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「入りはどう?」
「上々かしら~」

水銀燈はギターを構える。今回のライブは水銀燈のソロから入って、そのままメタル系の曲を何曲か演奏する構成になっている。

「…銀ちゃん…緊張してる?」

薔薇水晶が水銀燈の袖を掴み尋ねる。衣装は水銀燈とお揃いの黒いゴシック風のワンピースだ。

「フフ、私を誰だと思ってるの?ローゼンメイデンのリードギタリスト、水銀燈よぉ?」

ニッと笑ってみせる水銀燈。それを見て薔薇水晶も笑う。
…ところで、そのうしろで雪華綺晶がお揃いの服を着てる二人を見てしょげているのに誰か気づいてあげて…と思っていたら、今度は雪華綺晶のもとへと薔薇水晶はやってきた。

「きらきー姉さん…これ…」

薔薇水晶が手渡したのは、薔薇の花に白い蜘蛛が張り付いたデザインの眼帯だった。

「銀ちゃんのお店で…一緒に買ったの」
「ばらしーちゃん…」

雪華綺晶は感動しながらその眼帯をつける。

「えへへ…姉さん…似合ってるよぉ」
「ふふふ…ありがとう、ばらしーちゃん」

などとほのぼのしている間にライブが始まる時間になった。

「さぁ、行くのだわ!!」


ライブ会場の照明が消える。いよいよライブが開始しようとしていた。
しかし…なかなか出てこない…
次第にファン達はざわつきだす…
と、その時いきなり壮大なギターの旋律が響き出す。
そしてライトアップ…水銀燈がステージの中央でギターを弾いていた。

「うぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!」

はじめはゆっくり…徐々に徐々に曲のスピードが上がっていく。

「行くわよぉ、おばかさぁん!!」

水銀燈が叫ぶとファン達はメロイックサインを頭上高く突き上げる。
それにあわせ、水銀燈は凄まじい速さのアンジェロラッシュを見せつける。
そして、そのまま曲のイントロへと入っていく。
ステージ全体がライトアップされる。水銀燈が横にずれると、うしろで紅茶を飲んでいた真紅が前へ出てきてマイクを掴む。

「We Are ROZEN MAIDEEEEEEEEEEENN!!」

お決まりのシャウトの後、真紅は歌い出す。
ロブ・ハルフォードもびっくりのハイトーンで歌う真紅。

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

ファン達は飛びはね、首を振り、その曲に乗っていく。

「まだまだなのよぉ!!!ヴォォォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

雛苺のデス声が炸裂。真紅のクリーントーンと折り重なり、激しくそれでいて美しいハーモニーを生み出す。
さらに歌メロに被せるように、堂々と水銀燈と雪華綺晶がソロを開始する。
今回は負けじと真紅が更なるハイトーンで対抗する。JUMのことでからかわれたのを根に持ってるようだ。
そこに薔薇水晶が「私も混ぜて」というような感じで参入し、混沌としているのに美しい空間が生まれる。
ファンが盛り上がってるから良いのだが…これをライブの見せ場にしてしまうのがローゼンメイデンらしい。

今回のライブではメタルを中心に新アルバムからの楽曲も織り交ぜ、最後の曲へと突入する。

「今回のラストナンバーは私の作詞作曲よぉ!!みんなぁ…ジャンクにしてあげるぅ!!」
「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」

メロイックサイン、ヘッドバンギングの海の上で、ラストナンバーが始まる。
NEWアルバムの中で唯一のメタル「FAKE WORLD」である。
ショルキーの薔薇水晶、ギターの水銀燈、雪華綺晶、ベースの蒼星石はファンに答えるように綺麗な統率した動きでヘドバンギングを決める。

…We live in FAKE WORLD …
…悪魔が私らを笑っている…
…We live in FAKE WORLD…
…真実なんてきっと嘘よ…
…We live in FAKE WORLD…
…誰か灯りをつけてくれ…
…We live in FAKE WORLD…
…真実は何処にあるの?…

歌詞の内容は暗いが、それもひっくるめてファン達は喜び、叫び、まさしくジャンクになったのであった。
こうして盛り上がったまま大阪ライブは幕を閉じた。

ちなみにその数日後、真紅とJUMの写真が週刊誌に載り、一波乱あるのだが…それはまた別の機会に話そう。




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最終更新:2008年06月06日 00:23