第十五奏 妖精
??「ん・・・」
どれくらい眠っていただろう。
そもそも、ここはどこだろうか?
??「気がついた?」
どこからか声が聞こえる。
声の主は私の前方で、紅茶を飲んでいた。
何してんすか?
フィーラ「私はフィーラ。はじめまして」
どこか清楚な雰囲気もあり、しかし幼く、あどけなさも残る顔つき。
ちょっと不思議な感じの人だ。
フィーラ「えっと、ユイナさん・・・だよね?」
私の名前を呼ぶ。
ユイナ「う、うん」
なぜか、何も思い出せない。
こーゆー設定ですか?(設定言うな!)
フィーラ「記憶喪失はよくあることよ。とくに、あなたみたいなケースでは、記憶が残っているほうが少ないくらいよ」
なんですか、それ。
記憶喪失って・・・あれ?
記憶喪失って、なんだっけ?
ユイナ「えーっと、フィーラさん」
フィーラ「フィーラでいいわよ。かたっ苦しい呼び方はなしにして頂戴」
気さくでいい人そうだな。
でも、ちょっと私より胸が大きいような・・・。
うー・・・。
ユイナ「ふあぁぁぁぁ・・・あふぅ・・・」
なんか眠気が残っているような・・・あんだけ寝たのに・・・。
フィーラ「か、可愛い・・・・」
あれ?
フィーラがなんかこっちを見て目をキラキラさせている。
どうしたのかな?
??「せんせーい、フィーラせんせーい」
あれ?誰か来た。
っておい、羽あるだろっ。飛べよ。
フィーラ「はっ! あ、ああ、リーナか。どうしたの?」
リーナ「先生、そろそろ授業が始まります。急がないと遅刻です」
さっき先生って言ってたっけ。
学校の先生なのかな?
フィーラ「あ、ほんとだ。とゆーわけで、ユイナ、行きましょう!」
ユイナ「え、え?行くって何処に!?」
フィーラ「学校ですっ!」
あれー、いつのまにか拘束されてるー。
わー、人さらいー。
いや、人じゃないけどさ。いいじゃん?
そーゆー設定ですからっ!(設定言うなっ!)
ユイナ「は、速いー! 怖いよー!!!!! きゃああああああぁぁぁぁぁ!!!」
わきに抱えて飛んでる!
速いー!
フィーラ「か、かわ、可愛いっ!」
あれー、なんか抱きついてるー。
リーナ「せ、先生、急がないと」
フィーラ「も、もう少しー」
ユイナ「く、くるちい」
む、胸が顔に当たってる!
く、苦しいー。顔が埋もれるー。
リーナ「先生、遅刻ですっ!間に合わないですよ!」
フィーラ「うー、わかったよー」
はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。
く、苦しかった・・・。
てか、先生がこんなのでいいんですか!?
ユイナ「ううううう・・・・」
速いー。
怖いー。
春風の森/妖精学園/予科1年B組教室
なぜか学園について、職員室ではなく、教室に通される。
フィーラ「はいっ注目!!」
なぜか思いっきり凝視されてる。
なんか妙に居心地が悪い。
フィーラ「転校生のユイナです!」
いや、転校生じゃないですからっ。
いきなりどんな設定ですか!(設定言うなって!)
フィーラ「じゃ、適当に自己紹介しといて」
なんて適当なっ!
ってか、どこ行くん!?
ユイナ「あのー、状況が飲み込めない・・・のですが」
フィーラ「あなたは今日からこのクラスの生徒よ。察しなさい」
なんかいやな視線を感じる・・・。
明らかに別の意味の籠ったような・・・。
いやいや、おかしいぞ。
ユイナ「一応聞いておきますけど、ここの生徒って、妖精だけですよね?」
フィーラ「そだよー。教師も全員妖精だよー」
いやいや、なんか視界の隅に変なものが映っていますけど。
幻覚?
いや、そんなはずない。
ユイナ「えーっと、窓開けてもらえないですか?」
フィーラ「なんで?」
ユイナ「いえ、ちょっと・・・」
フィーラ「ふーん? リーナ、ちょと窓開けて」
人に頼むんだ。
いや、私も同じか。
リーナ「はい」
──ガラッ
ユイナ「やっぱり・・・」
小さな白い塊が、入ってきた。
なんでこいつがいるんだろう?
そして、私の頭の上に飛び乗った。
周りからどよめきが上がる。
ユイナ「どうしたの?ユイス」
久しぶりに会ったようなきがする。
フィーラ「ペットは持ち込み禁止ですよ?」
ユイナ「ペットじゃないです。私の補助道具みたいなものです。みなさんが使う、ロッドやワンドと同じようなものです」
意志を持った補助道具って、珍しいんだっけ?
でも、私の家族って、みんなユイスみたいな補助道具使ってたからな。
実感がわかない。
フィーラ「へぇ、面白いなー。ところで、何族の魔法使いなの?」
ユイナ「私は・・・風族の魔法使いです。なぜか、風魔法はほとんど使えないんですけど」
嘘をつくのって、いい気分じゃないよね。
だってそうでしょ?相手は私を信じているのに、私はそれを裏切ったことになる。
フィーラ「そうなんだ。てっきり、水族かと思った」
どきっ!?
ば、ばれる!?
フィーラ「あはは。どうしたの、そんなに固まって」
ば、ばれてない・・・かな?
ま、まあ、そんな簡単にわからない・・・よね。
NEXT・・
※急に話が飛んでわけのわからない人もいるかもしれませんが、あくまでもAシリーズです。
最終更新:2012年06月09日 16:23