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C01:03

 涙の数だけ、笑顔がある。
 あなたが泣いたら、誰かを幸せにできる。
 誰かの涙が、別の場所で笑顔の花を咲かせる。
 世界は鎖でつながっている。
 誰かの傷は、他の誰かが癒してくれる。
 全ての人が、大切で。
 全ての人が、友達で。
 全ての人が・・・

第三話 乾いた砂に咲く花梨


{サーバーにアクセスしています。しばらくお待ちください}
 聞きなれたアナウンスが流れ、徐々に周りが白く染まっていく。
 やがて、その白色は、漆黒に染まり始める。
{アクセスが完了しました。降下に備えてください}
 後ろ側で、何かが開く音がする。
 徐々に、聞こえなくなっていた、周囲の音が聞こえてくる。
 ヘリのプロペラが回る音が、左右から聞こえる。
 周りには、ここがどこかもわからずに、戸惑っているような人が9名。
{これより、RED AIR降下作戦を開始します。降下を開始してください}
 そのアナウンスが流れた途端に、一人の少年が声を挙げた。
少年「何なんだよ!? ここは何処なんだよ!?」
 その問いに答えられるのは、おそらく、僕だけだろう。
 だが、ここで答えては不自然に思われるだろう。
 無言でヘリの後部、降下のための穴へと歩いていく。
桔梗「先に行かせてもらう。気をつけてな」
 外に飛び出す。
 何度経験しても、少し怖い。
 ヘリからだいぶ離れた位置で、パラシュートを開く。
 うまくコントロールして、近場にあった遮蔽物の中に入る。
 パラシュートを切り離し、軽くローリングをして近くのハンドガンを手に取る。
桔梗「しかし、だれも降りてこないな」
 上を見上げると、ヘリは滞空状態になっており、動く様子は無い。
 だが、ある程度の時間が過ぎれば、強制的に降下させられることになる。
 と、その時、
「うわぁあーーー!?」「きゃーーーぁ!?」
 上の方から、強制的に落とされた参戦者達の叫び声が聞こえる。
 自動でパラシュートは開くから大丈夫だろう。
桔梗「さあ、行くか」
 近場に落ちているマガジンに触れる。
 自動でアイテムは回収されるようになっている。
 手を重ねて、左右に開くようにすると倉庫を確認が可能。
 ほんと、ゲームみたいな世界だ。
 そして、このゲームみたいな世界で、こいつらを守るのが、
 俺の役目だ。
桔梗「きやがったか・・・」
 遠くから聞こえてくる、無数の足音。
少年「な、なんなんだよ・・・」
桔梗「隠れてろ」
 近くにあるサブマシンガンを手に取り、遮蔽物の隙間から様子を伺う。
 簡易的な兵装の歩兵がおよそ30名。
 少し厄介なことになりそうだ。
女性「この銃って・・・」
桔梗「うりゃああぁぁあ!!」
 遮蔽物から飛び出して乱射する。
 命中精度はよくないが、相手をひるませることはできる。
歩兵1「遮蔽物に隠れろ!急げ!」
 今のでやれたのは、二人。
 まだまだ、混戦は続くだろう。
桔梗「行け、<BLUE BE>」
 空に手をかざし、魔方陣を形成する。
 そして、中から戦闘機、青い蜂が出てくる。
 相手に向けての掃射が開始される。
 周りの参戦者たちは、この光景に、ただただ呆然としていた。
桔梗「危ないよ、お嬢さん」
 少女の後ろにいた歩兵に鉛をぶち込む。
 見事にクリティカルヒットし、歩兵は倒れた。
 改めて、今回の参戦者を確認する。
 高校生ぐらいの少年、20代くらいの女性、小学6年ぐらいの少女、40代前半くらいの男性、左眼に眼帯をしている男子中学生、眼鏡をしている高校生の女性、赤い髪の女性、左手を骨折している女性、すこい太り気味の男性。
 今回は、女性の割合が多いか・・・。
桔梗「戦わないなら、下がっていてくれ。流れ弾が当たるぞ」
 その言葉にハッ、として、各々が様々な場所に散らばっていく。
少年「ここはどこなんだよ?」
桔梗「どいてろ」
 BLUE BEの掃射が完了し、遠くから機械音が聞こえてくる。
 まさか、こんな早い段階に?
『コウフクシテクダサイ』
 全長5㍍ほどの大きさの自動ターゲット追尾AI。
 僕はこいつを、<BREAKING MACIN>と読んでいる。
桔梗「だれが降伏するか。ばーか」
『チョウハツトミナシマス。サイユウセンターゲット、カクニン』
 今のターゲットは僕だろう。
 だが、ターゲットはコロコロと変わっていく。
 いつ、誰が狙われてもおかしくない。
桔梗「出て来い、私のメイド!」
 手を前にかざし、早口で簡易的な呪文を呟く。
桔梗「キュライスミュゥレイキュン」
 魔方陣の中から、BEとは違う、完全自立機体がでてくる。
三春「お呼びですか、ご主人様」
三夏「ご、ご主人様、どうしましたか・・・?」
三秋「お兄ちゃん、なになに?」
三冬「何なりと、ご命令を」
 自己発電式人型近接戦闘型AI、ミハル。
 自己発電式人型狙撃型AI、ミナツ。
 自己発電式人型重装備型AI、ミアキ。
 自己発電式人型空撃型AI、ミフユ。
桔梗「さあ、舞え! 私の奏でる旋律と共に!」
 その時、近くに咲いていた花梨がざわめいた。

NEXT・・
最終更新:2012年03月24日 23:02