【名前】鬼龍院皐月
【性別】女
【出展】キルラキル

【架空学園3におけるロール・設定】
大雑把な性格は原作キルラキルと同じ女傑だが、この世界での大きな違いとして母・羅暁との仲は和気藹々であり、それどころか生命繊維に飲まれてもいない善人であるため、鬼龍院財閥はあくまでアパレル企業でしかない(とはいえ、暴徒やバーニッシュ鎮圧という名目で極制服を世に出してはいる)。
父親の存命・妹の存在は本編上では触れてないが、おそらく存在していれば良好な関係であろう。
その弊害として原作よりも精神的に弱く、カリスマ性も劣るようである。
家のために無理して「超強気」な鬼龍院皐月を演じてる。
(もっとも精神的に弱いと言っても、原作の皐月様と比較して、だが)

原作ほどの権威はないとはいえ、鬼龍院財閥の令嬢だけに交友関係はとても広い。
生徒会長として学園のヒーロー的な活躍も多く、イキっていた時の光輝を実力で更生させて秘書・補佐役として横においたり、馬場による響いじめを止めたりもした。
修学旅行の折には川に転落して溺れたエーデルガルトを助け出し、ドスケベ校則成立を目指して一部の生徒たちが決起した通称「ドスケベ革命」を鎮圧した話は当時生徒会長だった皐月様の武勇伝の一つとして有名である。
ついでにこのドスケベ革命で郁子を倒した結果、惚れられてしまい彼女に付きまとわれることに。
また上から目線ではあるが埼玉差別をしないことでも、一部の隠れ埼玉県人からも支持を受けている。


一方で、彼女が家柄のために無理をしていると気づいているのは、誰に対しても分け隔てなく接する弦太朗ただ一人であり、彼女はそんな彼に好意を向けている。
具体的には彼の前でのみ、逆八の字の眉を解いたり、どんなに露出が激しい水着来てもちっともエロく感じないと男性陣から言われる皐月様に対し、弦太朗だけは褒めてくれたのでちょっと照れる珍しい姿を見せたり、バレンタインデーでは他の生徒に内緒で彼の下駄箱にチョコを入れていくなど、強い好意を持っていることがわかる。


そんな彼女だったが、ある日、壊惨総戦挙でエーデルガルトに敗れて生徒会長を降ろされることになる。
皐月が選挙で負けたのは隠されたメンタルの脆さもあるが、本来の皐月の支持者が謎の「失踪」を遂げたあと、一週間ほどしてから「エーデルガルト支持者」として帰ってきたのが原因であり、有力な部下がいなくなって勢力地盤を失ったところにエーデルガルトが台頭した形になった。
また同じクラスメイトの童磨の宗教団体である万世極楽教についても、エーデルガルトと付き合いがあるなど、「何故あんな胡散臭い連中とエーデルガルトの付き合いが……?」って疑問を皐月は抱いていた。

そんなこんなでエーデルガルトに生徒会及び学園の大半を乗っ取られた皐月であったが、その数日後に殺し合いにクラスメイト共々殺し合いに巻き込まれる形になる。


【今ロワでの動向】

クラスメイトや教師を見せしめに殺した連中に従うわけがなく、彼女は率先してこの殺し合いを叩き潰すことに決める。
一方で数日前からエーデルガルトと童磨の動きを不審に思っており、二人はこの殺し合いについて何か知っているのではないかと思い、手がかりを求めて会場を探索することにする。
ふと、彼女はこの殺し合いの会場が現実の施設を忠実に模倣したデータ空間であることを知り、もしかしたらエーデルガルトが居城にしていた生徒会室に何かあるのではないかと思考する。
もちろん、主催がそんな情報をわざわざ残しておくが疑問であったが、会場のどこにいるかわからないエーデルガルトらを探すよりは効率が良いと考えたのだ。

そんな彼女は徐倫と合流。
協力を仰げば彼女は首を縦に振り、同行してくれたのだった。
そして二人は第一目標として生徒会室を目指すことに。


向かう道中で徐倫は親である承太郎との仲が悪いことを思い出し、その話を振ることにする。
喧嘩の原因は突然覚醒したスタンド能力に起因することで、承太郎がそれを隠蔽していたことに腹を立てていたらしい。
これに対し皐月なりに考えた結果、「隠してたのも父親なりの愛情のつもりだったんだ」「家族と向き合ってないのはおまえも同じだぞ徐倫」と返答。

承太郎の隠し方に問題があったのは間違いないが、スタンドはその気になれば窃盗や人殺しさえ可能な危険な異能である。
故に悪い大人に騙されて犯罪に利用されたり、良くても命を落とす危険があるノイズ狩りを押し付けられるかもしれない。
承太郎の人となりからして自分の身を守るために娘にスタンドのことを明かさなかった、ということはないだろう。
全ては不器用なりに娘を守ろうとした結果なのではないだろうかと考えたのだ。
そして徐倫側も父親に向き合ってないと考えたのは、スタンド絡みのことで一時的にパニックになったせいとはいえ、承太郎を一方的に敵だと思い込んでおり、スタンドを無暗に使わせないことで守ろうという意思に気づいてないのだ。

皐月の結論はこじれた関係を直すには不器用な親子同士、互いに向き合うことが大事と考えたのである。
徐倫もまた、第三者である皐月の意見のおかげで考えなおしたらしく、この殺し合いを生還できたら承太郎と向き合う覚悟を決めたようだ。

皐月は親である羅暁と仲が悪かったら、他人の家族関係を取り持つなどしなかったのではないか……と自分で思いながら、母親である羅暁に心の中で感謝した。
※この親子は原作世界では敵対しています。



そして二人は放送で流れる犠牲者に悔やみながらも歩みを続ける。
その中で自分の付き人と言える光輝の死に皐月は内心強い悲しみを覚えていた。
自分に尽くしてくれた存在に二度と会えなくなるとは……皐月は胸が締め付けられるような痛みを覚えながらも、隣にいる徐倫のためにも焦った表情を見せず、学園エリアに入っていった。

徐倫「……ねえ、皐月。アンタ無理してない?」
皐月「…………何か言ったか?」
徐倫「いや、何も」

徐倫は光輝の死の件で皐月が無理しているということに気づいていたが、皐月は聞いてないふりをしてあえて無視した。
認めてしまえば、自分は弱くなると思い込んだからである。

そうして生徒会室にたどり着き、調査を開始した皐月と徐倫は謎の薬品を見つけた。
その名は「C120」。
皐月が生徒会長だった頃にこんな薬はなかったハズだ。

更なる調査でわかったことはこれは雛見沢症候群という体内に入った微生物による風土病を抑えるための薬らしい。
雛見沢症候群にかかるとと麻薬中毒の禁断症状にも似た重度の精神的・肉体的な症状も出てくるそうだ。
これがエーデルガルトにどう関係してくるかは今のところ不明だが、手がかりになりそうな気がする。
単に主催が配置した品である可能性も捨てきれないが、もっていて損はないだろう。

薬品に関連する資料がまだ無いか、引き続き調査を続行していた最中にここで来訪者が現る。
皐月にとっての想い人である如月弦太朗であった。
本来なら喜ぶべき再会だったが、彼の様子がおかしいことに二人は気づく。

その眼は恐怖と怒りをない交ぜにした感情でドロドロに濁っており、トレードマークのリーゼントは崩れている。
普段の爽やかな彼はどこにいったのか、生徒会室にいた二人に「生徒会がこのバトロワの黒幕なんだ!!!!」「親友だと思っていたガロは裏切者だ」と人が変わった様子で怒鳴り散らかす。

弦太朗のえらい剣幕に押され、一瞬ビクつく皐月だったが、徐倫の言葉もあり弦太朗が資料にあった雛見沢症候群に感染していることを確信する。
ならば見つけた薬品C120で元の弦太朗に戻るハズだ。
皐月は一縷の希望の胸に徐倫と協力して薬を飲ませようとする。

しかし完全に雛見沢症候群が頭に回ってる弦太朗には話が通じずに「オレを毒殺するつもりなのか!!!」って暴れ出し、戦闘状態に陥ってしまう。
そして弦太朗はスイッチを押して獅子の怪人、おぞましきレオゾディアーツへと変身し襲い掛かる。

この時、皐月はいつもの「超強気な皐月様」の仮面が剥がれ、明らかに狼狽し足は竦んでいた。
想い人の豹変でパニック状態になってしまったのだ。
怪人となった弦太朗を取り押さえるべく、支給品のフォーゼドライバーでの変身を試みるが、精神的な部分からきたミスでスイッチを落としてしまい変身失敗。

徐倫が自分のミスをフォローすべく、スタンドで弦太朗に吶喊をしかけるが、その結末はレオゾディアーツの爪で斬殺されるという残酷なものであった。

想い人・弦太朗による級友の殺戮、自分のミスが原因とも言える理由で徐倫が死んだことにより皐月はたまらず絶叫。
『戦意喪失』した彼女はその場から逃げ出してしまった。
幸いなのは徐倫の死体の腕が弦太朗の足に偶然絡んだことにより、弦太朗は皐月を見失ったことである。


「ちくしょう……ダチだと思ってたのに……」


逃げ延びる直前、弦太朗視点では裏切られたと思って皐月に吐いた言葉が妙に空々しく響き、それは皐月の耳にも微かながら届いており、それが彼女の胸に自分への失望として去来した。




想い人を治すこともできず、父親と話し合う決心をした級友の徐倫もむざむざと死なせてしまった。
弦太朗の手から逃れた皐月は、悔しさと悲しさから建物の柱に数度頭突きをした。
彼女の額から血が滲み出ているが気にしない。
自傷行為であるとわかっていてもプライドの高い自分は己の弱さを許せなかったのだ。

「これじゃ私は服を着た豚同然じゃないか……」

やがて、柱への頭突きをかますことにも虚しさを覚えた皐月。
今度はニヒリズムに支配され、自分には何もできないのではないかと無力感に苛まれる。
そして全てを諦めかけたその時、近くの建物――ショッピングモールの近くから戦闘音が聞こえた。

皐月が様子を見に行くと、そこにはキリトと争う圭一、そしてそこから遠い位置でシュカを必死に止めようとしている愛子先生の姿が見えた。
皐月が見た時にはキリトと圭一の戦いは決着がつき、キリトが敗れて気絶した、しかし圭一がそんなキリトにトドメを刺さずに、安全な場所へ運ぼうとさえしているところからして殺し合いに乗っていないのは明らかであった。
問題はシュカと愛子先生の方であり、シュカは気絶したキリトと満身創痍の圭一を殺そうとしているように見えた。
細かい事情はわからないが、このままでは愛子先生たちが危ない。

一度は倦怠の渦に負けそうになった皐月だったが、ここで女傑としての意思が復活。
愛子先生と圭一たちを助けるために動きだした。
誰かが介入しなかれば愛子先生たちは死ぬ――ならば自分がやるしかない、と。


皐月はフォーゼドライバーの他に煙幕と拳銃があったことを思い出し、それでシュカの動きを止めて愛子先生を救助した。

シュカから逃げつつ、愛子先生に事のあらましを聞くとシュカは両親の仇を討つために殺し合いに乗ってしまったとのこと。
しかし、問題なのは彼女は正気を失っており、こちらの話しに耳を貸さず、会話は支離滅裂。
まるで両親の仇どころか他人全てが敵だと思っているかのようだという。
その症状はまるで、先ほど相対した弦太朗――がかかっていると思わしき、雛見沢症候群と同じであった。

まさか立て続けに二人も雛見沢症候群患者と出くわすとは思わなかった皐月であるが、今度こそ救って見せると、躍起になる。
雛見沢症候群のことを愛子先生に説明し、さらに手元にある特効薬を用いて朱歌を治療するためとある作戦を伝える。
この作戦が上手くいけばシュカを殺さず救い出せると言い聞かせて。
そして皐月は作戦を承諾した愛子から愛刀である刀を受け取った。
一方でフォーゼドライバーは使わない……強化されたパワーで生身のシュカを殺してしまう危険があるためである。


やがてシュカは頭上のスプリンクラーを誤作動させて煙幕を払い、二人の後を追いかける。
吹き抜けの広いホールに出たところで上層階から怒声を浴びたシュカ、見上げた先に目立つように仁王立ちしている鬼龍院皐月を目撃。
探していた手掛かりをやっと見つけたシュカは狂喜の笑顔を浮かべながら一目散に攻撃を開始した。

鎖と刀が交差しぶつかり合う、何度も金属音が戦場に響き渡る。
機動力の勝るシュカが猛攻を仕掛け、皐月は愛刀で威風堂々といなす。
互角のまま状況が動かない中、皐月が刀を鞘に収めて構えを取った。
唐突であからさまなその姿勢に、しかしシュカは挑発に乗るように鎖を飛ばす。
迫る殺気に全く臆することなく、一閃の居合抜きで朱歌の鎖を破壊した。




これにて勝負あった―――勝者は、シュカ。
武装を破壊され首筋に刀身を当てられるシュカだったが、彼女は隠し持っていた紐を操って皐月を拘束した。
実は戦闘中に大量の紐で作られた装飾品を朱歌は見つけていたため、その一端を握って皐月が定位置に来るのを狙っていたのだ。
皐月の上半身と下半身を縛り自由を奪った状態なのだが、さらに朱歌は隠し持っていた鉈で皐月の刀を握っていた手を切断。
絶叫をあげる皐月だが朱歌はさらに鉈を振るい皐月の身体に傷を増やしていく。
しばらくして朱歌は暴行を止める。
危うく皐月を殺しそうになるが、元々の目的である「両親の死の真相」を聞かなくては意味がない、となんとか少しだけ冷静さを取り戻したのだ。
鉈を突きつけ脅迫するように質問する朱歌、それに対して気合いで意識を保ちながら皐月は答えた。

「両親の死の真相……知っているかもしれんが、今のおまえには教えられん。
 心の鬼に負けている今のおまえに、復讐を果たしたところで救いなぞない!
 いいかげんに人に、戻れえええええええええ!!」

皐月の話を聞いた朱歌は、皐月は何も話さないどころか、煽ってきたと思い込み、もう用済みとして鉈を振り上げようとした―――その時。
シュカは、肩の上に何かが乗るような重みを感じ取った。
唐突の違和感に何?と知覚するが、その正体を見る前に首に何かを刺された。
刺痛と同時に何かを流し込まれているという危機感を抱き、すぐさまその何かを手で払った。
呆気なく地面に落ちたそれは「黒い玩具」だった。
そして玩具の右腕には大きな装備が付いており、どういうわけか空になった注射が装備されていた。

それは、畑山愛子が操る「LBXブリッツガンダム」であった。
彼女達の作戦は、皐月が朱歌を押さえる間にステルスしたブリッツガンダムで特効薬を打ち込む、というものであった。
弦太郎の件で末期症状の相手に事情を説明して特効薬を与えるのは難しい、だから相手を無力化してからと考えた皐月が提案した危険なプランであった。

 「何があっても私が朱歌を押さえる、だから先生は何があってもこの薬を朱歌に投与してくれ」

皐月の強い決意と念押しよって最終的に承諾し、皐月がボロボロなろうともぐっと堪え、皐月が喋ることで注目と時間を稼いでいることを悟った上で、愛子先生は慎重にLBXを動かし目的を果たしたのだった。

まさか、毒!?と大きく目を剥く朱歌だったが時既に遅し、すぐさま薬が効き始め意識朦朧となりその場で倒れてしまった。
一方愛子先生はボロボロな皐月の元に駆け寄ったが、既に彼女は血の海の中にいた
また一人、目の前で生徒を救えなかったと涙を流す愛子先生に、皐月は喝を入れる。

貴女のおかげで朱歌が救われたと励ましの言葉を投げかけ、失意のままだった自分にも希望を与えてくれたとも感謝も述べた。
そしてデイバッグの中にもう一つの特効薬が入っている、それで弦太郎も止めてほしい、と先生に託して鬼龍院皐月は眠りについた。


鬼龍院皐月――彼女の死は多くのものに衝撃を与えた。
共に戦った愛子や圭一たちは彼女を手厚く埋葬した。
ガロら他の対主催生徒もショックの色を隠せず、皐月が疑っていたエーデルガルトさえも涙を流したという。

皐月自身は自分を不甲斐ない女であると思っていたが、クラスメイトからすればかけがえのないヒーローだったのだ……その強さと輝きは決して「仮面」ではあるまい。
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最終更新:2024年01月19日 22:23