるあなた。
それを受け入れるあなた。
何かを言いかけて、ためらうように細く息を吐き出すと、あたしから目を逸らす。
何が言いたいかはわかってる。
でも、言わない。
頬を包むよう指を滑らせると、そのまま髪をやさしくなでた。
何が言いたいかはわかってる。
でも、言わない。
頬を包むよう指を滑らせると、そのまま髪をやさしくなでた。
「何?」
「…ねぇ…」
「…ねぇ…」
はっきりと言葉にするまで、あなたの望むことはしてあげない。
戸惑いと切なさと…。
あたしを求める甘えたまなざし。
戸惑いと切なさと…。
あたしを求める甘えたまなざし。
「何? 美貴ちゃん」
今のあなたに自由なんてない。
すべてはあたしの気分次第。
すべてはあたしの気分次第。
「言ってくれたら、考えてあげる」
あなたのココロはあの子のところ。
きっとあなたはあたしにココロはくれない。
だからあたしもあなたにココロはあげない。
きっとあなたはあたしにココロはくれない。
だからあたしもあなたにココロはあげない。
一方的なあたしの愛。
だからあなたのカラダに教えてあげるの。
離れられないように、激しく、やさしく。
その後は、あなたのココロがあたしを求めても、何もあげない。
離れられないように、激しく、やさしく。
その後は、あなたのココロがあたしを求めても、何もあげない。
あたしだけしか、見えなくなるまでは…。
きゅっと唇を噛むと、目を逸らした。
「……抱いて…」
油断すれば聞き逃しそうなほどのか細い声。
髪をなでる手をすーっと頬に滑らせると、顔を上げさせた。
髪をなでる手をすーっと頬に滑らせると、顔を上げさせた。
「何? 聞こえない」
逃げようとする視線を捕まえながら、耳に唇を近づける。
覆いかぶさると開いている手でじらすように背中をなでた。
覆いかぶさると開いている手でじらすように背中をなでた。
「どうしてほしいの?」
掠めた吐息にまた小さくカラダを震わせる。
はぁっ…とため息をこぼして、あたしと視線を絡める。
艶やかに色づいた目。
背中をなでる手に感じるほてり始めた肌。
はぁっ…とため息をこぼして、あたしと視線を絡める。
艶やかに色づいた目。
背中をなでる手に感じるほてり始めた肌。
「…抱いて…。おねがい…」
微かに震える唇に触れる程度のキス。
そのまま抱きしめると、おずおずとあたしの背中に腕が回る。
そのまま抱きしめると、おずおずとあたしの背中に腕が回る。
いつものあなたは、そこにはいない。
あたしの指からつむぎだされる快感に溺れていくあなた。
鼻にかかった甘い声。
鼻にかかった甘い声。
絡み合う舌の動きが大胆になっていく。
あたしの頭を抱いて強く引き寄せて、深く強くむさぼる。
しばらくすきなようにさせた。
あたしの頭を抱いて強く引き寄せて、深く強くむさぼる。
しばらくすきなようにさせた。
「んぅっ…!」
不意の反撃。
息を継ごうとするそのときを狙って、追いかける。
逃がさない。
息を継ごうとするそのときを狙って、追いかける。
逃がさない。
泣いてあたしを求めるまで追い詰める。
カラダも、ココロも。
カラダも、ココロも。
あなたはあたしのもの。
あたしは…あなたのもの。
それがわかるまでは、いつまでも…逃がさない。
腕の中の穏やかな寝息。
満ち足りた顔。
前髪をかきあげて、額に口づける。
満ち足りた顔。
前髪をかきあげて、額に口づける。
「…梨華ちゃん?」
目を覚ましたあなたに微笑みかけて、背中を向けた。
ふいに離れたぬくもりを追いかけて、後ろからあたしを抱く腕。
ぎゅっときつく、強く…。
背中に感じた唇の感触。
ふいに離れたぬくもりを追いかけて、後ろからあたしを抱く腕。
ぎゅっときつく、強く…。
背中に感じた唇の感触。
あなたのココロはどこ?
そこにあたしへの愛はあるの?
そこにあたしへの愛はあるの?
ふいに涙が零れた。
「梨華ちゃん…」
まるで見透かしたように指先が雫を拭い去る。
その指先に口付けて目を閉じた。
その指先に口付けて目を閉じた。
「……すき…」
素直になれない月の夜。
(2004/3/18)