のっといこーる第五話

一週間というのは七日存在する

ではなぜ七日存在するのかと言われれば確定的なことは全く言えないわけだが

それでもおれはこう定義する

一週間の間で好きなことをできるだけするためだと

人間には時間が与えられているという

たしかにその定義は間違っていなく、むしろその通りだと肯定しておきたいところであるが

この言葉に関しては少し否定もしておきたい


そもそも七日あたえられたとして一週間で24×7時間が与えられているわけだが、その時間の中からまず睡眠時間が省かれる

人間には睡眠が必須であるし、不眠症やらショートスリーピングの人を除けば、だいたい一般的に5~7時間程度は寝ているはずだ

そして人間それぞれには学校やら仕事等々がある

その時間も総計して省いていくと個々人に与えられた自由時間というものが少しずつ限定されてくる

更に、その残った自由時間をどのように利用するかと考えていたら、意外に自分の持ち時間というものが少ないものとなっていくのだ



なにが言いたいかというと、


いくら自由時間が少なくなってくると言っても、漫研の活動が金曜だけって暇じゃん!






【第五話「不確定要素が1番怖いと言われるのがよくわかる」】






高尾先輩のお言葉



「あー、この漫研だけど 金曜日は基本参加。残りの日は特に活動なしだから」



「えっ」



「えっ」



「いやいやいやいや」



「いやいやいやいや」



「金曜日だけ?」



「うん」



「あとは?」



「うん」



「うんじゃないです先輩」



「いやだって考えてみろ、漫画研究部といえどここはアニメやゲーム関連にも精通するサークルだぜ?」



「はい」



「アニメやゲームって大変なんだよ」



「はい」



「毎週消化しなきゃいけないし」



「はい」



「攻略もしなきゃいけないし」



「はい」



「わかるだろ?」



「わかります」



「だから活動に参加できないとかやっぱあるじゃん」



「なるほど」



「ね、なるほどでしょ」



「いいえ」



「なんで!?」



いつの間にか遊び心がわ沸いちゃってる自分



「暇人とかってよく言うけどそれは違うと思うんだ。暇だからゲームやアニメや漫画読んでるわけじゃなくて、そもそもゲームやアニメや漫画読んでるから暇じゃないんだ」



「その意見には同意できます」



「だからそんな人達を妨害することは漫画研究部の部員として失格なんだ」



「凄い理論をお持ちですね」



「でも」



「でも?」



「金曜日の定期集会には必ず参加してもらう。無理な場合は絶対におれに直接伝えにくること」



「わかりました覚えておきます」



「んじゃまー気楽に行こう」



「わかりました」



「あー、あと」



「んん」



「金曜日だけが活動日っていったけど、あくまで活動日が金曜なだけで毎日、みんな部室でわいわいしてたりするから」



そういうことかと

やっとここで理解したのであった

というか、その日もまた火曜日であったのにも関わらず部室にそこそこ人がいたので最初から少し矛盾を感じていたんだがなるほど

そういうことだったか






と。ここまでがこの前、部室に顔を見せたときの話



そして今おれは交差点に立っていた

ボーッとしていたのでこの前のことを思い出していたようだ



ちなみにおれが今なんでこんなところにいるかというと

実はそろそろ七海の誕生日が近い

七海の誕生日プレゼントを買ってやらないとと思い

とりあえず秋葉原まできていた


七海はなんやかんやいってアニメが好きだったりする

さすがにおれほどではないものの、毎週ぬらりひょんをかかさず見ていたり



やはりここはアニメグッズでもプレゼントしてやろうと思い

おれが同人誌を買うついでに、アニメイトにでも寄ろうかなと思っていたところだ



なんのことはない



幼なじみである



特に変わったものでなければ何をプレゼントしても喜んでくれるだろう



車は相変わらず多く人も沢山いきかっている



さすが歩行者天国といわれるだけある



そして今日は休日



物凄い量の人がこの秋葉原にいるのだ



・・・?

何か今違和感を感じた気がする



少なくとも全く何も起こってないということはないはず



さっきと何かが違う

そんな些細な違和感は数秒後に確信へと変わることになる



ガッシャーン



キキーッ



目の前のトラックが急にブレーキをかけて止まる



何があったんだ。もしや誰かが横断歩道に飛び出したのか?



だとしたら大事だ



さっきの速さでは死にいたるスピードだったはずだ

その時おれの目は、物凄いスピードで走って逃げていく人の姿をとらえた



咄嗟のことすぎてどうすればいいのか皆目見当はつかなかったが、本能が動いたのか考える前に足が動いていた



追いかける



「まて!」



しかし待つわけもない



警察が待て!と言うシーンをよく見かけるが、あれはただのシーン作りなわけで、実際にそう言われて止まる人間がいるわけがない



止まれと言われた程度で止まる者がいるなら、最初から逃げるなよとでも言っておきたい



どうやらその人物はそこまで足が速くないみたいで、だんだんと距離が狭まる



おれだって普通の一般人男性よりは足が速いので、すぐに追い付くことができた



そして路地裏に入ったとき、おれの右手はその人物の肩を捕らえた



「どうかなさいましたか?」



その人物はまるで先程まで走っていたとは到底思えない



心拍数の一つすら歩いているときと変わらないようなそんな息遣いで振り返った"彼女"は



振り向きざまに後ろのおれにその一言を投げ掛けてきた



「お、お前人を危めておいてよくそんな平然とした顔でいられるな」



「あなたは何か勘違いをなされているようです」



「ハッ騙されないぜ、お前がさっきの現場から走って逃げていくのをおれはこの目で目撃した言い逃れはよせよ」



「ではあなた様は何が言いたいのでございましょうか」



「お前がさっきあの交差点で人を道路突き飛ばして車にひかせたんだろって聞いてんだ」



「いいえ」



「じゃあなんだっていうんだ」



「普通にお考えください。このご時世にあのような人の危め方をしては私にいくら命があっても足りません。とてもじゃありませんが、死刑囚として晒されボタンでポチな死に方は願い下げでありましょう」



この間おれが言葉を発っせられるような空気はなかった



何が言いたいのかわからなかったというのもあるが、それだけではない



理解の追いつかない何かが・・・



そして彼女はゆっくりと口を開き



トドメの一言を放つ



「私は人を危めたのではなく、自転車を危めたのです」

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最終更新:2010年12月26日 04:25
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