「ねぇ《ばらし―》」
「………え?」
ローゼンメイデンに入った次の日、授業も終わり放課後、部室へ向かおうと荷物をまとめようとした矢先、水銀燈が恐らく私に向かって話しかける
「……なに………それ」
「愛称よぉ愛称、翠星石が早くみんなに馴染むようにってつけたのよぉ」
愛称……そんなの初めて……
「気にいらなぁい?ばらし―?」
「……そんな事……ない……」
薔薇水晶は初めての愛称の味を噛み締め、少し照れながらもニコッと水銀燈に向かって微笑みかける
「ふふ、よかったぁ~ あ、後ばらし―も私のことは好きに呼びなさぁい」
「……じゃあ………乳酸菌…で…」
「………ばらし―?」
「………水菌燈…とか……エヘへ…」
(……本気かどうか分からないわぁ……)
会心の出来だったのか、満足そうにニコニコと笑う薔薇水晶
あまりにも意外なセンスだったのか、戸惑いながら薔薇水晶の顔を見つめる水銀燈
「ま、まあ……それはそれとして、今から購買部に行くから一緒に来なさぁい、お祝いピルクル奢ってあげるわぁ」
「………ありがとう……水菌燈」
「……あのねぇばらし―」
ニコニコしながら荷物をまとめる薔薇水晶に向かって、水銀燈が呆れ顔で話しかける
どうも……水菌燈は頂けないわぁ
「その水菌
「準備……出来た……」
バックを抱え一言、薔薇水晶が戸惑い顔の水銀燈の言葉を不意に遮る
「……どうしたの?………早く……いこ?」
「………《銀ちゃん》」
「あらぁ……ふふ、そうねぇ~」
茜に染まる放課後の教室
ピンクに染まる薔薇水晶の頬
「今日は天気がいいからぁ……屋上で食べましょう」
「……うん」
水銀燈に手を引かれながら静かにする返事
ばらし―は幸せそうです
fin
最終更新:2007年02月18日 23:27