5月26日
1、 遺伝子発現の制御が生命活動にとって大変重要である理由を述べなさい。
○ 細胞の分化(別の種類の細胞に分かれること、骨とか耳とか)
○ 必要なときに必要なものを作ることができ、経済的である。
2、 オペロンを構成する2個の重要な部位を述べなさい。
リプレッサー、オペレーター
3、 DNAポリメラーゼとRNAポリメラーゼを比較し 共通な点と、相違なる点を挙げよ。
共:5’から3’の方向にしか合成できない
異:Dポは3’末端が必要で、それを作り出す酵素とかいろいろ必要 Rポは自力でプロモーターを見つけて、複製を開始できる。
D太郎「んで、特別問題なるものがここにある。 いらネェ。。。」
かのこ「まぁそうおっしゃらず。。。それでは、まず関連する問いの2番からご説明いたしましょう。」
か 「遺伝子発現のためには、プロモーター領域にRNAポリメラーゼがつく必要がありますよねっ?
そして、RNAポリメラーゼはDNAを読み取り、m-RNAを合成します。
次にm-RNAはスプライシングを受け、体裁を整えられてから、リボソームへと渡されます。
リボソームはm-RNAからの情報をもとに、t-RNAを並べていきます。
このとき、t-RNAには対応するアミノ酸がくっついています。
アミノ酸はt-RNAが並んだ順番通りに結合していき、タンパク質を形成します。
この一連の流れがこそが生命科学における「セントラルドグマ」(中心教義?)であり、遺伝子発現の過程であります。」
D 「あえて聞こう、何故プロモーター領域が必要となる?」
か 「なるほど。RNAポリメラーゼがDNAにくっつくには、実はある特別な接着剤が必要なのです。その接着剤は「基本転写因子」と呼ばれていて、DNAプロモーター領域に存在する、特別な配列(TATAboxとかCCAATboxとか)に結合します。その接着剤により、RNAポリメラーゼはDNAに結合し、はれて転写が開始されるというわけです。」
D 「よろしい、次へ参ろうぞ」
か 「は、はいっ!」
か 「それではっ、2番の補足説明に移ります。
オペレーターとは、プロモーター領域と一部重複する領域なのですが。このオペレーター、リプレッサータンパク質を引き寄せてしまいます!(プロモーターがRNAポリメラーゼを引き寄せるように。。)
引き寄せられたリプレッサータンパク質はオペレーター領域に結合しますが、そうすると。。。
あれれ???な状態になってしまいます。
オペレーターはプロモーター領域に重複しているので、プロモーター領域にはRNAポリメラーゼが結合できません。よって、遺伝子発現も抑制されます。
なんらかの物質が結合することによって、リプレッサーは形状変化を起こしプロモーター領域から離れます。そうすると遺伝子発現が開始されます。
混乱するといけませんが....物質が結合することによって、オペレーターに結合するリプレッサーもありますよ。
要はリプレッサーがオペレーターから離れれば発現開始です。
この抑制を引き起こすタンパク質を「リプレッサー(タンパク質)」
抑制を指示するDNAの領域のことを「オペレーター(領域)」とそれぞれ呼びます。
DNA的には下図のような感じですっ。(左が上流です)
ではメインディッシュの4番を見てみましょう!
4、 ラクトースオペロンの変異により、ラクトース存在下でもラクトース分解酵素の発現が抑制されました。この変異体の変異の部位が
1)「リプレッサー」2)「オペレーター」3)「プロモーター」
のそれぞれのとき。どのような変異が生じたと考えられますか?
1) リプレッサー
○ 乳糖が結合しても、オペレーターに依然として結合してしまう変異。
○ リプレッサータンパク質遺伝子のプロモーターが過活性になり。常識的な量の乳糖をはるかに超えるリプレッサーが作り出される変異。
○ リプレッサータンパクの乳糖結合部位が変異してしまう変異。 (乳糖が結合できないと、オペレーターから離れません!)
2) オペレーター
○ 乳糖結合で変異したリプレッサー(本来離れるべき)を受容してしまう変異。
○ リプレッサー以外のタンパク質を受容してしまう変異。
3) プロモーター
○ RNAポリメラーゼを呼べなくなる変異。
○ ってかプロモーターがだめになったらオワリですね、RNAポリメラーゼを呼べるような変異だったら結構ですが。
とまぁ、考えたらいろいろ出てきそうですが。ざっとこんなものです。このあたりで、生命科学が????になった雰囲気があったので、能う限り詳しく解説しましたが、テストに出るのかなっ? 大丈夫ですか?D太郎さん?」
D 「Zzz…….」