◆第 三戦役 士気鼓舞演説集


■ヴェルナー(開戦前)

 我等が勇敢なる解放軍の将兵達
 時は満ち 期は熟した

 我等の祖国が流す涙は この戦の後微笑みに変わる

 神は正義を貫くための剣を 我等におあたえになり
 我等はその剣を 正義を貫くためにのみ用いる

 友よ 勇敢なる祖国の戦士達よ
 大義の旗をかかげ 正義の歌を歌おう

 我が風は 祖国を包む霧を晴らす
 闇夜を晴らす太陽は 明日の我等の頭上に昇る

 時は今 我等の未来を勝ち取りに行こうではないか



■ノーラ(江賊招集)

おう、野郎ども。
俺は、この解放軍を名乗る暴徒集団に加勢して、あの城を攻める気だ。

民間人には手を出すなと、軍規にはうるせぇぞ。
飯は出るが、報奨金はねぇ。
公国が再興されたところで、俺たちゃ街に住む気もねぇ。

ただ――今より風通しがよくなるだろう。
それと、俺たちでも世界を変えられるというプライスレスな誇り。
期待できンのは、それだけだ。


というわけで、
おまえらの中で有志の者だけ連れてゆく。



■ジークムント(軍議の後)

 いよいよです。
 我らが公国の解放、王都の解放。
 ───良く、辛抱をしてくれました。

 テオドール・フォン・ロートシルト卿も照覧あれ。
 今こそ、積年の辛抱の報われる時。
 必ずや故国を取り戻し、我らが故郷を解放する!


   勝利を。 ───乾杯!!!




■シュテラ(出陣前)

解放軍盟主アンデルス卿の言葉を聞いた者もおろう。
時は満ちたのだ。

見よ、落日に憂うモアネットの姿を
志半ばに露と消えた英霊の哭く様を
未だ圧政に苦しむ気高き民達の怒れる様を

今我等は、それを解き放ちに向かうのだ。

帝国を打倒せよと馳せ参じてくれた諸君達
その数を見れば、どちらに正義があるか
諸君等のその篤き眼差しよ
一点の曇りなき目映く光るその宝玉が何よりの印

正義の光はここにある!

闇を照らす聖の光は
風と共にある
我はその紡ぎ手となろう
汝らが掴む光の糸を紡ぎ
汝らが辿る輝ける未来への階へ!



■グレートヒェン(出陣前)

 ―――、グレートヒェン・ヴィーラントです。
 此度軍に復位し、解放軍において貴方がたの指揮を執る事となりました。

 ……解放軍へと馳せ参じたのは、現在の盟主が立つその少し後のことです。
 貴方方とは、様々な場でお会いしましたね。
 つい先刻まで軍に似つかわしくない姿で走っていた私に、何を思ったでしょうか。
 そして今、その服を脱ぎ捨てて此処に立つ私に、何を思うでしょうか。 

 数年前。私達は帝国軍との戦の後、大きなものを失いました。

 ……死した者が戻ることはありません。
 けれど、彼らが愛した、そして我等が愛する祖国はこの空の下にある。
 散った者の想いを、遺志を継ぐ為に。
 生ある者の平穏を取り戻す為に。
 悲しい戦いを終結させる為に。

 私は今一度、此処で剣を取ります。

 ……誇り高きランヴィナス公国軍の騎士兵士、そして解放軍に志願兵した勇気ある方々。
 皆さんのその力を、暫し貸して頂きたいのです。
 貴方の力が必要です。



■ギィ (出撃前)

諸君。
我々は、これからちょっとした散歩に出かける。

なに。
無駄に生えすぎている雑草を少しばかり刈り取り、
なにやらうるさく吹いている風を脅かすだけだ。
たいした仕事ではない。

気楽に行け。
所詮、敗残兵と浮浪民の寄せ集めだ。
諸君等の敵ではない。

我ら帝国兵の強さを、
奴らの身体に刻み込んでやれ。



■ヴェルナー(対捕虜)

 帝国の軍人達よ、汝等に問う汝等の心に、刃はあるか
 私の刃と切り結び、なお折れる事の無い刃はあるか

 民の悲しみと苦しみの上、更に築きたい物があるのか
 貴殿等にとって、一度敗者となった者は
 人として、存在する意味すら持たぬのか

 私と戦い、勝とうと思うのならば
 我が心の刃を砕く程の、汝等の理を
 我が目前に、出してみよ

 人は、力に従うのではない
 力を持った、人に従うのだ

 我が魂、砕かぬ限り
 汝等に、勝利はないと知れ



■ギィ (復活宣言)

  ―― 諸君。心配を、掛けた。

 私は、一度、死んだ。
 いや。死んでもおかしくない傷を負った。

だが、こうして再び立ち上がった。
私の成すべきことを為すために、
再び諸君の前に戻ってきた。

 諸君に黙っていた事は、まず謝ろう。
 それほどに、私が危うい状態にあったのだと、
 どうか理解してもらいたい。
 死者の列に並び掛けていたのだ、と。

だが、私は戻ってきた。

 見よ。異国に倒れた同胞達を。
 諸君。彼らは何故死んだ?
 我が猛将、カスパル・フォン・フィンブルスは
 何に、その命を捧げたのだ?

そう。故国の為だ。

 我らが誇る、偉大なる帝国の為に
 気高い死を遂げたのだ。

 思い出せ。我らが愛する国を。
 遠く離れた、故国を。

  諸君等の中には、妻子を国に残している者もいよう。
  愛する者が待っている者もいよう。

 我らは、この街を守っているだけではない。
 我らが偉大なる帝国を、
 我らの同胞を守るために、戦っているのだ。

聞け。我が帝国の勇士たちよ。

 我らは盾だ。
 祖国を守る、誇り高き盾なのだ。
 たとえその身に、数多傷を受け、
 異国の地に斃れることとなろうとも、
 その死は、我らの国を守る礎となるのだ。

  恐れるな。躊躇うな。
  死さえも、我らの前には、かくも無力。

 死した者たちへの思いを力に変えよ。
 帝国軍人としての誇りを胸に刻め。
 偉大なる祖国は、我らが守るのだ。

マレッツ帝国に、栄光あれ!



■ヴェルナー (金鹿門突撃)

 卑怯で臆病な帝国軍人諸君
 死を装い、臆病にもふるえる敵将よ

 最後通告だ
 貴公等が城を守る事など、戦術上困難であり
 戦略上不可能である

 無駄な流血をする事無く、速やかに兵を引け
 さもなくば、民草の怒りの剣が
 貴公等の喉下に、突き刺さる事だろう

 貴婦人のスカートを捲る事にしか
 使い道のない貴公等の剣を、さっさとすてろ
 戦死した騎士の首を送るような、恥知らずな面の皮を
 引き剥がされたくなかったら

 騙まし討ちをする事しか知らぬ、汚れた騎士道を
 後の世まで、語り継ぐ事を善としないなら
 さっさと国に帰り、恋人とベットで偽りの武勇伝を語れ

 怖くて道も歩く事が出来ぬと言うのなら
 我等が代わりに、叩き出してやろうか


 行くぞ、皆
 盾と槍をかかげ、陣を貫く

 私が君達の道を開こう
 強い者は皆、私が切り裂こう
 君達は、私の背をただ追えばいい

 魚鱗の陣を取れ
 共に参ろう、地獄の先にある、輝かしい未来に

 押し潰せぇぇぇぇぇ!!!




■ギィ (金鹿門にて上記ヴェルナーに答え)

反乱軍の将兵諸君。
この期に及んで、冗長な挨拶は必要なかろう。

その剣が飾りでないならば、
戦場にては刃で語られよ。

さえずるだけならば、このまま戻り
諸君等が愛する民草の前ででも披露してやるが良い。

構え――射て




■ゾフィヤ (内陣警備)

よろしいですか。ここを突破されてしまえば、最早我々の後ろに兵はおりません。

必ず此処を護るように。それでもどうしても駄目だと思ったら。
――此処は放棄すること。

城壁を護ることに捉われすぎて、命を失ってしまえば、却って帝国軍の死期を早めるだけです。



■グレートヒェン (水軍鼓舞)

 開戦、です。
 今回もお力をお借りしに伺いました。

 細かい策は、軍師殿からお聞きください。
 お願いできますか?
 …………はい。……はい! 有難うございます! 

 どうか、ご武運を。



■シュテラ (水軍出撃)

挨拶が遅れたな。ザールロイス伯シュテリオール=フォン=フィンブルスだ。
此度の作戦、我が陣頭を率いる大任を仰せつかった。
え? 元服はとうの昔にしておる。いや……見ての通りれっきとしたおとこ……なんでそこでどよめくのだ。
……まぁよい。緊張で固まっているよりはそれくらい心にゆとりを持つは、良きことだ。
既に、修羅場を潜ってきてもおろう。気負いもなく油断もなく、であることは信じておる。
作戦は、先だってのものと変わらぬ。率いるのが我となっただけだ。
我が隊は各50名10艘に別れ、城壁を攻める。
イクセル・ノーラの朋友方の援護を頂ける。銅猪門を進軍する軍師殿との連携が肝要だ。
速やかな侵入が求められるのは……まあ我より貴君等の方がわかっておろう。迅速に侵入、駆逐せよ。
足が止まれば格好の的。恐れるな! 味方を信じ突き進もうぞ。
江賊の皆は、ああヒェン殿が話をしてくれたようだな。
田舎貴族の身故、ヒェン殿程気配りはできぬだろうが、なにとぞ宜しく頼む。

……むぅ。
可愛いと言ってくれるのであれば、まあ礼でも述べよう。なれば、失望させてくれるなよ? 泣いてしまうぞ?
では進軍開始!



■カーク (市民の退避誘導)

…というわけで、俺らは避難することになった。
護衛のために雇われたカークだ。よろしく頼む。

避難するにあたって、困難なことも多いだろう。
辛い思いや不安にかられることもあるだろう、だがそんなものは当たり前だから気にするな、
気にせず溜め込まずに隣のやつに愚痴ったりしろ。

だがそれでも…足は止めるな。
ここは戦場になる。さっきの状態なんて生易しい状態にさえなるだろう。
だから…足は止めるな。絶対に。
生きてさえいれば、望みさえあればどうにかなるもんだ。
だが死んでしまえばそこでおしまいだ

お前たちはなんれあれ守られてたやつらだ、それを咎める気はない。
だが守るために死んでいったもののためにも……生きろ



■ジークムント (ヴェルナーの訃報に)

 我々は、──既に一度、テオドール・フォン・ロートシルト卿を失い、
 今また、ヴェルナー・フォン・アンデルス殿を失いました。

 失ったものは帰っては来ない。
 死者は語ることもないでしょう。

 ……けれど。

 だからこそ、生きている者が想いを継いでいかねばならない。
 彼らの生を、命を、死を無為になどしてはならない。

 ──生きる私たちには、想いを継いで戦いを終わらせる義務がある。

 それがせめての、仲間への…友への責任、ですから。



 ■ジークムント (最終決戦前軍議)

 ───諸君。

 これより、我らランヴィナス公国解放軍は、
 モアネット城への再突入を図ります。
 その前に確認しておくことがある。

 ……この戦いは、私闘でも報復戦でもない。

 恨みや怒りに我を忘れて、戦うことのなきよう。
 悲しみの連鎖は──何も生み出さぬと知りなさい。

 恐れではなく、勇気を。
 過去への悔いではなく、未来への希望を。

 憎しみではなく、──凛然たる誇りを。


 ───恐怖や苦しみの鎖は、勇気の刃に必ず切れる。



 未来のために、卿らの力を今一度お借りする。


 ───勝利を!!



■ゾフィヤ (剣返還の呼びかけ)

私の名はゾフィヤ・フォン・ロートシルト。
貴方がたの中にも私を見知っているものはおりましょう。

……私が貴方がたの元を去ってから、ヴェルナー殿が、どのように貴方がたを纏めておられたのか、
私には判りかねます。

ですが、貴方がたを拝見しますと。さぞかし貴方がたに慕われておられたのでしょう。

その心に免じまして。この剣はお返しいたします。



■ジークムント (民兵に)

 もしも突入部隊が敗北した折。
 または帝国からの援軍により、この戦いが失敗した折には、
 帝国執政官ギィ・ルヴィエ・ド・コルベールに取り成しを頼みなさい。

 今ここで、無為に民を殺しては、更に国を混乱させる元となる
 ──その理屈が分からない男ではない。

 恐らく、助命の要求は聞き入れられるはずです。

 …どちらが勝とうとも、民無き国など成り立ちません。
 我らが戦うのは、国のためではなく人のためであるはず。
 ですから──、戦わぬ彼らのことを、守らなくてはならない。


 あなたたちも、生きなくては…
 生きて、この戦いを後世に伝えて欲しいのです。


 あとを任せます。
 …ああ、無論。負けるつもりなど、ありませんよ。

 生きて、また会いましょう。




 ■コリドラス (モアネットより退出時)

 お前さんら、投擲開始!

 あやつらに神を拝ませてやれ!!

 ウシシッ、どうじゃ!
 護衛ご苦労、それはワシからの報酬じゃ!

 金こそが正義じゃ、遠慮せんで拾え!



■ギィ (塔の前)

 さすがだな。
 それでこそ、やりがいもあろういうもの。

 勇敵の前に立ち、何一つ憚ることなく刃を合わせる。
 これぞ、まさに、武人の本懐である!
 皆、鬨の声を上げよ!

 良く来たな、ジークムント・フォン・アーヘンバッハ
 改めて、貴様に問おう。
 兵を退く気は、在るやいなや?

 ―― 忘れるな。単に私の言葉を無視したというなら、
 貴様等に勝利はない。

この場で語る事はもはや無い。

貴様等の甘い理想も、夢物語のような未来図も
全ては我らを打ち破ってから口にするのだな。


 ――さあ、始めようか、ジーク。



■カーク (城壁上)

[兵の雰囲気はいまいちだ
元々多勢に無勢な上に、唐突にやってきたやつが指揮官といっても信を得ることなどできるはずもないのだから

だが言葉で励ますという気は起きない。
戦場では言葉よりも雄弁にかたるものがある

...は斧剣を真っ直ぐ中空に向け伸ばすと空気が変わり静けさに包まれる。
弓兵50も、また周囲に配されている兵も獲物へとまた吸い寄せられるように得物へと注がれそこから目が離せなくなっており、それを振り下ろすと目を奪われ ていた兵が城壁…敵側へと一歩進んだ

ただ得物を振り上げ振り下ろす。
それだけで呼吸をあわせ掌握された兵には胸にはふつふつと湧き上がるものがうまれ
静かに士気を燃え上がらせていった]



■アプサラス (公主救出)

…見て!!

みーんな、あなたの世界よ!!

…今までのあなたは、何も出来なかったかも知れない。

でも明日のあなたは違う。
きっと何かが出来る!

忘れないで。
世界は、窓から見えるだけじゃないの♪




7dまで
戦地での発破激励はカウントしてません。
そっちも格好いいのいろいろあるんだけどね。
最終更新:2021年08月10日 09:03