【名前】ドナテロ・ヴェルサス
【出典】ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン
【性別】男
【年齢】25
【キャラ解説】
ジョルノ、リキエルと同じDIOの息子の1人。
母親と養父の愛に恵まれない家庭で育ち、強盗の疑惑を持たれて逮捕される。
真犯人が捕まって出所した頃には体はボロボロで心も歪んでしまっていた。
その後に強盗に失敗して病院に搬送された先でプッチに出会い、父親DIOの正体とスタンド能力の覚醒、自分の人生の意味を教えられるてプッチの協力者になる。
が、最初こそプッチに従順だったが、やがて不信感を抱き、裏切って先に天国へいたろうとする。
第三勢力として徐倫・プッチ双方を苦しめた。
悪党ではあるが、不幸まみれの過去ゆえにこんな風に性格が歪んでも仕方ないと思わせるキャラ。
プロフィールには「本当に幸せになってほしいものである」と書かれており、作者からも同情(もしくは皮肉)を向けられたキャラ。
スタンド能力は「アンダー・ワールド」
『地面の記憶』を掘り起こして実体化するスタンド能力。
過去に起こった事故を再現して攻撃、ということもできる。
アバッキオのムーディー・ブルースを戦闘向けにしたものと思えばわかりやすいか。
【あらすじ】
まだ何もしてない頃に原稿が落ちる→駆けつけたちゃんみおにボコられる→やさぐれて殺し合いに乗ることを決めようとする。
だが傷をサザエさんに手当されて、やっぱり殺し合いに乗るのやめようかなと一瞬躊躇。
ところがダグバに襲撃された時、咄嗟にサザエさんを突き飛ばして身代わりにして逃げ出す。
サザエさんの断末魔を後ろにしながら、俺は悪くねえ、あの状況だったら誰だってそうしたはずだって言い訳し、結局殺し合いしなくちゃあ生き残れねえのかよと愚痴る姿は後ろ向きな邪悪であった。
その後出会ったタラちゃんがサザエさんの息子だと知ってしまって、母親を殺したことを問い詰められてしまうと
恐怖の余り絞め殺してしまう。
我に返った後、タラちゃんの死体を見て直接餓鬼を殺してしまったことに後悔するが、殺害の瞬間を知世に撮られてしまい、証拠隠滅のために殺害を決意。
ついでにかつてキンブリーが爆発させた地点に、新たに拾ったちゃんみおの原稿をセット→本人が慌てて駆け付けたところでアンダーワールド発動→爆殺のコンボでちゃんみおを殺害する。
とうとう知世を見つけるが、同時にダグバ襲来。
かつてダグバの襲撃にサザエを身代わりにした記憶と恐怖でヴェルサスも青ざめる。
ダグバに見つかる前に鼻水垂らしながらヴェルサスが逃げようとする。
この時、ヤケクソ+時間稼ぎでアンダーワールドを発動したせいでグラジオを結果的に殺害、カツオを後に不幸な結末に導いている。
必死に逃げた先にも強マーダーであるトールが待ち構えていた。
逃げても死、逃げなくても死。どうすれば俺は生きられたんだ、どうすれば俺は幸せになれたんだと思う間もなく
トールの炎に焼かれて「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」と無残な最期を迎えた。
「俺は、俺は…ッ、まだ死にたくねえんだよォオオオ!!!」
保身優先の悪党には違いないのだが、どこか吹っ切れないところがあり色んな意味で弱い人間の象徴である。
とにもかくにも最後まで不幸に振り回された男であり、多くの人間を己の不幸に巻き込んだ男でもある。
【本ロワの動向】
見せしめに元ロワのトールと知世がおり、そんな二人が成す術もないまま鮫に食われていく。
死んだハズの自分は生き返り、憎っくき2人が目の前で理不尽に惨殺されたために流石のヴェルサスも渇いた笑いを発した。
会場に転送されたヴェルサスは前回と同じく殺し合いに乗ることを決める。
ただし、多くのマーダーが願う「大きな野望」のためではなく、単にプッチよりも遥かに強そうな存在が主催にいそうだと思ったこと、そして生存のためだけに優勝を目指すのである。
この小物っぷりがヴェルサスらしいところではある。
最初に狙った頭の毛がほとんどない初老手前のくたびれた男、こんなの殺すのはわけないと思い、スタンドを使っての殺害を試みる。
襲う中で男の正体がかつて殺したサザエ・タラオの血縁者である磯野波平であると知る。
なぜ娘と孫の名前を知っているのかと問う波平に対し、気が大きくなっていたヴェルサスは素直に二人の最期を言ってしまう。
ヴェルサス的には素直に吐き出した後に波平を殺して磯野家との因縁を断ちたかったらしい。
波平に全てを明かしたヴェルサスはいよいよもって殺害しようとするが、その前に波平は怪しげな仮面を被っていた。
――石仮面である。
人間相手ならまだしも、ヴェルサスの本当の父親と同じ吸血鬼になった波平には刃物も銃器も効かない。
吸血鬼に有効な武器を持っていなこと、殺し合いもかなり最初の方だったために地面に記憶がほぼないこともヴェルサスを追い詰める理由になった。
更に波平はスタンド能力にも目覚めたらしく爆破能力を持つキティクイーン@マリグナを習得していた。
最後は閉所に追い詰められて首根っこを掴まれるハメに。
泣き言を言いながら命乞いをするが、それが復讐の鬼となった波平に通じることはなく肉体を木っ端微塵に爆破された。
命乞いこそ聞かなかったが、ヴェルサスの幸せになりたい/不幸になりたくないことには一定の理解を示していた波平は吸血鬼の能力である肉の芽による洗脳によって参加者を無理矢理磯野家の住人に仕立て上げて、一切の不幸を忘れる自分だけの楽園計画を思いつく。
計画は途中までは順調に進み、偽磯野家は実際にロワにおいて幸福な環境となった。
……ところが、その幸せはある男の策略により終わりを迎える。
不幸とはかくも連鎖するのか。
自己保身程度の小さな邪悪が、とある一家を不幸にし、その不幸から一家の大黒柱が狂った。
その狂気もまた、より大きな吐き気を催す邪悪によって潰されることになる。
ヴェルサスが殺し合いに巻き込まれなければ……もしくは人生のどこかで「幸福」を手にしてたのならば、こんな悲劇は起きなかったに違いない。
最終更新:2024年01月20日 22:28