【名前】磯野波平
【出典】サザエさん
【性別】男
【年齢】54
【キャラ解説】
日本人ならまず説明不要のサザエさんのお父さん。
キャラの中でも把握難易度が非常に低いため、出場条件が合っていればよくロワに参加させられる。
そして良くも悪くもネタにされ、時々ガチで胸糞な展開を味合わされる妄想ロワ的に幸の薄い人。
【あらすじ】
最初こそ支給品のカツラを被ってハゲを偽装したり、ガチャで役に立たない概念礼装ばっかり引いたり、ダグバに説教かまそうとして殺されかけたりとネタ行動が多かったが、こーりんに操られたサザエとワカメに刺された時からシリアス路線になる。
刺された怪我こそ、さくらたちの手当で一命を取り留めるも、精神的にぐらつく。
それでも娘たちを助けたい波平はさくらたちと協力して対主催として、父として行動をする。
一時、さくらと別行動を取る中でいじめっ子のミヤモトと出会い、普段の言動や過去の行いについて場違いにも思えるが真摯な説教をし、マサツグに謝りたいと改心させた。
放送でカツオとワカメ以外の家族が死んだことに落ち込むもミヤモトの励ましでなんとか踏みとどまる。
そして再びさくらちゃんと合流した時には息子のカツオと合流を果たす。
しかし、直後に仮面ライダーかりあげ、ファレグの襲来を受けてカツオと再び離散。
その後にカツオとワカメの名前も上がり、ミヤモト無しでは自殺しかねないほどに精神を追い詰められる。
そこへミヤモトがかつていじめていたマサツグと遭遇、ミヤモトがいじめていた件を謝罪するが……
マサツグ「俺を虐めてたカスがなに勘違いしてんだよ」
マサツグは波平とミヤモトが考えている以上に壊れていた……謝ろうとしたミヤモトが腹をぶち抜かれる。
激高した波平であったが、マサツグはミヤモトを庇う奴なんざ同じクズに決まっていると決めつけ、斬首されてしまった。
こうして磯野家は悲愴な全滅を迎えることになった。
【本ロワの動向】
自分は家族やミヤモトに何もしてやれなかったことを悔いを背負いながらロワに参加。
愛する妻や娘、義理の息子と孫、励ましてくれた少年を守れなかったことは波平の心に重い影を落とす。
支給品には説明書きを見る限り非常に有力そうなものがあるが、使う気も起きず、ただただ何もしたくなかった。
そんな中でマーダーであるヴェルサスが襲来してくる。
ほとんど無気力状態である上にただの一般人がスタンド使いに勝てるわけもなく、ボロボロにされるが、死にかけた時に波平がポロリと呟いた家族の名前が転機になる。
実はヴェルサスは磯野家の内、サザエとタラオ(本人は周知してないがカツオも)を殺した原因を作り出しており、気が大きくなっていたヴェルサスは殺したサザエとタラオのことをベラベラと喋る。
これに関して激怒する波平だったが、くたびれたジジイに何ができるものかと嘲笑うヴェルサスはトドメを刺そうとする。
しかしトドメを刺される寸前で波平は支給品である石仮面を被り、吸血鬼へと進化。
家族の復讐のために人間をやめた波平の身体能力と執念にヴェルサスの攻撃は通用せず、逆に追い詰められることになる。
更にはマリグナ補正なのか爆破能力を持つスタンド「キティクイーン」にも覚醒し、ヴェルサスを爆破せんとする。
見苦しく命乞いをするヴェルサスだが、下衆の言葉に耳を持たずに殺害する。
家族の仇であるヴェルサスを殺害した波平だが、その後は再び無気力状態になる。
次の仇討に走ろうにもヴェルサス以外の仇は知らないし、この殺し合いに呼ばれていない可能性もある(実はサザエとワカメを洗脳したこーりんとマスオを食った野原ひろしは呼ばれているのだが……)。
それに復讐の果てにあるのは虚無であった……仇を殺しても失った家族は帰ってこないのだ、かと言って元ロワでミヤモトを死なせてしまった一件から対主催として動く気力すら起きない。
これからワシはどうすれば良いんじゃ? とタマによく似た毛色の猫人間型のスタンドに問いかけるが何も答えてくれず。
失意の吸血鬼は宛もなく会場をさ迷いだした。
その過程で波平は一人の五歳児と出会う。
しんのすけは元ロワで家族を失い、今さっき親友を失ったことで心は壊れ出していた。
その不幸な目にあった点は波平のそれとよく似ていた。
このまま放っておいたら誰かに殺されるか自殺する危険がある。
だが、どんな言葉を投げかけてもしんのすけを立ち直らせることに繋がらない……どうすれば。
悩む波平だったが、吸血鬼には人間を洗脳できる能力「肉の芽」があったことを思い出し、やむなく最悪の短い人生を歩んだ「野原しんのすけ」の記憶を忘れさせ、波平の孫「フグ田タラオ」だと思い込ませた。
最初はこれで良いのかと思った波平であったが、解決策はこれしかなかったと自分に言い聞かせて少年を連れて行くことに。
波平「さあ行こうかタラちゃん」
しんちゃん「うんおじいちゃん…」
探索の途中で磯野家宅によく似た空家を見つけた波平であったが、中にはマーダーである魔法少女あすみがいた。
彼女の持つ精神の攻撃は、かつて守れなかった家族の幻影を見せて波平を苦しめるもしんのすけのフォローと僅差で肉の芽を植え付けて勝利する。
あすみを殺さなかったのは、彼女の目にはしんのすけのそれとよく似た淀みが宿っており、おそらく元ロワかその前から不幸な目に遭ったからだと直感で分かり、実際に洗脳後に生い立ちについて喋らせると家族関連で不幸な目にあっていたことがわかった。
ここで波平はあすみから精神攻撃を喰らったこともあり、暴走を始める。
屋敷に近づいてきた参加者を無理矢理肉の芽で洗脳し、自分の家族に引き込む偽磯野家計画を打ち立てる。
これは不幸な記憶を抱いているぐらいなら忘れて自分の家族になった方がマシだと思い込みのためであり、波平なりの善意であった。
その暴走した善意により手始めにあすみに本来の記憶を忘れさせ、磯野ワカメとして生きるように植え付けた。
「ワカメ」を加えて三人家族になった偽磯野家であったが、そこへイオクと豊田がやってくる。
まず豊田からの命令でイオクが吸血鬼への特攻武器である紫外線照射装置を持って入ってきた。
波平は最初は彼に「マスオ」辺りにでもなってもらおうとしたが、偽タラちゃんと偽ワカメの悪戯に引っかかる間抜けぶりや、吸血鬼退治の目的を忘れて子供たちと遊ぶように追い掛け回した挙句、転んで怪我をして子供たちに助けてもらった時には大きな子供を見ているようで毒気を抜かれた波平。
なんか「ノリスケ」みたいな雰囲気を持つこの男は洗脳しなくても大丈夫そうだと思った波平は話し合いを開始、実際に殺し合いに乗ってないのは嘘ではないこともあって、あっさり言いくるめられたイオクは磯野家に危険がないことを外の豊田に教えて中に入らせる。
もちろん肉の芽の件は伏せており、イオクが気づかない内に豊田に肉の芽を植え付ける。
豊田「このハゲーーー!!」
そしてサザエが恋しくなったのと、髪型がサザエに似ていることから彼女を「サザエ」にしたてあげた。
肉の芽を受けてないイオクとしては急に豊田が優しくなったが、自分の実力を漸く認めてくれたんだと勝手に納得した。
気づけイオク様。
次に自分を野原ひろしだと思い込む一般人が、偽サザエと偽ワカメの作っていた味噌汁の臭いに釣られてホイホイと屋敷へとやってくる。
偽タラちゃんの「とーちゃんだ」という言葉から洗脳が解けかけているのかと心配になると同時に、あれが名簿にあるしんのすけの父親である野原ひろしなのかと思った波平は、ならば「マスオ」になってもらおうと肉の芽の植え付けを行う。
しかし男は自分を野原ひろしだと思いこむ精神力で波平の肉の芽に打ち勝って逃げ出してしまう。
だが、しんちゃんは父(と思われる人物)との会話がかみ合わないことにより、波平の「家族」になるという洗脳にさらにかかりやすくなり、結果的には+になった。
ついでに一般人は逃げる時に高級焼肉セットをドロップしていった。
その後は屋敷に迷い込んだエスパーニャンコを「タマ」としてゲットするが、そう遠くない位置でゴジラ軍団VSシャークネードVS大海魔VSアスラという怪獣大戦争が起き、露払いのために家族総出で出陣する。
幸い、屋敷にやってきたのはベビーゴジラや小さな海魔とサメが中心で撃退はそれほど難しくなかったが、そこで波平はとある少年を見つける。
波平「カツオ、そんな所で何をやっとる!早く家へはいりなさい」
のび太「もうっ、分からないおじさんだなあ!僕はのび太!カツオなんて名前じゃないよ!」
それはマーダーであるのび太であった。
肉の芽をなんとしても植え付けようとする波平であったが、のび太は遠距離型のスタンドを習得しており、遠巻きからの狙撃を行ってくる。
相手を殺すのならまだしも肉の芽は接近しないと使えない。
それを見越したのび太は銃弾では殺せない波平を後回しにして家族の方を狙う。
このままでは家族が危ないと思った波平であるがスタンドのキティクイーンや吸血鬼の力は攻撃向けで防御には向いていない。
家族に迫る死の弾丸に焦る波平であったが、歪んでいても家族を守りたいという意志がここで奇跡を呼ぶ。
本来は一つしか持てないスタンドがさらに一つ追加され、炎の壁が銃弾を溶かして家族を守ったのだ。
第二のスタンド名はマジシャンズ・カツオ。
カツオによく似た鳥人型のスタンドはあらゆるものを燃やすが、同時に防衛にも向いている。
今の装備では偽磯野家を殺せないと判断したのび太は撤退。
波平としては思っていた展開と少し違うが、「カツオ」を取り戻したのだった。
そして、偽タラちゃんが焼肉を食べたいと言ったことをきっかけに始めた偽磯野家による焼肉パーティー。
マスオとフネだけ用意できなかったが、「家族たち」の笑顔に殺し合いで失ったものの大半を取り戻したことを実感し、ご満悦の表情を浮かべる。
だが、楽しそうな焼肉パーティーの中でノリスケポジションとして置いているイオクだけ、浮かない顔をしていたのが気になった。
イオク以外の家族が寝静まった後に、イオクを呼び出して彼の持っていた輸血パックで晩酌を取る波平。
そしてイオクに叔父が甥に話しかけるように穏やかな口調でパーティーで浮かない顔をしていたことを問いただす。
イオクはいつまで、ここでこうしているつもりなのかと問い返した。
呑気な彼も流石に偽磯野家がずっとこのままではいられないということに気づいたのだ。
時間が増す度に、参加者は減り、禁止エリアは増えていく。
仮に磯野家だけが生き残っていても脱出や主催打倒の手立てがない現状では最終的に最後の一人になるまで殺し合うハメになってしまう。
磯野家だけ主催が特別に見逃すなんて都合の良い事はまず起きない。
このままでは一家心中か家族が家族を殺す展開になってしまう。
そうなる前に動くべきだと言うのがイオクの意見であった。
波平としては殺し合いなどやりたい奴が勝手にやって、降りかかる火の粉を家族のために払えればそれで良かった。
偽りとはいえ家族であり、家族を不幸な殺し合いに巻き込ませたくなかったのである。
優勝も望まない……家族があればそれでいい。
また、殺し合いから生還したところで家族のいないしんのすけとあすみ、社会的に死んでいる豊田に帰る場所はなく、三人に待っているのは絶望だけなのだ。
三人は磯野家を演じることで幸せを享受しており、本人たちのためにも洗脳を解くわけにはいかなかった。
……とはいえ、偽磯野家で現状維持していても待っているのは破滅しかないのは波平も理解し、それを認めるわけにもいかなかった。
イオクの意見にも一理あると思った波平は、彼を信頼できる対主催を探させ橋渡しにするために派遣することを決めた。
イオクとしても波平は吸血鬼ではあるが、家族のために体を張り行動できる姿には尊敬を覚えており、何よりしんのすけたち偽磯野家に愛着を覚えていたので、断る理由はなかった。
そして交渉のために旅立ったイオクの背中を見送り、本物の甥のように無事を祈った。
波平は偽磯野家を手放す気はなく、殺し合いを脱出した後も家族を洗脳したままで、どこかの世界でひっそりと過ごすつもりだった。
家族がいる以上の激しい喜びはいらない、その代わり家族を失う深い絶望もない。
それこそが父としての望みであった。
だが、その偽りの幸福も唐突に終わりを迎える。
ジルが召喚した大海魔を何者かが磯野家の方に誘導、さらにタマ扱いされたエスパーニャンコが居間で突然爆発。
爆発の惨状に絶句する波平。
爆発による死者はエスパーニャンコ以外はなかったものの、誰がタマにこんなことを……と憤る波平。
しかし、エスパーニャンコが死ぬ際に放った強い思念波のせいで「家族」の洗脳が溶けていることに気づかず、家族の無事を確かめようとした瞬間、「サザエだった」豊田が罵り文句と同時に不意打ちの紫外線照射装置を放った。
それはイオクが波平を信用できると判断し、誤って殺してはまずいと庭に捨てたものであった。
紫外線の前ではスタンドも無意味であり、波平は吸血鬼がもっとも苦手とするものを浴びて体の大半が灰になり、さらに豊田は自分を洗脳した波平を執拗に殴りつけた。
余談だが豊田は
例のアレロワにて主催に強化されており、波紋や紫外線ほどではないが、一発一発が吸血鬼にも有効打であった。
さらに「ワカメだった」あすみが豊田を背後からのモーニングスターで殺害し、逃げ出した「タラオだった」しんのすけをも追って殺そうとする。
イオクはこの頃、鬼と化した本物の野原ひろしと対峙しており、助けに戻れない。
ようやく何者かの罠によって偽磯野家の幸せを奪われたことを理解した波平。
憤慨するも紫外線と豊田の拳によって致命傷を受けた男ではどうすることもできやしない。
薄れる意識の中で磯野家の面々の姿が浮かび上がる。
けれど子ども達も妻も娘婿も、飼い猫の顔すら黒く塗り潰され見る事ができない。
これは偽りの家族を作った自分への罰なのかと絶望する波平。
だったらどうすれば良かったのかと、どうすれば幸せを取り戻せたのかと問いかけるが、しんのすけとあすみの姿はそこになく。
崩れゆくマジシャンズカツオは何も答えてくれない。
ただただ涙だけが出てきた。
ラングセン「はい! 最後に、いい笑顔を」
死に際の波平の耳元で囁いたのは、ヴェルサスなど足元にも及ばないほどの邪悪な男。
この男こそ自分が撮りたいものだけのために偽磯野家を崩壊に導いた張本人。
この人の皮を被った悪魔の笑顔を見て波平は自分がやるべきだったことをようやく理解する。
自分の殻に引きこもらずに、不幸に負けない強い心を持ってこの男のような理不尽と戦うべきだったのだと。
そうすれば死んでも後悔だけはしなかったハズだ。
それに気づいた時には全てが手遅れであり、偽磯野家崩壊のムービーは満面の笑みのラングセンと消滅寸前のこれ以上ないほど絶望で歪んだ波平の顔で締めくくられた……
最終更新:2024年01月20日 22:19