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第五回目

 総勢・・・・・・何人だっけ?
 1500人ぐらい? そのくらいだっけ。
 とまあ、1500人ぐらいの生徒がいるAll.Japan.Witch.Raise.Agencyだけど。
 とにかく施設がひろい。一部屋ですでに一家族が暮らせるぐらい。
 食堂なんか体育館より広いし。東京ドーム3個分ぐらいって言ってたと思うけど。
 で、今日から私たちはここの生徒になった。
 表向きでは存在しないもの。魔法使いとして。

五話「飛び立つひな鳥」


無琴「おはよ」
男子A「よう」
女子A「委員長、おはよう」
無琴「おはよう」
男子B「おぁよー」
男子C「おはよう」
 こんな感じであいさつをする。
 一応、クラス委員をやってるので、委員長と呼ぶ人もいる。
白黄「あ、委員長、ちょっといい?」
無琴「ん?何?」
 この人は黄緑 白黄。
 僕と一緒にクラス委員をやっている。
 ライセンス6のレベル3。
 投ナイフを使う。
 魔法は「倒壊の魔法」。おもに建造物を破壊する仕事である。
白黄「こんどやる、クラス対抗ポイントマッチのことなんだけど」
無琴「ああ。第三枠の人か」
白黄「そうよ。まだ、人が決まってなくて」
無琴「隼人はだめか?」
白黄「やだって。強制するわけにもいかないでしょ?」
無琴「だよなー。・・・どうするかねぇ」
白黄「お願い。もうあなたしかいないのよ」
 毎月一回行われるクラス対抗ポイントマッチ。
 それの第三枠、『絵』で競うものだ。
 この第三枠以外はもう大半が埋まっている。ここがなかなか見つからないんだ。
無琴「しょうがないか・・・。なら、明日まで待って決まらなかったら、僕がやるよ」
白黄「ありがとう。じゃ、もう少しあたってみるわ」
 白黄はメモ帳に走り書きをして去って行った。
 あいつ、メモ帳何冊もってるんだろうか。
担任「みんな、席に就け。始めるぞ」
 と、担任が入ってきた。
 ちなみに、この人の名前はカメリア。
 本名が椿なので、そう呼ばれている。
担任「じゃ、とりあえず、転入生の紹介からだな」
 基本、転入生なんてくることはない。
 そりゃ、魔法使いが最初っからこの手の機関に所属していないのが稀なケースだから。
 クラス内ではひそひそと話し声が聞こる。
 どうやら、誰も情報を持ってないようだ。
担任「じゃ、入っていいぞ」
 入ってきたのは、もちろん、月視さんと破銃君だ。
担任「じゃ、自己紹介を」
月視「緑支 月視です。誕生日は4月6日。14歳です。よろしくお願いします」
 クラスの全員、取り分けて男子が歓声をあげた。
 そりゃそうか。こんだけ可愛いわけだし。
破銃「蒼慰 破銃です。誕生日は8月13日。11歳です。よろしく」
 今度は女子を中心のほうから歓声があがる。
 誰か「かわいいー」とか言ってるぞ。
担任「席は、無琴の隣二つがあいてるな。そこに座れ」
月視「はい」
 席の合間を縫って進んでいく。
 男子は月視さん、女子は破銃君にくぎ付けだ。
白黄「転入生がくるなんて知らなかった」
無琴「へえ、あの情報源のおまえもしらなかったか」
白黄「もしかして、委員長、知ってた?」
無琴「ん?まあ、一応ね」
 こいつなら話してもいいだろう。
 知られてもこまるようなことでもないし。
白黄「情報早くない?」
無琴「ちょっとね。今回の転入に少なからず関わっているから」
白黄「どうゆうこと?」
無琴「昨日さ、夜中に廃校いったんだよ。それはメール送ったから知ってるだろ?」
白黄「ええ。エネルギー反応を感じたって」
無琴「で、そのエネルギー源が彼女。月視さん」
白黄「へぇ・・・」
 ちなみに、この後破銃君についても説明しておいた。
 言うまでもなく、二人は質問攻めにあった。

◇翌日『風雪学園』

無琴「・・・来たね」
月視「うん・・・・・・」
 月視さんは不安げだ。教室の前。廊下にいる。
無琴「行こうか。鉄槌を喰らわせるよ」
月視「うん・・・・・・」
 月視さんは不安げだ。
 なんだか、申し訳ない。
無琴「大丈夫。僕がついてる。まあ、こんな奴じゃ不安だと思うけど」
月視「あお、そんなことないよ。無琴くんがいてくれて、心強い」
 月視さんは少し、ほんの少しだけ、笑った。
 それがみれて、嬉しかった。
無琴「じゃ、先に僕が入るよ。それから、入ってきて」
月視「わかった」
 扉を開けて、中に入る。
無琴「おはよう」
 そして、扉を閉める。
男子1「おはよう。委員長」
 ちなみに、俺はこっちでもクラス委員をやらされている。
 色々と損な役回りだったりする。
女子1「おはよう」
女子2「おぁよー」
 眠そうにしてる人、一名。
 いや、たぶん僕が入ってくるまで寝てたんだろう。
 ──ガラガラ
 さて、今日の主役の登場だ。
 クラス全員が唖然としている。
月視「・・・・・・・・・・・・」
 こちらを見た。
 それにこたえ、うなずく。
無琴「・・・・・・」
 月視さんはそれを見てうなずく。
 覚悟ができたという合図だ。
月視「・・・・・・・・・・・・」
 そして、一人の生徒の前に。
花音「久しぶり。元気だった?」
 彼女は、野崎 花音。
 月視さんを、最も苦しめていた奴だ。
月視「・・・・・・これ・・・」
 月視さんが鞄の中から封筒を出す。
 では、しばらくやりとりを傍観しよう。
 やばそうだったら止めればいい。
花音「何?」
月視「今までの分と、それの利息。あと、前ほしいって言ってたピアスとネックレスも入ってる」
花音「何のつもり?」
月視「それと、こっちが図書券。あなた、本好きだったでしょ。だから、1000円分のやつが50枚ぐらいはいってる。自由につかって」
花音「ちょっと、何のつもりか聞いてんのよ」
月視「今までの分のお返しよ。そっちの封筒に、50万円と、5万円。あと、464000円のピアスと863000円のネックレスが入ってる」
花音「ちょっと、私に貸しでも作ろうとしてるの?やめてよ」
月視「これで足りないなら、このアタッシュケースから持って行っていいから。この中に一億入ってる」
花音「ふざけないでよ! 何?気持ち悪いんだけど」
月視「ああ、まだ足りない? なら、これもあげるよ」
 口の中から出てくるのは、針。
 リアルさを出すために、血のりをつけて固めてある。
花音「ひっ!」
月視「ん、まだ足りない? だったら、好きなものあげるよ。なんでも言ってよ。って、まあ、言わないでもわかるけど」
 月視さんの演出はすごい。
 あれじゃ、訳をしってる僕でも怖くなる。
月視「さあ、苦しんだらいいよ。私の分までね!!」
 うわぁ、すごい臨場感。
 周りの生徒が全員後ずさってる。
花音「やっやめて!まだ死にたくない!」
月視「殺したらおもしろくないだろ?苦しむのを見るのが楽しいんだよ!」
 すでに狂人みたいだ。
 いつもの奴らもさすがに怖気づいている。
男子2「な、なんだよ、あれ」
男子3「あいつ頭おかしいぞ」
 そう見えるのも無理ないな。
月視「さあ、なんでも言うといいよ。メスでも、チェーンソーでも、バットでも、なんでも!」
花音「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいめんなさいごめんなさい嘘ついてごめんなさい」
月視「さあ、早く言って。なんでも用意するよ!」
 と、ようやく周りの奴が動き出す。
 取り押さえるつもりだろう。後ろに回っている。
 妨害は許さないぜ。
無琴「カエルを串刺しにすると面白いらしいぜ。なあ?」
男子2「うわ!」
 地面から出てくる鉄の棒。
 その一本の上に、月視さんが花音の肩を持って載る。
無琴「ちなみに、そのカエルを焼いて食う人もいるって」
 そして、鉄は赤く燃え盛る。
月視「はぁ、ほんと、使えない奴。殺してやろうか」
花音「助けてぇ・・・死にたくないよぉ・・・ぅ・・・ぅぅぅ・・・」
 花音は泣きじゃくっている。
 その涙がぽろぽろと、月視さんの額に落ちた。
月視「・・・・・・少しは反省することだね。代償は払ってもらうけど」
花音「ひぃ!! いやぁぁ!! やめてぇ!」
 月視さんの手刀が頭にヒットする。
花音「あがぁ・・・・・・」
 首が倒れ、力が抜けた。
月視「5か月は歩けないよ。あと、一生右手は使えない」
 月視さんは意識がないであろう花音に言い放つ。
 すごい変わりようだ。
無琴「レススペース」
 月視さんと僕の背中を鉄の棒が貫く。
 周りはただ、呆然とするだけだった。
 鉄の棒が抜けると、身体は床に落ちるが、その時、地面をすり抜けていく。
 同時にAll.J.W.R.Aに転送される。
無琴「お疲れ・・・」
 意識が途切れ、眠りに落ちた。

To Be Continue....
最終更新:2012年08月03日 16:51