【名前】フグ田マスオ
【出典】サザエさん
【性別】男
【支給品】真田紐@歴史
【名台詞】「ああ、最初から分かってたさ。いつも僕が、一番損な役回りだってことはさ」

【人物】
日本一有名な、妻の実家と同居している夫キャラ。
よく誤解されるが、籍は磯野家には入れておらずフグ田姓を名乗っているため、婿養子ではない。
性格は気配り上手で優しくかつ正義感も強いが、趣味になると暴走気味になるあたりは磯野家の血の影響を受けているといえよう。
ちなみに原作ではアニメよりもややアグレッシブだったりする。

【本ロワでの動向】
いきなり義妹のワカメが見せしめにされたため、他のサザエさん勢と同じく鬱スタート。
ロワ開始直後は一般人らしく途方に暮れていたが、折部やすな・今井茜と出会ったことで持ち前の面倒見の良さが発動し、彼女たちの保護者ポジションに落ち着く。
さらにマーダーと戦闘直後のほむらとも合流し、マスオハーレムなどと呼ばれる事態になる。
支給品のバリカンと共にほむらに絡むやすなを諭すなど、気配り上手な彼らしく、集団まとめ役として有能さを発揮していた。

だが、マスオ組の平穏は第一回放送で終わりを告げる。

親友・波野ノリスケの死、そして愛する妻が主催側だったという耐え難い事実。
これらは一般サラリーマンのマスオにはあまりに過酷な事態であり、放送を聞いた当初は子供達の手前なんとか平静を保つも、心中には徐々に、
(他の家族を助けるために、僕ができること……そう、それは、他の人たちをみんな殺すことだ)
という静かな狂気が渦巻いていく。
会場内で他の参加者の死体などに遭遇する度に、その思いは少しずつ蓄積していった。

そして一日目の夜、ついにマスオは殺人を決意。
仲間たち三人が先に寝たのを確認すると、支給品の紐で寝ていたやすなの首を締めて殺害する。
続けて他の二人も手にかけようとするが、人を殺したという事態の重さを実感し、手が固まってしまう。
結局ほむらと茜を殺すことはできず、やすなの荷物だけを奪ってその場を去った。

皮肉にもほむらを殺さず見逃したこの行為が、後に自身と家族の運命を大きく狂わせることになる。

罪の意識に苛まれながら歩き続けていたマスオは、ふと灯りのついた一軒の民家に目を惹かれる。
中に侵入してみると、そこには一心不乱に原稿用紙を読む青年、伊藤カイジの姿が。
カイジは長大な先生の遺書を読むあまり、マスオの存在に気づかない。
そこでマスオは考える。今なら確実にこの青年を殺せる。
もう一人殺したのだ、今更一人も二人も同じだ、と。
そして、マスオはその通りにした。

カイジを殺してからも、なおもマスオの心は揺れていた。
二人もの命を奪ってしまったことへの恐怖、本当に家族を救うことになるのかという疑念、それらが絶え間無くマスオを襲う。
そこを、やすなの仇討ちに燃えるソーニャが襲撃する。
子供とはいえ殺し屋であるソーニャが相手で、今までの二人のように不意打ちでもない状況では圧倒的に不利かと思われた。
だがソーニャの銃弾と体力が尽きていたこと、復讐に燃えて冷静さを欠いていたこと、そしてマスオがやすなの支給品だった手榴弾を持っていたことが戦闘の流れを決する。
偶発的に近い状況で手榴弾が爆発し、ソーニャは負傷。マスオは無傷で逃げ延びる。

ソーニャの命は奪えなかったものの、不意打ちではない正面からのぶつかり合いにも勝利したことでマスオの中で何かが吹っ切れる。
この調子なら優勝だって狙える、自分ならやれる……
そう考え、次の獲物を求めて温泉に。

しかしそこで目にしたのは、ワカメと同い年くらいの少女、竜堂ルナのあまりに無残な死体だった。
血染めの湯の中に浮かぶそれを見たマスオは蒼白になり、思わず腰を抜かせる。

自分には全くわかっていなかった。人を殺すとは、このようなことなのだ。
そして、自分にはこんなことは絶対に出来ない。

そう頭の中で繰り返し、己の無力さに絶望するマスオ。
その目の前に懐かしい顔が現れる。
「やあマスオ兄さん、無事だったんだね」
義弟にあたる少年、磯野カツオはいつものような顔でマスオに話かける。その手にはペットボトルと血染めのナイフ。
これは君がやったのかというマスオの問いに、カツオは当たり前のようにもちろんと答える。
もはや全てに絶望したマスオは、自暴自棄かつ半狂乱になり理由もなくカツオに襲いかかる。
思わぬマスオの行動にカツオは一瞬追い詰められるが、止めを刺そうとする寸前、マスオは我に返る。
逃げるようにカツオから離れ、浴室を後にしようとするマスオ。
その背中を、振り向く間も無くカツオのナイフが刺し貫いた。

ある意味一般人らしい一般人マーダーだった彼。
ほむら達を殺さず見逃したこと、ソーニャに止めを刺さなかったこと、そして自分自身の死が、皮肉にも彼が護りたかった家族の一人である磯野波平を、後に悲劇に陥れることになる。
放送を担当していたサザエが本物ではなく複製だったことは、せめてもの救いと言うべきか。

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最終更新:2014年05月22日 22:01