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黒炎のベルセルク~What a ugly warrior~ - (2012/10/01 (月) 03:21:21) のソース
**黒炎のベルセルク~What a ugly warrior~ ◆ ◆ ◆ 憎い、目に映る敵が。ガッシュ達を愚弄する世界が。 ◆ ◆ ◆ 地獄の獄炎、文章で表現するならばその言葉が一番ふさわしいだろう。 焔の色は普段とは違い、黒に染まり。 焔に触れた石の建造物は灰へと還っていく。 「■■■■ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」 もはや、いつものおどけた鳴き声はそこにはない。 憎い、殺したい。底なしの悪意だけが鎮座していた。 これにてこのお話は終了。 心優しき魔物は血に飢え、まだ見ぬ誰かを殺す為に疾走する。 「はっ…………誰が、そんな三文芝居を見るんだよ」 業火に焼かれながらも。立つことも辛くて、膝を地面に落としそうでも。 「ヌルいよ、お前。俺の行きつけの高級サウナの方がもっと暑いって。温度調節、きちんとしてくれないかな?」 笑って、否定する。憎しみに身を任せることよりも、楽しくおかしく生きることが一番だろ、と真顔で証明するが故に。 そうだろう、とそっと呟いた。 (城戸も、そうだった。正義感とかよりも自分がやりたいこと、誰かを助けることが喜びにつながるから行動した) その結果、満足して死んでいったんだろう) 死に様は見てはいないけれど。なぜか、確信できるのだ。 それは同じ仮面ライダーとしてかはわからないが、確信を持っていうことができる。 (ホント、馬鹿は死んでも治らなかったんだね。全く、らしいというかさ。言いたいことがたくさんあったっていうのに……) ただ、不思議と突き放せなかった。見ていて飽きなかった。 横で屈託なく笑うアイツと小馬鹿にする俺。 その構図が何故かマッチしたのだから。 (勝手に、死ぬなよ……お前さ、俺の中に残った悪口レパートリー無駄になったじゃん) 頭空っぽのお人よしの馬鹿は、自分にとって――。 (友達? あはは、気持ち悪い。強いて言うなら、奴隷と主人? それもどうにもあわないなあ) どうにもしっかりとした言葉が思いつかない。 スーパー弁護士の頭脳を持ってしてもはっきりと言えないとは、これは失態だ。 そんな取り留めもない思考に浸していたいのに、憎悪の叫び声が邪魔をする。 「■■■■■■■■ーーーーー!!!!」 「……本当に、うるさいって」 黒の焔を纏い、全てを破壊しようと“化物”と化した彼がやってくる。 その姿を見ていて、何故か苛立ちが高まった。 浅倉ではないが、イライラすると口に出したいぐらいに。 「あっ、そっか……焔はアイツの象徴だからか」 故に、こんなにも腹立たしく視界に入れたくないのか。 北岡は納得し、ため息を吐く。 「アイツの焔を汚すな。そんなドス黒く醜いものにしてくれるなよ、お前」 城戸真司の。お人よしの仮面ライダーの象徴である焔を、こんな見るに耐えないものにしないでくれ。 お前の行動は城戸に対する侮辱だ、と叫びたい。 「一秒も見ていたくないんだよ。だからさ……」 北岡は目の前の世界を終わらせるべく。 ウマゴンは目の前の敵を消し去るべく。 「早く、決着をつけようか!」 「■■■■■■■■ーーーーー!!!!」 カードを取り出し、最後の装填を行った。 焔を最大に放出し、世界を黒く染め上げた。 ――FINAL VENT―― ――ディオエムル・シュドルク―― この醜く、黒に染まった世界を――終わらせる為に。 目に映るもの、全てを焼き尽くす世界を――始める為に。 互いの世界、弾幕と焔が激突した。 「■■■■■■■■ーーーーー!!!!」 「負けるのはお前、勝つのは……」 こんな黒い焔に包まれて死ぬ? ふざけるな、ふざけるなよと。 北岡は立ち塞がる焔の壁を否定する。 否だ、断じて否。 こんな仏頂面の化物よりも、笑顔が素敵な俺が生き残った方が素敵ではないか。 「――――俺だ」 この焔の壁を乗り越えて笑うのだ。 弾幕よ、目の前の世界を消してしまえ。 北岡の“願い”が通じたのか、焔の波が弾幕に押されていく。 ウマゴンの必死の叫び声も虚しいものだ。 もう、流れは北岡の方にあるのだから。 「勝因は一つ、俺の方が冷静だったってこと。 ただ、力を垂れ流しているお前と集中して力を使っている俺、どっちが勝つかなんて明白でしょうに」 ついには、弾幕が波を突破してウマゴンへと突き刺さる。 甲高い悲鳴が口から焔と一緒に漏れ出した。 既に、ウマゴンは瀕死だ。放っておいても勝手に死んでくれるだろう。 だが、それでは北岡の気がすまない。 ここまでコケにしてくれたんだ、跡形もなく消し去ってくれないと苛立ちは収まらないだろう。 そして、弾幕がウマゴンを包み込み、跡形もなく消し去ろうとした。 「シン・シュドルク」 天野雪輝が戦闘前にこっそりとウマゴンの魔本を持ちだしていなければ。 「馬鹿みたいに、踊ってくれてありがとうございます、北岡さん」 結果は、北岡の勝ちとして終わっていただろう。 しかし、そうはならなかった。 刹那の瞬間、ウマゴンは北岡に突進し、胸に角を突き刺した。 北岡の胸に突き刺さる角はどう見ても致命傷であり、ゾルダの装甲を貫いて後ろに飛び出している。 「あ、がはっ」 「僕のことを忘れてるなんて、スーパー弁護士も大したことないんですね」 北岡の誤算は、雪輝がただの甘ったれた中学生だと思っていたことだ。 雨流みねねから未来日記所有者とは聞いていたが、中学生故に大したことはないと判断した。 雪輝のことを過小評価せずにきっちりと仕留めていれば、こんな結末には決してならかっただろう。 「この、糞ガキ……」 「その糞ガキに負けた貴方はどうなんでしょうかね。いくら言葉を並べても……貴方は負けて、僕が勝った」 嘲笑うかの如く、雪輝は手に持ったIMIウージーの銃口を北岡に向ける。 もはや体力の欠片も残っていない彼は指先一つ動かせない。 発射される銃弾も躱せずに受けてしまうだろう。 「この、野郎」 「最後まで立っていた人が勝者で、正義なんですよ……だから、僕は徹底的に迷いません。 生き残らなくちゃ、力がなくちゃ。“願い”を叶えることなんて出来はしないから」 雪輝は笑う。自分の望む未来に一歩着実に近づいたことに。 雪輝は嗤う。現実だの色々とくだらないことを言っていた人も結局は死ぬ。 自分の“願い”を叶える礎となってくれる。 「全部がチャラになった後にまた会えたらいいですね」 「はっ、ごめんだね……どうせ、お前が“願い”を叶えるなんてありえないし」 「負け惜しみはそこまでにしておいた方がいいですよ……さようなら、スーパー弁護士」 「地獄に落ちろ……糞ガキ」 たたたん、と軽い音と共に。 手負いの魔物と最後の仮面の戦士が血に伏せる。 最後に立っていたのは、この場で最も非力であった少年だった。 ◆ ◆ ◆ 戦士も、魔物も。未来には勝てないんだよ。 &color(red){【北岡秀一 死亡確認】} &color(red){【シュナイダー 死亡確認】} &color(red){【残り 8名】} 【G-7 古代遺跡/一日目/午後】 【天野雪輝@未来日記】 [状態]:健康、心の力の消費(大)、両手の平に大火傷 [装備]:無差別日記@未来日記、、ガッシュのマント@金色のガッシュ・ベル、投げナイフ(14/15)@未来日記、IMIウージー(0/32) [道具]:基本支給品 ×2、IMIウージーマガジン(2)、魔本@金色のガッシュ!!、基本支給品、マキビシ@バジリスク~甲賀忍法帖~、煙草@現実 [思考・状況] 基本行動方針:優勝して全てを元通りにする? 1:ひとまずは休憩する。 2:他の参加者に取り入る 3:情報を集める。そしてゲームの破壊に繋がるようなものは隠す。 [備考] ※参戦時期はDiary46.5終了以降からの参戦です。 ※雪輝は自分の中の矛盾に気づいていません。 ※雪輝は女神像の外見を由乃であると認識しました。 他の参加者もそうであるかは不明です。 ※バトルロワイアル、ブレイブストーリー、仮面ライダー龍騎、 Waqwaqの世界に関する情報を“ある程度”得ました。 ※南東エリアの上空に蜘蛛の糸が現れました。 ※北岡の支給品は燃え尽きたかどうかは不明です。ただし、カードデッキ(ゾルダ)は破壊されています。 |[[降り立つ、長い道歩む少年の前に]]|投下順|[[]]| |[[鉄の少年、その終焉]]|時系列順|[[]]| |[[HAPPY END’s FRAGMENTS]]|天野雪輝|[[]]| |~|シュナイダー|&color(red){【GAMEOVER】}| |~|北岡秀一|&color(red){【GAMEOVER】}| ----