堅パン


名前通り、ひたすら堅く焼いたパン。
ビスケットとは異なり油脂や砂糖を使わず、原料は最低限の水と塩、
酵母だけで作られている。

力の限り練り上げて焼かれているため並大抵の堅さではなく、歯が弱い者が
無理に噛り付けば、歯の方が欠けてしまうほど堅い。
なので食糧としては保存性、携帯性ともに優秀なのだが兵士や旅人には
極めて不人気で、別名(蔑称)「アイアン・プレート」「弓矢弾き」などと
酷評されている。

砂糖たっぷりのコーヒーや紅茶、あるいはシチューなどに浸して食べるか
油で揚げれば中々悪くない味なのだが、そもそも旅の最中にそんな趣向を
凝らした食事を取る事はなかなかない上、それができる位ならばもっと別の、
そのままでも美味しく食べられる食糧を選ぶだろう。
よって、堅パンの不人気は今後とも長らく続くと思われる。

+ ...
堅パンの蔑称は南北戦争当時のアメリカで、実際に兵士達に呼ばれていたもの。
「弾丸が当たっても割れない」等と、散々な不評であった。
なお、現在日本では「くろがね堅パン」「軍隊堅パン」の二種類がネット通販で
購入できる。これらは油脂・砂糖などで甘みをつけ、美味しく調味されているが、
歯が欠けるほどの堅さは今なお健在である。
ファンタジー作品にもたまに出てくる「堅パン」、興味があるなら一度試してみては
いかがだろうか。

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最終更新:2014年09月01日 05:38