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「闇を纏わされ逆十字を標された薔薇乙女最凶のドール」




烏が飛んでいた。


朝明の空に烏が一羽。
黒くて大きい烏。
それは烏ではなかった。

銀色の長い髪の毛で黒いゴスロリの服を着ていた。
黒に包まれたその少女の声は清らかだった。
手には鞄。
その少女は、人間より一回り小さかった。
それもその通り、彼女は人形だった。

住宅街のある家の上で、人形の大きな翼は羽根をやすめた。


「あの白いのに捕まったと思ったら、なんなのかしらねぇ…」


彼女の名前は水銀燈
ローゼンの手がけた一番目のローゼンドールであり、アリスゲームの参加者だった。
彼女は雪華綺晶に囚われた後、意識が無くなったと思ったらこのゲームに参加させられていた。

「あの胡散臭い男が言うには支給品があるっていってたけど…」

水銀燈は鞄を探った。
すると、鞄の中には固い手ごたえがあった。

「これは…いいじゃない」

それは"誘惑スル薔薇ノ雫"という名の剣だった。
剣を扱うのが得意だった水銀燈には最高の武器だった。

「それと、これは何なのかしらぁ」

続いて取り出したのは浮き袋だった。
ヘルパー。泳げない人が腕に取り付ける道具だ。

「まあ、いいわ」

水銀燈は更に色々取り出した。
ランタン、コンパス、筆記用具、そしてパンと水。
パンと水を取り出した水銀燈は笑った。

「こんなの、無くても生きていけるのにぃ。」

と。
そう言うと水銀燈は二日分のパンと水を道路に投げた。

そして、水銀燈は右手に剣を、左手に鞄を持ち、翼を広げた。

「さぁて、最初にどんな人と出会えるのかしらぁ…」

水銀燈は再び空へ飛んで行った。





【F-1 住宅街・1日目 朝】
【水銀燈@ローゼンメイデン】
[状態]:健康
[装備]:誘惑スル薔薇ノ雫
[道具]:ヘルパー コンパス 地図 名簿 筆記用具 時計 ランタン
[思考・状況]1、誰かとの邂逅

※水銀燈の食料はすべてF-1の住宅街の道路に落ちています。


水銀燈 087:剣錬金術

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最終更新:2013年07月24日 22:34