京都である。
伝統の待ち京都にやってきたローゼンメンバーを乗せるバンドワゴン。
勿論ライブのためである。
今回は雛のうにゅーが盗み食いされる事もなく無事に辿りついた。
「ライブハウス磔磔」
今回のライブ会場である。
実はこの会場、ローゼンメイデン全員の意見で決定した会場なのだ。
と、いうのも…
「いやぁ、懐かしいですねぇ磔磔」
「そうだね…」
翠星石と蒼星石が頷きあう。他のメンバーも懐かしそうにライブハウスを見つめる。
ここはローゼンメイデンが始めてワンマンライブを行った会場なのだ。
…その頃まだメンバーじゃなかった薔薇水晶と雪華綺晶だけは二人で携帯サイズの将棋をやってたのだが、そこは見なかった事にしよう…
「…さて!懐かしい思い出に浸ったところで!早速観光に行くです!!」
翠星石がふり返り思いっきり拳をあげる。
「あっ、ゴメン。僕、ちょっと行きたいところがあるから」
そう言って、蒼星石は一人トコトコと歩いていった。
「あっ!待つですぅ蒼星石!!」
それを追いかけようとした翠星石の肩に誰かが掴んだ。水銀燈だ。
「翠星石…今日はあの娘を…そっとしておいてあげなさぁい」
そう言われて翠星石は気づく。京都には蒼星石の憧れるあのロッカーの墓があるのだ。
「…しかたねぇですねぇ…じゃぁ、おまえら!蒼星石はほっといて観光にいくですぅ!」
再び拳をあげる翠星石…が…
「悪いけど先約があるのよぉ」
と、水銀燈が苦笑いして答えた。そのすぐ側には雪華綺晶が…
前回水銀燈を薔薇水晶に独り占めされたのが悔しかったのか、今回は一緒に京都観光に向かうようだ。
「では、そう言う事ですので…行ってきますわお姉様」
「じゃぁねぇ」
そう言って二人はその場から去った。ちゃっかり水銀燈と腕を組んでいる雪華綺晶に、イラっとした表情を浮かべる薔薇水晶だった。
「フン!全く協調性のない奴らですぅ!じゃぁ残りの…」
「悪いけど私も出かけるところがあるのだわ」
そう言ってさっさと真紅もどこかへ出かけてしまった。
ちなみに真紅の行き先である京都駅には丁度その時一人のパンクロッカーが降り立ったのだが…まぁ、ようするにJUMと待ち合わせして遊びに行くつもりなのだ。
「…しゃ、しゃーねぇですね!じゃあ…」
「…私…行くとこあるから…」
そう言って薔薇水晶はてくてくとどこかへ歩いていってしまった。
残されたのは翠星石と雛苺のみ…
「………」
翠星石は少し悲しい顔で俯いた。
普段は刺々しい態度をとっているが、なんだかんだ言ってもメンバーと一緒にいたいのだ。
「…翠星石」
雛苺が翠星石に手を掴んだ。
「一緒に遊びに行くの!!」
ニッコリ笑う雛苺。
「チビ苺…よぉっし!京都と言えばやっぱり清水の舞台ですぅ。早速行くですぅ!!」
「おおなのぉ!!」
「(…ありがとうです…チビ苺…)」
心の中で雛苺に感謝して、翠星石は雛苺の手を握り替えした。
そして、二人は清水寺へ向けて出かけていった。
最終更新:2008年07月05日 01:11