世界創世-時空史 第1巻より抜粋-
その昔 精神の世界に光は無く
闇のみが広がる混沌の世であった
漆黒のその空間に命はなく
時間が経つにつれてやがて闇の一部は人の型を成し
最初の生命である『闇の一族』として
果て無き闇の世を謳歌していた
しかしある時 物質創世の大爆発があり
精神世界にもその光は強く差し込んだ
その時 光の内より女神が生まれ
闇の一族は女神の手で3つの石版に分けて封じられた
この女神こそ 後に世界の『柱』となりうる
第0神位『マナの女神』である
マナの女神は右手に黄金の杖を持ち
左手には創世の光を讃える聖石の腕輪を着け
若葉色の羽衣と長衣を身に纏い
8つの色をそれぞれ持つ4対の翼を広げ
精神の世界に様々な惑星のような世界を作り上げていった
そのひとつに 我々の住まう
物質世界で『地球』と呼ばれる星の裏に位置するとされる
『裏球』があり
女神は『裏球』を地球の未来の姿に似せて成長させ
3つの石版を『裏球』の陸・海・空それぞれの奥地へ安置した
ひとつは誰も立ち入ることが出来ないような深い海溝の奥底に
ひとつは灼熱の炎が煮えたぎる火の山に
そしてひとつは 女神が住まう神界に最も近い霊峰の頂に
それぞれの場所に番人となる種族を創り
封印が内から破られぬよう 監視させた
かくして『裏球』は『闇の一族』の存在を知らぬまま成長を続け
いつしか人間が地上に繁栄し始めた頃
女神は神族の掟に従い 一人戦うことをしないよう
戸童(よりまし)となる人間を生み出すため
地上へと降り立ち 一人の男性との間に数人の子供を産んだ
これが世の理が崩れし時 世界を救うために女神の器となりうる者達
『マナの一族』の誕生である
女神が天に帰りし後も 世界に悪が蔓延る度
『マナの一族』の者達や繁栄により生まれた様々な種族の者達が立ち上がり
共に力を合わせ 女神の力を借りることなく
その悪を討ち続けている
またその悪に気づけぬ時のために
女神は神界の神族達の中でも感知能力に長けた
3人の神を世界監視の役目に就かせたという
その3人の神族は後に『三柱神』とよばれるようになった
最終更新:2009年02月04日 00:43