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【これまでのあらすじ】
大和を始め、マーダー、対主催を問わずに戦闘を行なっていた無差別マーダー。
出典元にナンバリング指定がなかった為、各種DQシリーズの技を戦闘を通じて取得するという特徴が追加されていた。
作中では高熱を発するクリッター・ゴーレム戦でかえんぎりを、闘気を扱うヒムとの戦いでキングダムソードを取得。
最終的にはヒムとの一騎討ちの末に敗れ去り、ただの鎧と成り果てた。
【本ロワでの動向】
死亡後の参戦時期だったが、特に混乱する事もなく、戦う相手を求めていた矢先に遭遇したのは剣技に長け、
高らかに名乗りを挙げた男、ゼンガー・ゾンボルト。
切れ味に劣る逆刃刀であるが、重量で叩き斬る西洋剣の扱いに慣れていたさまようよろいにとってはそちらの方が使いやすく、
ゼンガーと一進一退の攻防を繰り広げた末に、ゼンガーの扱う示顕流の型からまじんぎりを閃き、
覚えたての技をもってゼンガーを地に沈める。
ゼンガーを討ち倒した折にさまようよろいが感じたのは、決闘による高揚、そして強者に対しての敬意の念だった。
道具ロワでは最後のヒムとの一騎打ち以外に正々堂々とした果たし合いを行なえなかったさまようよろいは、
芽生えた感情に従うままに、倒れ臥したゼンガーを埋葬し、その場を後にする。
途中遭遇したメアリを追いかけっこの末に取り逃がし、次に遭遇したのは単独行動をしていた緋村剣心。
かえんぎりを志々雄戦、まじんぎりを示顕流使いとの警官との経験から見切られた上に神速の抜刀術で翻弄されるが、
剣心側も有効打がなく、まんまと撒かれて取り逃がしてしまう。
だが、その身に幾度と受けた剣閃の速度を元に新たな剣技はやぶさぎりを取得に成功し、
一息ついた矢先に第一回目の放送が流れた。
放送の内容から自身が殺害したと思った男、ゼンガー・ゾンボルトの生存を知ったさまようよろいは、
今一度の死合いを求めゼンガーを探し彷徨う事を決める。
その先で遭遇した信奈を、彼女が身構える暇も与えずにはやぶさぎりにて殺害したものの、
先のゼンガー、剣心戦に比べて高揚感も何も得られず、漠然とした物足りなさを感じてその場を後にした。
次に遭遇したルカとの対峙ではルカが既に心境的に燃え尽きていた事と、
モンスターを相手に八房での戦闘をルカが躊躇った事から、終始さまようよろいに有利な戦況が展開された。
地に伏すルカに対し、殺害する事は容易だった、その一方でルカが本調子ではなかった事を悟っていたさまようよろいの心に、
ここで殺害するのは惜しいという感情が沸いていた。
殺すのは惜しい、されど敗者になにも罰がないのも考えもの。そう考えたさまようよろいがルカに近づき、画面は暗転した。
「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
▼ さまようよろいは マホトラを おぼえた!
……ナニをどうしてMPをドレインするマホトラを覚えたのか、さまようよろい女性説などの疑惑が挙がったが、
この話題は闇に葬られ、真相はわからないままである。
心なし鎧に艶をましたさまようよろいがまた強者を求めて彷徨った先、
そこでついにさまようよろいはゼンガーのいる剣士組を発見した。
襲撃するにしても一対多、流石に分が悪いかと考えていると、剣士組に1人の男が立ちはだかった。
柱の男、ワムウ。
さまようよろいと同じく強者との戦いを求める戦鬼とゼンガー達が対峙する。その好機をさまようよろいは見逃さなかった。
ワムウとは反対側から現れたさまようよろい、示し合わせた訳では無い、が、狙うものは同じ。
自然と戦況はワムウ・さまようよろい対剣士組の形となった。
繰り返される剣技の応酬のなか、さまようよろいは回復能力に任せた強引な攻めを行なっていた美樹さやかへと狙いを定める。
両手に持った剣をはやぶさぎりで弾き、がら空きの胴体へと裂帛のまじんぎりを振り下ろす。
▼ つうこんの いちげき!
回復の許容量を越えたダメージを受け、もんどりうって転がったさやか。
キリトやゼンガーの迅速なフォローもあって即座に戦線を離脱したが、ここで新たな闖入者が現れた。
不意に響いたさやかの名を叫ぶ桃色髪の少女。「まどか!」と叫び駆け寄るさやかの目の前で少女は金髪の偉丈夫へと変形した。
振り上げられる拳、飛び散る血飛沫。崩れ落ちたのはいち早く異変に気付き、さやかを守る為に駆け出していたゼンガーだった。
襲撃者であるDIOはこの混戦を好機と見て襲撃を仕掛けたが、その時、戦場の空気が一変した事、
正確にはこの場にいる全ての存在が自身に敵意を持っている事に気付いた。
さまようよろいは激怒していた。ワムウと自身の共闘、それはいい。偶々獲物が被り、
お互いに襲撃をしかける意図を持って正々堂々正面から挑んだのだ。
だが目の前の男はただ殺す為だけに卑怯な手を使い、自分達の戦いを穢した。それは到底許せるものではなかった。
そして、それはワムウも同じであったらしく、その場にいた全員がDIOへと攻撃を仕掛ける結果となり、
DIOは時止めを駆使しながら命からがら逃げ仰せる結果となった。
ゼンガーの亡骸を埋葬する剣士組からワムウとは別々に離れたさまようよろいは2回目の放送で呼ばれたゼンガーの名前を聞き、
二度と再戦できない事実に寂寥感を覚えた。
第3回放送後はアサシン、李書文と戦闘。人間と構造の違うさまようよろいには書文の二の打いらずが通じず、
かといってさまようよろいは拳にいなされ大振りの大技は使えないという、お互いに決めてに欠ける状況に陥ってしまう。
最終的にはルカ戦にて取得したマホトラにて書文の魔力を奪うという手段で書文の力を奪い、彼が撤退するに至った。
第四回放送後、赤熱化したゴジラのいるエリアへと足を踏み入れ、その場に居合わせた2人の剣士を発見した。
渋谷凛と日番谷冬獅郎を相手取っての戦闘を開始しようとした矢先、氷を纏った一撃がさまようよろいを捉えた。
大紅蓮氷輪丸を手にした日番谷に、小手調べとして一蹴されたさまようよろいであったが、
クリッター・ゴーレムとの邂逅の際にかえんぎりを取得した経験を活かしマヒャドぎりを取得。
日番谷がゴジラを抑えていたその裏で残った凛との激闘を繰り広げた。
氷と炎、二つの力を扱う凛に対し、同じく属性剣技で対抗するさまようよろいであったが、
一つのエリアを巻き込んだ日番谷とゴジラの戦闘で決着はうやむやに。
だが、戦闘中にアイドルである凛のダンスステップを活かした戦い方から身かわし脚を取得した。
そして、さまようよろい最後の相手である、木下秀吉と出会った。
ISを扱い奮闘する秀吉であったが、今までの手練に比べれば全くの未熟。
踊る様な足さばきと瞬速の剣技にてISのコアを破壊する。
ルカの時のような不調も感じられない相手に対し、この程度かと若干の失望を感じながらトドメを刺そうとした時、
虹色の粒子が目の前の相手を包んだ。
アルターに身を包み、覚悟と戦意を込めた眼差しで対峙する男に対して、さまようよろいは先程の失望を撤回した。
勝負は一撃、故に放つのはこの殺し合いの場でついぞ放つ事はなかった最強の一撃。
超高速の一撃が迫る。
神速の侍との闘いで得た隼のごとき剣速でも捌けない。
氷炎を操る歌姫の踊るかのごとき流麗な足さばきでもかわせない。
あの殺し合いと、この殺し合いで培った全ての経験が告げていた。
あの男の最速を受けるのであれば、
自身の最強をもってしてでなければ太刀打ちできぬと。
闘気が満ちる。
オリハルコンの闘士との闘いで得た、自身が最も誇れる一太刀。
これでなお受けきれぬのであれば、それも已む無し。
脳裏に剣を交えた戦士達の顔が浮かぶ。
黄金の光を放つ剣と、虹色の光を放つ脚がぶつかりあう。
意地と意地。
激しく拮抗する両者の明暗を分けたのは、おそらくそれだったのであろう。
虹色の光に飲まれる甲冑は思考する。
互いの全てを賭けた死合いには悔いはない。
ただ一つの心残りは、声も出せず、表情もない自身にとって、勝者を讃える術が見当たらなかった事だった。
かくして、戦を求め彷徨い歩いた鎧の舞台は幕を閉じる。
されど、戦いを終えた鎧の仕事はまだ終わらず。
鎧を下した木下秀吉が主催との戦いの最中、アルターの再構築が不可能な場所へと追いやられ危機に陥る。
その最中、いつ紛れたのか、彼のデイパックの中から鎧の一部が転がり出して来た。
「そうか、お主も力を貸してくれるのか。なにやら不思議な気分じゃのう」
鎧を光に変え、アルターを纏って行く最中、秀吉はその鎧の主が、力強く微笑んでいるのを微かに感じた。
それは恐らく声も出せず、表情もない存在からの勝者を讃える術だったのだろう。
無差別マーダーから、強者との戦いを通じて次第に戦闘重視のマーダーへとシフトしていき、
戦いの末に数々の技を取得したさまようよろいも、成長の物語と言われる本ロワを象徴したキャラクターなのかもしれない。
最終更新:2024年01月20日 02:15