【名前】女神官
【性別】女
【出典】ゴブリンスレイヤー
【架空学園2におけるロール・設定】
ある意味、謎の少女。
だって名前が『女神官(プリーステス)』ってそれ役職名じゃん!
その事が原因で1スレッド分を本名当てに費やされたこともあったが、原作で判明しない以上その議論は暗澹たる結果でした。
なお候補として元ネタとなるDQ系の名前がよく挙がったが、最終的にSSでは積極的に名前を呼ばれる事はなく、あっても「****」や「――――」などと暈される事が大半であった。
それはさておき、この学園には警備員としてゴブリンスレイヤー=サンが赴任している。何故(ry
詳細な経緯は不明だが、ほぼ原作同様にゴブリンに襲われた所を助けられて、以降ゴブリン討伐に彼女も何度か同行したと思われる。
その一環として、同じ冒険者であるアウルム達の部活に同行したり(ただし星杯探索を阻害するゴブリン案件が大半)、ダルクとライナがゴブリン達に襲われた時に救出したこともある。
余談だが、小鬼の死骸から血生臭い匂いを見に染み付けるようゴブリンスレイヤーからアドバイスを受けた際、彼らは嫌な顔をしたが、
「慣れますよ」
と彼女は虚目の平然そうな顔で宣える程に達観になりました……エ、ヘイキジャナイ?
い、一応捕捉すると冒険者として成長しているし、過酷な現実に直面しつつも乗り越える芯の強さを持っているため、状況次第ではクラス内でも結構強い部類に入ると思われる。
学園内の彼女はどの学友とも仲良くしており、ひでも分け隔てなく友達として接していた。
彼がいじめられている事を知ってからは密かにいじめから助けようと動いていた、のだが……
【今ロワでの動向】
開始時点で女神官は松明の明かりしかない暗くて狭い空間にいた―――そこは彼女がよく知る、ゴブリンの洞窟に酷似していた。
当然それに気づいて怯える女神官、なのだがすぐに頭を切り替えて警戒しながら一刻も早い洞窟脱出を図る。
暗く狭い道を少し進むと、若干広い空間と複数の穴に分かれた分岐点へと辿り着いた。
それと同時に、どこからかこちらに近づく足音が一つ聞こえてきた。
もし相手がゴブリンならば―――その想定の基に彼女は相手を罠に嵌めようと、松明を近くに放り投げて物陰に隠れ、さらに支給品に入っていた透明マントを纏って息を潜めた。
やがて何者かが穴から出てきて、落ちている松明に近づいたところで、
≪ 聖 光 ≫
「うわっ!まぶしい!!」
「あ」
といった感じに彼女の作戦は途中まで成功していた、のだがそもそも相手が同級のダルクであった。
慌てて手を止めて謝る女神官、一方ダルクは平気だと言って特に気にしていない様子だった。
とにかく二人は洞窟脱出を優先し、ダルクが感じ取った風の流れを頼りに洞道を進み、無事に光溢れる地上に出られたのであった。
そして洞窟の近くに落ち着ける場所があったため、そこで二人は休息を取りつつ様々な情報交換や考察を始めた。
ちなみに、過去にゴブリンの襲撃で酷い目に合った二人なので「この殺し合いもゴブリンが仕組んだんじゃないか?」というトンデモ仮説を真面目に考えていた。
―――結果的にいえば、この催しにゴブリンは微塵も関わっていないのだが、当然彼女らにはその事実を知る由もなかった。
しばらく緊張感も忘れてゆっくりしていた女神官たちだが、その空気は
第一回放送が始まった事で一気に急変する。
『ヒルド』、そして『ライナ』、死者の名前を呼ばれたことで過酷な現実に引き戻された女神官であったが、それ以上に心傷を負ったのはダルクであった。
大切な妹分の死を告げられたダルクは慟哭で崩れ落ちたため、彼を心配した女神官は落ち着かせようした。
しかし心に生まれた憎悪を鎮めるには至らず、暴走を始めたダルクはライナの仇を討つために勝手に行動を始めた。
必死に止めようとする女神官だったがすぐにダルクに振り切られてしまった。
それでも女神官はダルクを探して会場を彷徨ったが、健闘虚しく見失ったその姿を捕えることはできなかった。
そして
第二回放送が近づいた頃、会場内の学校に立ち寄った彼女はそこで醜き者を見つけてしまった。
最初はダルクが近くいると思い廊下の角を曲がったところで、“ゴブリン”のような異形の存在と出会ってしまった。
目が合ってしまった「ソレ」がこちらに近づいてきたため、彼女はすかさず手持ちの杖で牽制し声を荒げた。
「ち、近寄らないでッ!」
彼女にしてみれば、何度も酷い目に合わされ殺されかけたゴブリンが間近にいるのだ。
だから“ゴブリン”に似て非なる「ソレ」が何であろうと辛辣な反応をするのは当然であった。
「ソレ」が動揺し失望に震えるような仕草をしている事にも、緊迫している彼女には気付きようもなかった。
―――もし「ソレ」がただの一匹のゴブリンだったならば、彼女ならば逃げるなり戦うなりと何とか対処することもできたであろう。
―――だが「ソレ」は“ゴブリン”をベースとした怪人“アマゾン”であり、それに気付けなかった事が彼女の誤算であった。
突如「ソレ」が叫び声を上げ、瞬時に女神官に組みかかった。
ゴブリン以上の力と素早さを持つ怪人の動きに女神官はついていけず、そのまま左腕を切り取られてしまった。
欠損した部位から走る激痛に一瞬意識が飛びかけ、溢れ出る鮮血と自分の左腕を食べる「ソレ」に戦慄する女神官。
あまりの状況に自身の下腹部に染み渡る生温かい液漏れ程度に気付く余裕などなく、彼女はその場に倒れ込む他なかった。
幸い、「ソレ」は左腕を食べてばかりで再びすぐには襲う様子はなく、さらに仮面ライダー・アマゾンネオ、そしてダルクが続けざまに彼女の元へ駆けつけてきた。
流石に二対一では分が悪いとみた「ソレ」はすぐ近くの教室に逃げ込み、アマゾンネオもその後を追いかけて消えていった。
一方ダルクは重傷の女神官が心配になり手当てしようと立ち止まったが、女神官はゴブリンを倒す事を優先するように促した。
「少し…落ち着いてから…≪小癒≫で癒せば…私は、大丈夫です…。だから…ゴブリンを…倒してください…ッ!」
女神官の気迫に圧されたのか、ダルクは彼女の肩口を布で縛ってから「すぐに戻る!」と言って二体のアマゾンを追いかけていった。
ダルクの姿も消えたところで激痛もいくらか弱まり、女神官はやっとの思いで奇跡≪小癒≫を詠唱を唱えようとした。
―――その奇跡が発動する前に、女神官は殺されてしまった。
詠唱途中に女神官は何者かに引き摺りこまれ、連れ込まれた別の教室にて背中からナイフを刺されてしまった。
さすがにこの一撃が致命傷となり、女神官が奇跡を使うより先に死が訪れたのであった。
もし、女神官がゴブリンアマゾンの正体を「ひで」だと分かっていれば、また違った結果になったのかもしれない。
だが、ゴブリンスレイヤーと関わった彼女にしてみれば「ゴブリン殲滅」もまた重大な案件であった。
冷静な観察や対話の機会があれば、女神官とひでの間に齟齬がなければ……
―――もしかしたら、神々の振った判定ダイスが全てファンブルだったために生まれた悲劇だった、のかもしれない。
最終更新:2024年01月19日 23:10