【名前】 ニコラ・テスラ
【出典】 黄雷のガクトゥーン
【性別】 男
【年齢】 92歳
【名ゼリフ】
「電、例えお前が人でなかろうと。私はお前たちが健やかに育まれる世界を望む」
「幾億万の人々を貴様らの戯れの餌食にされてたまるものか。
創造主を僭称する史実の住人どもよ。貴様らの活動を今ここで、断つ」
「――悪なるものよ!
支配と嗜虐を是とするものよ。悪意と侮蔑を是とするものどもよ。
雷鳴を、耳にするたび思い出せ。雷電王が在ることを!」
【支給武器】
柱間細胞@NARUTO
G細胞@ゴジラシリーズ
機械帯@黄雷のガクトゥーン
【人物】
涼やかな青年の姿をしているが、自称72歳のお爺ちゃん。そして実際は92歳である。気遣いが空回ってデリカシーのない発言になるのが玉に瑕。
尊大な性格をしているが、その実誰よりも無辜の民(特に若人)の平穏を願い戦い続けるヒーローのような男。同時に優秀な碩学でもあり電気学を修めている。
世界を牛耳る《結社》からは単身でありながら《大敵》と呼ばれ大いに警戒されており、その他秘密結社や宇宙の分神的存在と戦い続け10万を超える人々を救っている。そんな高性能お爺ちゃん。
波乱万丈な半生を送っているせいかシリーズ内の他作品キャラとも結構面識があり、シリーズでも屈指の重要人物となっている。
【本ロワの動向】
本編開始前、アルカトラズ時間牢獄から脱出し《血塗られた舌》を壊滅させた直後から参戦。時期が時期なので極限まで疲弊した状態であった。
無辜の人々に殺し合いを強いるロワイアルなどテスラが許すはずもなく、早々に対主催のスタンスを取ると大蛇丸・ジュレディの二人組と遭遇。
色々と性格に癖のある三人ではあったが、いずれも劣らぬ優秀な科学者であったことも重なり意気投合。情報交換を済ませると近場の研究所で実験をするという二人と別れ単独行動を取ることに。
直後、近くで大規模な放電現象が発生していることを悟るとその場に急行。そこでキラと電を庇いながらヴィルヘルム・エーレンブルクと戦うアドルフ・ラインハルトの姿を発見する。
火を見るより明らかなこの状況を、テスラが傍観できるはずもなく。
テスラ「輝きを持つ者よ。尊さを失わぬ若人よ。
お前の叫びを聞いた。ならば呼べ、私は来よう」
アドルフを、その背後に立つ二人を守るために両者の間へと降り立ち、仁王立ちの姿勢でヴィルヘルムを迎え撃つ。
ヴィルヘルム「なんだテメェは……名乗れよ餓鬼、戦の作法も知らねえか?」
テスラ「窮地に陥るこの者の味方だ。お前の敵だ、吸血種の魔人」
そして辛うじて戦線に復帰したアドルフと共にヴィルヘルムに挑み……普通に瞬殺した。
しかし聖書無双でアドルフが死亡フラグ立てた上にそれまでの傷が元で失神。このままでは命に関わると判断したテスラにより先の二人の科学者がいる研究所まで搬送することになる(なお、この際予想外の腕力を見せた電によってアドルフが運搬されることになった)。
その研究所で物凄くいい笑顔で実験していた大蛇丸・ジュレディとテスラの三人の手によりアドルフの施術を開始。柱間細胞とG細胞を埋め込むことにより何とか生還させることに成功する。
その後余った二種類の細胞を譲渡する代わりにジュレディに支給されていた巨大ロボット(アーマードコア機体)と大蛇丸に支給されていた核ミサイルを受け取り、新たな実験材料に口元を歪ませる二人と別れてアドルフたちと行動を共にするのだった。
受け取ったロボとミサイルをパイロットのキラに押し付ける無茶振りをかました直後、一行に電をぷらずまと勘違いした海平が襲い掛かってくる。
幸いにも海平の戦闘力は常人のそれだったために被害は皆無であり、自分の因縁は自分で解決したいと名乗り出た電の意志を尊重してテスラは一切手を出さず事態を静観するに留まった。
しかし結局話し合いは決裂。なおもこちらを殺そうと迫る海平を、とりあえず武器だけぶっ壊して逃がすことになる。
消沈する電を慰めつつ会場を練り歩いていると、次に遭遇したのはヘドラ。明らかに剣呑な雰囲気のヘドラを放っておくことはできず戦闘に突入するが、制限で電気騎士を封じられていることもあり思いのほか苦戦。已む無くキラの核ミサイルを煙幕に撤退することに。
倒すまではいかずとも一時的な行動不能に陥らせることには成功したが、しかし戦闘と平行して行われた避難指示にも関わらずいくらかの死者を出してしまった。
核ミサイルだけで一体何を守れるというのか。そう憤るキラを前に、テスラは諭すように言葉をかけるのだった。
テスラ「前提が悪い。聞け、キラ。お前は自分を見つめなおさねばならない。己の行いが何を生むかを知れ。
お前は学ぶべきだ。手段を探すより先に、学び取れ」
それは種死におけるキラの行動を予期してのものだったのかわからない。しかし、この言葉をきっかけにキラが思考をめぐらせることになったのは確かであった。
ヘドラから離れ道なりに移動していると、アドルフの生体感知レーダーにより蕎麦屋に大量の人員が集まっていることが判明する。
休息にしろ協力にしろ、一度立ち寄るのが無難か。そう判断した一行は蕎麦屋へと赴き、結果ありがたく歓迎されることとなった。
流石兄弟のパソコンを通じてニー塔に所属していた雷と再会する電、無駄にイケメンであることを活かして狩摩たちと合コンをやりはじめるキラ、なんだかんだ周囲に溶け込むアドルフと並び、テスラもまた「ソバとはまた懐かしい」などと言いながらズルズルと蕎麦を啜っていた。
その後は人数の割りに戦力が足りていなかった蕎麦屋を守るために合流。セガールの台所殺法と自身のバリツを組み合わせて二人がかりでマーダーを店の外に叩き出したり、悟空には「宇宙から来るものが皆このような気質であったならば」と内心賞賛したり、さつきには自分と同じ幻想の存在である故に気に掛けたりと戦闘人員とは一人ひとりと仲良くなっていった。
なお、晶に対しては
テスラ「勇ましさは古代の戦女神めいて実に良いが……勿体無いな、こんなところで。
寝 台 の 上 の ほ う が よ り 映 え る だ ろ う 」
晶「おう、ぶん殴られてぇかアンタ」
などとセクハラ発言をかましたりもしていた。ちなみに、本人的にはセクハラではなく善意100%の発言である。解せぬ。
経験上明らかに"ヤバイ"狩摩の監視など不安材料もあったが、終盤には同じく大所帯の柱間教と合流、そのまま戦艦ハルバードに乗り込み主催戦へと赴くのだった。
姿を現すサクシャを相手に大見得を切り宣戦布告するも、しかし敵の攻勢により電がハルバードから深海棲艦の群れへと墜落してしまう。
いかに電が人の身でなかろうと、敵も同じく暴威の化身。弾薬も尽き果て立ち上がる力すら失い、最早生き残る術はないように思われたが……
テスラ「絶望の空、我らが名を呼ぶがいい」
アドルフ「必ず……っ 必ず助ける……!」
埋め尽くされた深海棲艦による暗闇を、輝く紫電が吹き散らす。
駆けつけたのはニコラ・テスラとアドルフ・ラインハルト両名。白銀の鎧を纏い、比類なき雷電を放つ、今は電を助けるためだけに戦う者たち。
テスラ「時に世界が若人を殺さんとするならば。
世界の敵がそれを阻む。誰もが見逃そうとも、私は来よう」
彼が纏いしは電気騎士。雷の鳳から受け継いだ永遠の呪いのひとつ。
制限の解除、並びに電やアドルフたちの記憶に留まれたことによりテスラの力は全盛期に近いレベルで復活していたのだった。
自らの超電磁形態である電気騎士を呼び出し、アドルフと共に深海棲艦の群れを打ち砕いていく姿は圧巻の一言。あれだけ存在していた深海棲艦は見る間もなくその数を減じていった。
テスラ「哀れなる魂たちよ。いつの日か、お前達もこの輝きを見るだろう。
その時まで。待て、しかして希望せよ」
ただそれだけを残して、テスラたちと深海棲艦の戦いは終わるのだった。
そしてドン・サウザンドや甘粕正彦、サクシャをすら退け主催戦が終了し、それぞれが元の世界へと帰る中、しかしテスラはそうしようとはしなかった。
テスラ「電、お前の声を聞いた。ならばこのまま何もせず帰れるはずがないだろう」
助けを求める声、深海棲艦から救って欲しいと言った声。
確かに電は深海棲艦に囲まれた時助けを求めはした。しかしそれはあくまであの一戦のみの話だと、電はそう思っていたのだが。
だが、眼前の彼はこれからも助けてくれるのだと言う。
たった一言、「助けて」という言葉のためだけに。
電「あの……あ、あのっ!……ありがとう」
それがこの男の性分故に、反論は無意味だと悟った電は笑顔で礼を言うのだった。
なお、それに付随して帰る場所がないアドルフと離れるのを嫌がった電の利害が一致してアドルフも一緒に来ることになったり、「お前なら異世界同士を繋ぐ道も作れるだろう」と帰り道確保のためにレオが首根っこつかまれて無理やり連れてこられたりもした模様。
答えを出して吹っ切れたキラを皆で見送ると、三人は電たちがいた世界へと降り立つのだった。
横須賀鎮守府、そこにはロワを生き抜いた5人の異邦人が立っていた。
白い服に身を包み、その中の一人が前に出て言葉を紡ぐ。
「ニコラ・テスラ。72歳。提督だ」
「未知なる脅威に挑む70億の地球人類諸君。運命に呪われたお前達、全員」
「―――私が、この手で、救ってやる」
我が力の全ては輝きを守り抜くために。
ニコラ・テスラは今日も元気に深海棲艦を駆逐するのだった。
―――例題です。
―――いえ、是はおとぎ話です。
昔、昔のこと。あるところに。
ひとりの若者がいました。人々を愛し、世界を愛する若者でした。
世界を守る、そう彼は言いました。世界に遍く輝くものを守るため、彼はいかずちの鳳の呪いを受けました。
しかし、問題がひとつ。
「この手に届く全て」
「それさえ、私は守れない」
「ならば私は」
「何に依って立つ」
そう言う彼に―――
声を掛ける人がいました。それは、ただの人間です。
彼が守るべき輝きです。守られるはずの人間でした。
けれど―――
「ひとりで泣かないで」
「あなたが世界を守るなら」
「わたしが、あなたを守ります」
そうして―――
彼は再び世界を守り始めました。それはいつかのことでした。
そして―――
そして、今も。彼は世界を守り続けているのです。
たとえ異なる世界であろうと、蒼天が広がる戦いの海であろうと。
この手が届くというならば。
瞳を灼き、胸を焦がす、眩い輝きのために。
今も、どこかの世界の果てで―――
最終更新:2014年12月09日 01:29