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一話 ライブ

雪鎖「あー、緊張するー」
小雨「だだだだだだ、大丈夫だよ」
 小雨さんのほうが緊張してるじゃないか。
 ボーカルなのに、大丈夫だろうか。
月夢「と、とりあいず、一度練習でもしましょう」
雪鎖「あ、ああ。そうだな」
真「それなら、早く行こう。出番まであまり時間が無いからな」
眞之「そうだね」
雪鎖「わかりました」
月夢「はい」
小雨「あわわわ、わわわわ」
 小雨さん、大丈夫かな?

小雨「『あの日 君の流した涙を 僕はずっと忘れない』」
 さすがは小雨さん。
 リズムも取れてるし、うまいな。
小雨「『僕は 無力なんだ そう想った』」
 歌詞は小雨さんが考えた。
 曲は眞之さんが考えた。
 そして僕が編曲した。
小雨「『また巡り合えたなら 君に伝えたいことがある』」
 僕はギター。
 小雨さんがボーカル。
小雨「『今までの時間を埋めるように 君に伝えたい言葉がある』」
 月夢がキーボード。
 眞之さんがベース。
 真さんがドラム。
小雨「『聞いてほしい 僕の気持ちを』」
 バンド、「夢神華」。
小雨「『届け 君への想いよ』」
 演奏が終わる。
生徒「夢神華のみなさんは準備をしてください」
小雨「それじゃ、行こうか」
 すっかりとほぐれた。
雪鎖「はい」
月夢「がんばろー」
真「練習の成果を見せてやる」
眞之「おう」

司会「それでは、エントリーナンバー27番、本日最後の演奏です。 夢神華のみなさんの演奏です」
解説「夢神華の曲は、「届け僕の想い」です。 小雨さんが作詞し、眞之さんが作曲、雪鎖さんが編曲しました」
 少しずつステージが照らされていく。
解説「ボーカルは小雨さん。ギターは雪鎖さん。キーボードは月夢さん。ベースは眞之さん。ドラムは真さんです」
司会「それでは、夢神華のみなさんの演奏です。どうぞ」
 そして、完全に照明が付く。
真「行くぞー!!」
 その言葉を合図に演奏をはじめる。
 よし、そんなに緊張しない。
小雨『暖かい君の手 その温もりは忘れない』
 唄が始まる。
 それからのことはうろ覚えだ。
 気がついたら、拍手の雨だった。
小雨「ありがとー!」
月夢「ありがとうございます」
 みんなで礼をする。
 よりいっそう、拍手が大きくなる。

雪鎖「飲み物買って来ました」
 今、演奏が終わってから待機室に戻ってきたところだ。
 みんないい顔をしている。
 なんつーか、青春だなー。
小雨「いやー、すごかったね」
真「あとは結果発表だな」
雪鎖「ふいー」
月夢「勝てるかな?勝てるかな?」
雪鎖「僕に聞かれても困るよ」
眞之「大丈夫だ。 私達ならな」
小雨「そうだね」
真「うむ」
??「いやー、青春だねー」
 この声は・・・。
雪鎖「会長」
竹矢「やあ、みんな」
小雨「竹矢会長、どうしました?」
竹矢「いやいや、なんとも青春だねーと思って」
 あなたも青春しなさいよ。
月夢「あとは結果発表ですよ」
竹矢「勝てるといいんだが」
 あなたは応援してたのか。
真「しかし、周りにも強豪はいるからな。油断したらすぐ負けるところだ」
眞之「そうだね。 私達は、まだ初心者だし」
雪鎖「でも、頑張った分の結果は、付いてくるでしょう」
竹矢「そうだね。 努力して、結果が出ないことなんてないからね」
真「ああ。悔いはないな」
生徒「結果発表がありますので、ステージまでお越しください」
雪鎖「・・・行きますか」
月夢「うん」
小雨「いぇーい」

司会「それでは、結果発表に参ります」
 場はとても静かだった。
司会「第3位の発表です」
 ここで発表されるのはごめんだ。
司会「第3位、華李夢(かりむ)のみなさんです! おめでとうございます!」
 よかった。
 まだ1位の見込みはある。
司会「続きまして、第2位の発表です」
 まだだ。
 まだ違う。
司会「第2位、止水層(しすいそう)のみなさんです! おめでとうございます!」
 よし!
 まだ見込みがある。
 確立は25分の1。
 希望は捨てない。
司会「それでお待ちかね、第1位の発表です」
 場に緊張が張り詰める。
 みんな、呼ばれるのを待っているのだろう。
司会「第1位は、────」

NEXT・・
最終更新:2011年12月17日 18:38