のっといこーる第四話

翌日。

まぁ昨日の今日というか
昨日で今日
昨日あんなことがあったものの今日からいつも通りの日々が始まるわけで

そんな感じで今日の講義を受け終えたおれはとりあえず漫画研究部の部室というものにいた

「ちょっとアンタ、缶コーヒー買ってきなさいよ」

え・・あ・・・、はい




【第四話「三下というのはだな」】




パシリという言葉はなぜ片仮名でできているのだろうか
おそらく語源は走りからできているとは思うのだが
走り、走る?走っていく、人のために走る なら響きはいい気がするのだが
結局のところこの言葉にはただの雑用を任された下っ端という意味合いが含まれていることだろう
では、なぜハシリではないのか
わざわざハからパに進化してしまったのか
パシリ。
パシフィッ・・・
パシフィックリー・・・グ
なるほどパシリとはあのプロ野球のパリーグのことだったのか
あーわかったわかった
野球選手がヒットを打ったときにランナーに出る感じ
あんな感じでダッシュすることがパシリということか
全力で次につなげるという意思。あぁなんといい言葉であろう、パシリ。
でもラミレスとかって脚遅いけどパシれるのかな

パシれるなどと意味のわからに言葉を生みだしてしまった自分であったがパシリの帰り道
どうやら考え事(?)をしているうちに部室ドアの前まできてしまったようだ
きてしまった と少し後悔の念が含まれている理由はわからない....今はね

ガチャッ

「えーっと、コーヒー買ってきましたよ」

「はいはいそこに置いといてね。・・・ってなんで無糖なの!なんで微糖じゃないのよ!」

「えっ、無糖じゃ駄目なんですか」

「はぁ?アンタばかぁ!?」

「・・・ここはツッこむとこなんすかね」

「コホン・・・とりあえず!普通コーヒーって言われたら微糖!無糖じゃないの!わかったらもう今度からは気をつけてね!」

「え、あ、・・・はいわかりました」

「ってかアンタ微糖飲まないの?」

「そもそも自分缶コーヒー買いませんし」

「んじゃ自分でコーヒー入れて飲むの?」

「まぁそうですね」

「でも無糖ってなんなのよ砂糖入れる発想があなたにはなかったの?」

「というより入れる必要がなかったので」

「アンタ思ったよりも大人ねぇ・・・」

「ブラックが飲めないならよければ自分が飲みましょうか?」

「アンタばかぁ!?」

本日二度目。

「今アタシが飲んでる途中なの見えないの?なんで飲みさしあげなきゃいけないのよ」

「それもそうですねこれは失礼」

「あと、」

「はい」

「私に対してはあんまり気を使わなくていいから。普通に喋っていればいいわ」

「お前まじで言ってることとやってること噛み合ってないぞ」

「卑下しろとは言ってないの。さすがにキレるわよ」

「・・・これも失礼」

さっきから紹介もなく普通に話しているが
今目の前にいるのこの女の人は本条真希、先輩
おれの1つ上で漫画研究部に所属している
まぁこんな概要だけ言っても読者の皆様方には誰なのかわからないと思うので
簡単に言えば・・・あの看板娘である
えっ・・・なんか昨日と性格違うくないか?

「人間、時と場合によって性格なんてコロコロ変わるのよ」

・・・らしい

「世の中のお母様方だって受話器とるときなんてどこからそんな声が出てくるのかわからないぐらい高い声だすでしょ。それと一緒よ」

「例えは的確ですけどなんで急にそんな例が出てくるんですか」

「べ、べつに私がそんなことしてるってわけじゃないんだからっ」

してるのかよ・・・

「まだ疑ってもいませんよ」

「まぁいいわ、とりあえず紅葉くん、そこに・・・」

「座りたまえ。」

本条先輩の言葉を途中で遮り、堂々と腕組みをした仁王立ちで
おれが部室に入ってから今まで黙っていたその沈黙の中で
まるで本条先輩がその言葉を発することを今の今まで予測し
この瞬間がきたと、そう察し
やっとのことで5文字、句読点を含めば6文字の命令文を発したのは
この漫研の部長、高尾健二先輩である

「我が名は高尾健二・・・この漫画研究部の部長だ!」

「先輩・・・もう紹介終わりました」

「なん・・だと・・・俺様は読者様に名乗ることすらできなかったというのか・・・」

俺様は読者様ってどっちを敬ってるんだ

「敬語様様だな」

「先輩、それ言ってみたかっただけでしょ」

様様って、そもそも敬語の使い方間違ってる時点で感謝してない

「ところで。」

無視した!シカトした!先輩逃げた!

「とりあえずそこに座って。今からこの漫研について多少説明をしようと思う」

おれがそばにあったイスに座ることを確認した後、高尾先輩も向かいのイスに座った

「あれ、そういやどうした真希、急に黙り込んで」

「えぇ..?もう健二が私の台詞奪ったおかげで話す気力なくなったわ」

「あーそりゃ悪かった。でもよくあるじゃん漫画とかでこう後ろのボスみたいなのが急に言葉を遮って入ってきて場面が緊張するシーン。あれ一度やってみたかったんだよ」

「嘘つき」

「あーはいはいすまんすまん。イチャイチャしてるとこ邪魔して」

「そういうことじゃないっ!」

イチャイチャというかネチネチというか...

「仲いいんですね、お二人」

「そんなことはないっ!」
「そんなことはないっ!」

仲いいです。

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最終更新:2010年11月21日 02:28
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