【名前】
ぶりぶりざえもん
【性別】
男
【出典】
クレヨンしんちゃん
【支給品】
虎徹Z-Ⅱ@銀魂、ロッキーっぽいBGMのCD@銀魂、レイプシーンが記録されたクリスタル
【原作設定】
しんのすけが発案した「救いのヒーロー(有料)」。二足歩行するブタが紫のズボンをはいている、といった外見。
救いのヒーローとはいうが、本人曰く「常に強い者の味方」であり、強そうな敵が現れるとあっさり寝返る。
逆に弱いやつには強気で接し、救い料と称して「いちおくまんえん」という法外なを請求してくる。ちなみに分割ローンも可。
基本的に高慢かつ小心者でお下品。ちなみに腰に差しているのは千歳飴。
【ロワ内での動向】
方針は基本的に「正義の味方」っぽい行動をするとはいうが、まあなにしろぶりぶりざえもんなので。特に読み手からは信頼されなかった。
登場話にて支給品にあったロッキーっぽいBGMを再生。何らかの感性が合ったのかこれを気に入り、勝手に自分の登場用BGMとして使うことを決めた。
とりあえずお助け料をせしめられる人、すなわち「弱いやつ」を探し始めたぶりぶりざえもんが一番初めに遭遇したのは、正義の味方を志す青年衛宮士郎。
パッと見た感じで「弱そう」と勝手に印象付け、さっそくBGMを鳴らしながら仰々しく登場。あたりを漂う異常な空気により、戦闘になるようなことはなかった。
落ち着いてから素性を確認しあう二人だが、救いのヒーローを自称する直立二足歩行するブタという何とも言い難い存在を知った士郎はとても表現し難い顔をしたという。
性格こそ真逆といってもいいこの二人組だが、しかし両者ともその本質は「救いのヒーロー」であり、打倒殺し合い、打倒主催を目指し、二人は同行することとなる。
その先で二人が出会ったのは『金色の姫騎士』ことアンジェリカ。その体は豊満でありぶりぶりざえもんの好みにドストライク。
あの胸に体をうずめたいという欲望を一切隠さずナンパを始めるが、こんな豚と一緒にいたくないと当然のごとく断られる。
なんとかして同行できないかと考えを巡らせるぶりぶりざえもんが支給品を確認すると、悪運の強いことにアンジェリカのレイプシーンが記録されたクリスタルが支給されていた。
刺激の強すぎる映像を見て鼻血を出しつつも、原作通りそのクリスタルでアンジェリカを脅しにかかる。まあ脅しの内容はしんのすけ相応の欲望だったが。
その際に発せられた「あなたって、本当に最低の屑だわ!」はカオスな状況もあり多くの読み手の笑いを誘ったらしい。
しかし士郎の制裁を受け事は鎮まる。結局、後にそのクリスタルを破壊することを条件に、ロワの間の同行、共闘を約束させる。
こうしてできた3人組は序盤を通して一緒に行動する。
道中アンジェリカにセクハラをしようとして制裁されたり、士郎にあきれられたり。
途中であった桜セイバーにはドン引きされ、ステラにはセクハラかまして焼き豚にされかかったりなど、
ぶりぶりざえもんが何かやらかし、それを士郎やアンジェリカが制裁及び謝罪するという一連の流れが出来上がっていた。
その道中にて遭遇した今ロワ初のマーダー、キング・ブラッドレイとの戦いにて、士郎の正義をバッサリと切り捨て、それでも開き直る士郎という熱い展開が繰り広げられた。
が、ここでブラッドレイの強さを見たぶりぶりざえもんが敵に寝返る。「私は常に強い者の味方だ」とのたまい士郎たちに剣(千歳飴)を向けた。
当然誰一人納得はせず、ブラッドレイはぶりぶりざえもんを蹴り飛ばし、その後士郎たちにボコボコにされた。
士郎「てめ、角煮にされたいのか……」
ぶりぶり「それだけは御堪忍!」
結局ぶりぶりざえもんによって繰り広げられた茶番のおかげでブラッドレイのやる気が失せ、戦いは中断。
「いずれこの件には決着をつけることになるだろう」と言いブラッドレイは去っていった。
ぶりぶり「ふん、逃げたか。この程度で戦いを放棄するようなやつなどおそるるに足らない。ま、きっかけをつくった私に感謝するんだな」
士郎「……今ならトンテキか生姜焼きか選ばせてやる」
ところがその次の回で屑兄さんこと櫻井戒の襲撃を受ける。ブラッドレイがいなくなり調子に乗っていたぶりぶりざえもんはこの襲撃で死への恐怖を覚える。
アンジェリカが二人を逃がすために戒に戦いを挑むも、決して引こうとしない士郎。
みねうちで士郎を気絶させ、ぶりぶりざえもんに士郎を逃がすように指示する。
何とか逃げられた二人だが、放送にてアンジェリカの名前を聞いてしまい、脱力する士郎。
だがぶりぶりざえもんのほうを見て、「アンジェリカに守られた、こいつのこの命、守ってやらないと」という思いを秘め、今後の行動方針を固めた。
とりあえず調子を取り戻すため、ぶりぶりざえもんが休息を提案する。悪い意見でもないので休める場所を探すと、豚汁の材料が自生するエリアにたどり着く。
いったんここに腰を据え、士郎が「何か腹にたまっていたほうがいい」と豚汁を作り始めた。
しかし、それに腹を立てたぶりぶりざえもんは、豚汁を拒否して士郎に支給されていた豆パンを食べてしまう。
実はその豆パンの出展は銀魂……この時点で原作を知る読み手は察してしまう。このせいでぶりぶりざえもんは腹を下し、近くにあったトイレに飛び込む。
そしてさらに、同タイミングで豆パンを口にしてしまったポルナレフ、オビワン、そしてマーダーの劇場版志々雄が集まり状況は緊迫する。
……結果だけ言ってしまえば、そのトイレは柳生邸のトイレであり……「4人揃えば文殊の知恵」の疑似再現が行われることとなった。
結局戦いなどは怒らずにお互い牽制をしあうだけの異常な空間が出来上がる。この際、情報交換のようなものも行われていたようだが、
本文には彼ら4人の阿鼻叫喚の叫びがあまりにも多く実際に行われたかどうかは不明。
だがオビワンが志々雄の作るマーダー集団の話を聞き、後の騎士団を作るきっかけになったのは間違いないので、情報交換自体はあったのだろう。
ちなみにこの4人の中で最も早くトイレから脱出したのは、「別に拭かなくてもいいや」という発想に至ったぶりぶりざえもんであった。
ぶりぶりざえもんが士郎のいた場所に戻ってみると、大勢の参加者が集まり、豚汁パーティのようなものが開かれていた。
クラウドやソルと犬吠埼風のコンビも合流しての大所帯。戦闘能力も悪くないこのチームをみたオビワンは、対主催同士の一大同盟、騎士団を作ることを宣言した。
流れで騎士団の一員となったぶりぶりざえもんだが、結束が固かったり絆が深い他のメンバーと違い、信頼関係を築くことができずにいた。
ブラッドレイが再度襲撃してきた際も、ただのぶたのふりをしてごまかそうとする始末。
だがその後、宮本武蔵が騎士団と接触する回にて、ぶりぶりざえもんは輝いていた。
ブラッドレイを退けたばかりで空気がピリピリしていて、まさに一触即発の中、
武蔵「この人数差、関ヶ原並といったところか」
ぶりぶり「お前がこちらに来れば敵そのものがいなくなる。戦わずして勝つ、これにて一件落着だな」
そんな空気もいざ知らず、強引に話を進めていくぶりぶりざえもん。
コイツ自身は「いきなり襲い掛かってこないなら大丈夫だろ」といった思考で話を進めたのだが。
しかし危険人物寄りで情報もあまり出回っていなかった武蔵を仲間に引き入れたのは大きく、
武蔵が興味本位で士郎や剣崎とともに、ぶりぶりざえもんも修行をさせたことが、後の展開に大きく影響することになる。
騎士団たちがだいぶ落ち着いたころ、突如強大な殺気があたりを包みこむ。
かつてクラウドの相棒であったアチャーを殺害した壬生宗次郎が、クラウドを追ってきたのだ。
さらにもう一人、キングストーンの力で石仮面を使用し、究極生物ともまた違う、「生命王」とでもいうべき存在になったカーズも騎士団に襲い掛かってきた。
この時、士郎とぶりぶりざえもん以外は宗次郎と戦うためアジトを離れていて、助けを呼ぶこともかなわなかった。
あらゆる生物の長所のみを複合した、正真正銘の怪物の前に、ぶりぶりざえもんも「生物としての圧倒的差」を感じ、腰が抜けてしまう。
無害なふり。命乞い。敵側に付く。媚びを売る。今まで使ってきたあらゆる手段をもってしても、この怪物は決してぶりぶりざえもんを生かすことはない。
ぶりぶりざえもんは悟った。自分は死ぬのだと。生態系の理から逃れることはできず、弱者は強者に逆らうことはできない。
予感は現実のものとなり、カーズは躊躇うこともなくぶりぶりざえもんに対し刃を放つ。しかしその凶刃にかかったのは、ぶりぶりざえもんをかばった士郎であった。
致命傷を負い、覚悟を決めた士郎は、せめてぶりぶりざえもんだけは、と固有結界「無限の剣製」を発動する。
カーズを固有結界に引きずり込み、ぶりぶりざえもんを逃がすための時間を稼ぐためだ。
だが、この時初めて、本当に初めて、ぶりぶりざえもんは自分の本能で動くことはなかった。逃げることはなかった。
騎士団の皆に、アンジェリカに、そして士郎に庇われ、自分の役割「救いのヒーロー」を思い出す。
強者や弱者かは関係ない。
救いを求めているかも関係ない。
ただ救える人が目の前にいるのなら、
行動するのがヒーローなのではないのか!
本能に背き、否、「救いのヒーロー」としての真の本能に従い、固有結界が閉じる瞬間、ぶりぶりざえもんも中へと飛び込んだ。
逃がしたはずのぶりぶりざえもんがついてきたことに驚く士郎。なぜついてきた。この体では、俺はお前を守り切ることはできないぞ、と。
ぶりぶり「黙れガキ!わたしが救いのヒーローだからだ。士郎、お前をおたすけに来たんだ!」
そんなセリフを聞いたカーズが鼻で笑う。事実、ぶりぶりざえもんは参加者の中で、一般人を含めても最弱といってもいいほどの弱さだ。
それでもぶりぶりざえもんはもう後には引けない。今自分がやっていることは、自殺行為以外の何物でもないのかもしれない。
目の前の敵には媚びなど通じない。逃げ道などとうに閉ざされている。
ならばわたしができることは、やつに少しでも傷を負わせることだ。
ぶりぶりざえもんがカーズへと突っ込んでいく。カーズは既に、弱者に歯向かわれることには怒りを感じない。
ただ、下等で下品な豚が生命王たる自分にかなうはずもない。だから、カーズの放った攻撃は、非常に最小限のものだった。
侮ったのだ。武蔵との修行で多少は強くなっていたぶりぶりざえもんのことを。
目に見えぬほど早い、しかしただそれだけの斬撃を、ぶりぶりざえもんは何とか回避し、カーズの 尻 に 千歳飴 を突っ込んだ。
このときカーズは自分の決定的な何かが切れてしまったのを感じた。
肉体的なダメージはほぼない。しかし、ぶりぶりざえもんの攻撃による精神的ダメージはあまりにも大きかった。
その瞬間にできた隙を、士郎は見逃さない。
最後の力を振り絞り、自身の使える最強の技をカーズに叩き込む。
士郎の放った攻撃は、しかしカーズを絶命させるには至らなかった。
固有結界が破れ、現実へと戻っていく。
もう一言も発することができない士郎だが、しかし表情をみればぶりぶりざえもんにすべて伝わった。
一人きりでカーズ相手に死ぬことを覚悟していたんだ。
短い間だったけど、相棒だったお前が最後にそばにいてくれたことが
俺にとっての救いだよ。
もう動かぬ士郎に寄り添うぶりぶりざえもんだったが、そこにカーズが近づいてくる。
自分に最大級の屈辱を与えたとして嬲り殺しにしようとしたその時。カーズと何度も渡り合った宿敵、坂田銀時が到着する。
カーズの矛先は完全に銀さんへと固定され、ぶりぶりざえもんには手を出すこともできない壮絶な戦いが始まる。
あそこに行ってもできることなどない。何をすればいいのかと周りを見渡すと、恐怖で完全に動けなくなっている脇山珠美の姿を見つける。
それが士郎に助けられる直前の自分に見えて、ぶりぶりざえもんは手を伸ばす。
かつて自分を助けるために死んだ青年がいるのなら、その遺志を引き継ごう。
小さなせなかに思いを乗せたぶりぶりざえもんは、珠美を背負い戦いから避難した。
カーズを打ち滅ぼした後、ロワ全体の参加者の動きが一か所に集中した。
アスナの扇動によりマーダーたちが本格的に動き始めたのだ。
そして銀さん達の前に立ちふさがったのは、ぶりぶりざえもんが以前トイレで出会った志々雄真実。
しかしあの時とはまるで別人のように殺気を放つ志々雄に、ぶりぶりざえもんは疑問を抱くも、
そんなことは些細なことだと言わんばかりに志々雄は珠美へと掴みかかる。
そこでぶりぶりざえもんは、カーズ戦での士郎を幻視する。珠美はあの時の自分のように、恐怖で動けない。
ならばと、ぶりぶりざえもんは珠美を突き飛ばし、代わりに志々雄の手の中に落ちる。
ぶりぶり(士郎ならば、こうしていた。だからわたしもこうする。なぜならば士郎もわたしと同じ、「救いのヒーロー」だからな。)
ぶりぶりざえもんは志々雄の手の中で精いっぱい抵抗するが、志々雄は一切意に介さない。
そしてぶりぶりざえもんを頭上より上に掲げ、弐の秘剣・紅蓮腕を放つ。地獄の炎とも称される炎の中で、ぶりぶりざえもんは燃え尽きていった。
志々雄「戦いの火蓋は切って落とされた…って訳か。なかなか洒落たこと言うじゃねーか」
このぶりぶりざえもんの死によって、ロワはついに対主催マーダーが入り混じる一大イベント「紐育炎上篇」へと突入する。
参加者の中でも随一の弱さと姑息さと小物臭をあわせもつぶりぶりざえもんだったが、
ロワの中で士郎の「正義の味方」に影響され、「救いのヒーロー」としての自分に目覚めることができた。
剣の道を、自分自身の道を突き進む参加者が多かった剣ロワのなかでも、
新たな道を見つけ突き進んだぶりぶりざえもんもまた、印象に残ったキャラクターだといえるだろう。
ロワ終了後の、平和な春日部市。
ある日、しんのすけはぶりぶりざえもんの物語の新作を発表する
(本人曰く『イヌスープデショ(インスピレーション)』が降ってきたそうな)
その物語はところどころ違うポイントはあれど、剣ロワの内容と同じ感じ。
そして、最大の違いは……
「こうして、ぶりぶりざえもんとそのおかなまたちはわるものたちをやっつけたのでした」
「でめたし、でめたし」