「フリージア」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

フリージア - (2005/12/18 (日) 23:14:29) の最新版との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

作者 ガズアル **フリージア カバリア島では毎日ドリルの音が響いていました。 フリージアチケットを100枚掘り当てると、フリージアというペットが貰えるからです。 そんなドリラー達の中に、白ナース牛もいました。 牛はチケットを100枚集めると、ワクワクしながらフリージアが来るのを待っていました。 「はじめまして。ふりーじあです。ふつつかものですがよろしくおねがいします」 牛の所にやってきたのは、頭に花をつけた可愛い女の子でした。 でも、牛はフリージアの能力を見て少しがっかりしました。牛はLvが高く、もはやフリージアは足手まといだったのです。 それでも牛はフリージアをつれて歩きました。 メガロポリス、学園、海、雪山。どこかに行くたびにフリージアは目を輝かせ、嬉しそうに絵日記をつけているのでした。 牛はそんな姿を見ているのが幸せでした。 でも、ある日からフリージアは少し様子がおかしくなりました。 笑顔はいつもどおり。でも時々、悲しそうな顔をするのです。 「どうかしたのかい?」 「え?ううん?なんでもないよごしゅじんさま」 そんな様子が続いたある日。 「やったぁ!うまれた!」 「ナヌ」 「あ、や、なんでもないよ?」 なにやら聞き捨てならない事を言うと、フリージアは嬉しそうにクルクルと踊っていました。 牛は気になりましたが、普段「腐」な会話に慣れていたので、それ以上は追求しませんでした。 次の日。フリージアは珍しく牛に「お城いきたいな」とねだりました。牛は少し驚いてから、「いこうか」と笑いました。 途中で何度も気絶しましたが、お城にたどり着き、テラスにのぼりました。 フリージアはずっと眩しそうに遠くを眺めていましたが、牛の手を取るとこう言いました。 「これ、あげる。ふりーじあのたからもの」 「? ああ、ありがとうな」 牛に何かを手渡すと、フリージアはぱたり、と倒れました。 「・・お、おい!どうしたんだよ」 「ごめんね・・もう、いっしょに、いられないみたい・・・」 フリージアは今。何と言ったんだろう。 牛には分かりませんでした。だって、今日だってあんなに笑っていたじゃないか。 「ごめんね。それ、わたしのきゅうこんなの・・・わたしのやくめはおしまい。だから」 「だからって何だよ! だって、だってさ・・・今日もこれから皆とネタやってさ・・お喋りしてさ・・・それで膝の上でお前が踊っててさ。 ほら、いつも通りのはずだ・・・なのに役目って何だよ!そんなんでお前が・・そんな・・どうかしてたまるかよ! な、この子ってそうなんだろ?家族が増えるんだろ?いいじゃないか・・3人で学園にいこう、な、楽しみだな、フリージア・・・」 フリージアは辛そうに牛の顔を見ると言いました。 「かなしそうなかおしないで・・・ねぇ、おねがい。いつものあれ、やって・・・?」 「・・・・・」 「おねがい・・・」 「・・・・・・・フォーーーーーーーー!」 牛はいつもの持ちネタをやりました。力いっぱいやりました。 それを見るとフリージアはにっこりと笑って、 「ありがとう。いっしょにいられて、よかった」 それきり動かなくなりました。 フリージアにとっての幸せは、牛と一緒にいた事。 牛はいつまでもフリージアを抱きしめていました。 今でも牛はフリージアが描いていた日記を大切に持っています。 そして傍らの新しい命とともに、今日も仲間達とカバリア島でネタをしています。 #ref(20050822123837.jpg) ---- [[戻る>ロイガ小説]]
作者 [[ガズアル>http://landr.blog17.fc2.com/]] **フリージア カバリア島では毎日ドリルの音が響いていました。 フリージアチケットを100枚掘り当てると、フリージアというペットが貰えるからです。 そんなドリラー達の中に、白ナース牛もいました。 牛はチケットを100枚集めると、ワクワクしながらフリージアが来るのを待っていました。 「はじめまして。ふりーじあです。ふつつかものですがよろしくおねがいします」 牛の所にやってきたのは、頭に花をつけた可愛い女の子でした。 でも、牛はフリージアの能力を見て少しがっかりしました。牛はLvが高く、もはやフリージアは足手まといだったのです。 それでも牛はフリージアをつれて歩きました。 メガロポリス、学園、海、雪山。どこかに行くたびにフリージアは目を輝かせ、嬉しそうに絵日記をつけているのでした。 牛はそんな姿を見ているのが幸せでした。 でも、ある日からフリージアは少し様子がおかしくなりました。 笑顔はいつもどおり。でも時々、悲しそうな顔をするのです。 「どうかしたのかい?」 「え?ううん?なんでもないよごしゅじんさま」 そんな様子が続いたある日。 「やったぁ!うまれた!」 「ナヌ」 「あ、や、なんでもないよ?」 なにやら聞き捨てならない事を言うと、フリージアは嬉しそうにクルクルと踊っていました。 牛は気になりましたが、普段「腐」な会話に慣れていたので、それ以上は追求しませんでした。 次の日。フリージアは珍しく牛に「お城いきたいな」とねだりました。牛は少し驚いてから、「いこうか」と笑いました。 途中で何度も気絶しましたが、お城にたどり着き、テラスにのぼりました。 フリージアはずっと眩しそうに遠くを眺めていましたが、牛の手を取るとこう言いました。 「これ、あげる。ふりーじあのたからもの」 「? ああ、ありがとうな」 牛に何かを手渡すと、フリージアはぱたり、と倒れました。 「・・お、おい!どうしたんだよ」 「ごめんね・・もう、いっしょに、いられないみたい・・・」 フリージアは今。何と言ったんだろう。 牛には分かりませんでした。だって、今日だってあんなに笑っていたじゃないか。 「ごめんね。それ、わたしのきゅうこんなの・・・わたしのやくめはおしまい。だから」 「だからって何だよ! だって、だってさ・・・今日もこれから皆とネタやってさ・・お喋りしてさ・・・それで膝の上でお前が踊っててさ。 ほら、いつも通りのはずだ・・・なのに役目って何だよ!そんなんでお前が・・そんな・・どうかしてたまるかよ! な、この子ってそうなんだろ?家族が増えるんだろ?いいじゃないか・・3人で学園にいこう、な、楽しみだな、フリージア・・・」 フリージアは辛そうに牛の顔を見ると言いました。 「かなしそうなかおしないで・・・ねぇ、おねがい。いつものあれ、やって・・・?」 「・・・・・」 「おねがい・・・」 「・・・・・・・フォーーーーーーーー!」 牛はいつもの持ちネタをやりました。力いっぱいやりました。 それを見るとフリージアはにっこりと笑って、 「ありがとう。いっしょにいられて、よかった」 それきり動かなくなりました。 フリージアにとっての幸せは、牛と一緒にいた事。 牛はいつまでもフリージアを抱きしめていました。 今でも牛はフリージアが描いていた日記を大切に持っています。 そして傍らの新しい命とともに、今日も仲間達とカバリア島でネタをしています。 #ref(20050822123837.jpg) ---- [[戻る>ロイガ小説]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー