第十九奏 オルメス/仲介
・・・・・・・・・?
?
・・・・・・・・・?
・・・・・・?
『誰かいるの?』
オルメス/圭樹家
??「ただいまー」
??「おなかすいたー」
・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。
え?
??「いや、え?って、暁さ」
??「うう・・・。こうゆうの苦手・・・」
??「留守みたいだね、二人とも」
ど、どどどどど、どうも。
わ、わわ私は、鶴ノ焼 暁です。
この、圭樹家に居候をさせてもらってます。
暁「我が主の、やる気の無さは、真似できぬ」
??「何読んでるの・・・」
暁「俳句」
??「いや、わかってるけどさ・・・」
ち、ちなみにこの人・・・は、
??「なんで伸ばす・・・。もう、私がやるから」
暁「ど、どうぞ」
狐火「私は水無月 狐火。この圭樹家に住ませてもらってます」
暁「水無月と書いて「むつきの」だよ」
狐火「注意書きどうも。てか、暁も「ゆうひ」でしょ。同じようなもんよ」
暁「そうなのかな? 名前と名字じゃ違うと思うけど」
狐火「場所が違うだけでほとんど変わらないでしょうが」
暁「てへぺろ☆」
狐火「どこでそんな言葉仕入れてきた・・・」
気にしないほうが吉です、たぶん。
??「あ、お帰りなさいませ。暁様、狐火様」
暁「あ、いたんだ。いたなら返事してよー」
この子(?)は、レロール・サイト・パティ。
この圭樹家の専属メイドで、今ではメイド長をやっている。
色々なことができるのでメイド長をやっているけど、実は器用貧乏。
みんなはパティて呼ぶ。
パティ「ご主人様と彌鈴様は向こう側に仕入れに行っています」
暁「そうなんだ。あ、紅茶お願いしてもいい?」
パティ「はい、かしこまりました」
狐火「あ、私のも」
パティ「どちらにいたしますか?」
暁「私はダージリンのファーストで」
狐火「私、シレット」
パティ「かしこまりました」
はっきり言って、パティの紅茶はプロ並みのもの。
どうせここには喫茶店とかないけど、それでもこの紅茶に敵う紅茶をいれられる人はいないと思う。
暁「・・・・・・・・・。・・・何してるの」
??「ば、ばれた!?」
暁「そんな何回も引っかからないから・・・」
狐火「あ、ゆっかりーん!!」
??「うわぁ!」
只今、狐火にいじられているのは通称「ゆかりん」。
本名は椿ノ木 縁。
椿と書いて「ふゆ」と読みます。
あしからず。
暁「冬空の、黒く染まりは、早きかな」
縁「いや、何読んでるんですか」
暁「白き冬、はらりはらりと、舞う雪は、人の意を、洗わぬかなー」
狐火「意外とうまい句ね」
緑「たまに難しい漢字書くからわからない・・・」
意は「こころ」と読みます。あしからず!
暁「いや、うまくないでしょ」
パティ「おまたせしました」
狐火「ああ、ありがとう」
暁「いつもありがと。たまにはお礼しないとね」
パティ「いえ、私も楽しんでいますので。十分ですよ」
とは言うけど、何かお礼がしたい。
一応、世話になっているわけだし。
何か考えておこう。
縁「あ、そうだ。こんな本買った」
暁「何、それ」
緑「『諦めるなら読んでから諦めろ』って本」
暁「なんか、胡散臭いタイトルだね」
狐火「ちょっと見せて」
・・・・・・。
狐火「・・・・・・ぅぅ」
な、なんで泣いてる!?
いや、あの、ちょ、え?
狐火「ううう・・・」
暁「お、落ち着いて! 深呼吸して!」
なんで最初のページで泣いてるの?
暁「・・・・・・・・・」
よく目にする、どこかの迷言を集めたもののようだ。
壱ページに一つで、合計267ページ分。
暁「『死んでもいい人間なんていない。あなたは望まれて生まれてきた。あなたを必要としている人がいる』、ねぇ」
狐火「うううぅぅぅ・・・うああぁぁぁぁ・・・」
ちょ、泣きすぎでしょ。
ちょっと入りすぎてるみたいだけど・・・。
暁「しょうがないか。狐火、ごめん」
──ポコ
狐火「ひゃう!」
暁「変な声出さないでよ・・・」
縁「本返してー」
狐火「ああ、ごめん」
和やかですね。
読者の方には一応言っておきますが、これでも全員仲介の仕事やってます。
音夢李さんと共同です。
縁「あ、そうそう、さっき蒲公英にあったんだけどさ・・・」
暁「蒲公英がどうかした?」
縁「なんか、元気なかったような気がするの。いつもあんなに元気なのに」
暁「お賽銭が少ないからじゃない?」
狐火「それはしょうがないと思うけどね・・・」
蒲公英、葛木 蒲公英は、このオルメスに五ヶ所ある神社の一つである葛城神社の神主。
場所の都合で、ほとんど参拝客がこないので、いつも縁側とかで昼寝してるのを見かける。
緑「でも、なんか尋常じゃないぐらい落ち込んでたもん。きっと、何か困ってるんだよ」
暁「お賽銭が少ないから?」
狐火「だから、それはしょうがないでしょ」
緑「違うと思うけど・・・。多分、最近雪浦さんが顔だしてないからだと思うよ」
暁「え、そうなの?」
雪浦さん、雪浦 填支さんは、若干13歳と4ヶ月にして、このオルメスのみんなを束ねる存在である。
不老不死なので、この年齢はもう何百年か変わっていない。
吸血鬼か、それとも悪魔か、また別の存在か・・・、誰も知らない。
狐火「そういえば、最近雪浦さん見てないような気がする」
暁「確かに・・・。どうしたんだろう?」
縁「もしかして、なにかあったのかな・・・・・・・・・」
NEXY・・
最終更新:2012年08月15日 14:53