大部品:
迷宮豆による土壌回復(技術) RD:32 評価値:8
- 部品: 迷宮豆による土壌回復技術の概要
- 大部品: 迷宮豆を土壌回復に活用するに至る経緯 RD:3 評価値:3
- 部品: 士季ちゃんの助言
- 部品: 徳河先生の提案で採用
- 部品: 涼原秋春らによる研究
- 大部品: 安全性配慮の教育 RD:3 評価値:3
- 部品: 教育の重要性
- 部品: 未知の豆を使用することについて
- 部品: 品種改良について
- 大部品: 基本的な作業手順 RD:6 評価値:4
- 部品: 土地の選定
- 部品: 畑作り
- 部品: 植え付け
- 部品: 育成方法
- 部品: 収穫とすき込み
- 部品: 自然回復へ
- 大部品: 生産量を高める工夫 RD:19 評価値:7
- 部品: 必要により取捨選択する
- 大部品: 迷宮豆の催芽まき RD:4 評価値:3
- 部品: 催芽まきとは
- 部品: 種子の冷蔵
- 部品: 温浴処理
- 部品: 暗所で発芽させる
- 大部品: 育苗 RD:3 評価値:3
- 部品: 育苗とは
- 部品: 育苗のメリット
- 部品: 必要な設備
- 大部品: 迷宮豆の摘心(てきしん) RD:4 評価値:3
- 部品: 摘心とは
- 部品: 迷宮豆の場合のやり方
- 部品: 摘心のタイミング
- 部品: 約2倍の収穫量
- 部品: 支柱を立てる
- 部品: 半成熟状態での収穫
- 部品: 連作回避
- 大部品: 病気・害虫等への対策 RD:4 評価値:3
- 部品: こまめな見回り
- 部品: 病気への対処
- 部品: 虫への対策
- 部品: 害獣への対策
部品: 迷宮豆による土壌回復技術の概要
迷宮豆を育成し、すき込んだ土壌は、土壌の微生物を育むと共に、植物にとって非常に優れた養分を含む土地となる。
これを利用して、土壌の質を回復させるとともに、迷宮豆を育成した土地に植物や木々を植えることで生態系バランスを回復させることを目的とした技術である。
最終的には広大な共和国の土地の全土をカバーするために、迷宮豆をより多く生産し、作付け面積を増やす技術が中心となっており、
基礎的な農業技術や農業用機械を使用できる。
部品: 士季ちゃんの助言
T21の生活ゲームにて。藩王、涼原秋春が士季ちゃんに会いに行った際に発覚した。
akiharu国の密林は枯れ、藩国の生態系への影響は見るからに深刻そうであった。
その際、生態系回復について士季ちゃんから助言が得られた。
「他国は魔力による土壌汚染を魔法でごまかし、魔法を使うことでさらに魔力を発生させています。
この国の生態系については自然回復を待つのに時間がかかります。土壌細菌の回復からはじめないといけませんから」
これより、自然回復を待たず土壌回復の検討がされることとなった。
部品: 徳河先生の提案で採用
T21の生活ゲーム2枠目。田中申は藩国政庁職員にakiharu国の問題を聞きにきていた。
政庁窓口の五郎田によると密林は枯れ、国民は明日の水や食料にも困っているという。
そこで藩王と徳河先生を呼び、急遽会議が開かれた。
会議では、土壌菌を再生させる、もしくは相性のいい植物を探してくることが必要、という結論であった。
徳河先生「これ使えるかもしれんな。マメ科は土壌菌をはぐくむ」
そういって取り出したのがこの迷宮豆だった。
部品: 涼原秋春らによる研究
こうして迷宮豆はakiaru国藩王、涼原秋春と摂政の444の手に渡り、
他のakiharu国の第七世界人及び徳河舞造始めとするACE、その他国民の協力を得て、
その性質の観察・検討と、土壌回復に効果的な栽培方法へ向けての研究が始まったのであった。
時同じくして、共和国全土で土壌菌が死滅していることが発覚。
この研究は、全国危機への対応も含めることとし、
一定数の豆を生産した後にその種子や株を各国へ分け、農法の指導を行う形が検討された。
部品: 教育の重要性
迷宮豆の正しい育成方法を実行する、および他者に伝えるには、教育が必要である。
理論的で簡潔に要点をまとめ、それをわかりやすく伝える手段も技術のうちである。
例えば、取り扱い説明書を作るでもよいし、教師のような指導でも構わない。
また安全性への配慮を啓発するためにも教育は重要である。
正しい知識の伝達は無駄なリスクを減らすだろう。
部品: 未知の豆を使用することについて
1つの種類の植物を大量に生産することは、その植物自体に害がなくても高いリスクが存在する。
例えば、植物自体が病気になって全滅してしまったり、繁殖し過ぎて他の植物を駆逐してしまう可能性である。
この技術はあくまでも自然環境回復のための土壌菌回復への初期アプローチとして使用するにとどめるべきである、との教育が必要である。
部品: 品種改良について
単純な自然交配による品種改良以外、
生産性だけを求めるような、クローン技術の使用やナノマシンの使用、また魔法での増殖などは禁忌であるとの教育が必要である。
そのような技術や魔法を用いた急激な変化は、やがてコントロールがきかずに新たな危険をもたらすことになる。
部品: 土地の選定
藩国で速やかな土壌の回復が求められる場所を選定する。
一般的には食料生産地であったり国民の住環境の基本となるような森林地帯が当てはまるだろう。
また、優先度が高い土地であっても、迷宮豆の育成に不適格な場所である場合は、
育成条件に合う場所で育成し、肥えた土を必要な土地へ運ぶことで対処する必要がある。
部品: 畑作り
土地の選定が終わったら、畑にする場所を耕す。土が乾いているときに、深く耕し、丁寧に土を砕く。
根が深くのびるほど収穫量が多く、また土壌への回復効果も高まるためである。
邪魔な石や木の根は取り除く。そして、水はけが良くなるよう、排水用の溝を作る。
部品: 植え付け
耕した畑に迷宮豆を植える。
ある程度、種子となる豆の数が安定して供給されるまで、または気温などの環境条件が悪い場所では直播きではなく、
育苗を行い、温度環境など整えられた場所で育てた苗を植える方が効率が良い。苗と苗の間が30cm~40cm程度間隔があくように植える。
土壌に植えた迷宮豆は、育成途中で豆の根に存在する根粒菌が空中から植物の栄養源となる窒素を取り込み、土地が持つ栄養が回復する。
部品: 育成方法
水は土が湿る程度あたえ、根腐れしないようにする。
成長段階をみて、2週間に1回程度、苗と苗の間を耕し、苗に土を寄せる。
土に空気が混ざり、土壌の菌が活性化するとともに、
苗に土を寄せることで、倒れにくくなるとともに、根を張る場所になる。
部品: 収穫とすき込み
豆が熟成したら収穫し、種子をまた他の土地へ撒く。
残った茎葉や根は、粉砕し土地へそのまま混ぜるすき込み作業を行う。
これにより土壌中に有機成分が増え、他の土壌菌の苗床となる。
部品: 自然回復へ
一度豆を植えた場所に再び豆を撒くことは奨励されない。
効率面の問題もあるが、二度の使用は栄養過多による植物の育成障害を引き起こすからである。
そのため、他のマメ科植物も直後に植えることは奨励されない。
肥えた土地は他の農作物や植物や木々を植える。
その藩国で元々繁殖していた植物をバランスよく配置し、
ゆっくりと土壌の質や生態系を戻していくことが望まれる。
部品: 必要により取捨選択する
迷宮豆の生産量が増えるほど作付け面積を広げ、土壌の質の回復面積も広げることができる。
基本の農法で豆を育てる以上に生産量を高めるにはいくつかの工夫が必要である。
自然環境への対策であったり、病気などの対策である。
これらを行うにはコストと労力がかかるため、状況に応じて施策していくと良い。
作付け面積が狭く生産量も少ないうちは、なるべく多く収穫するために出来るだけ工夫を行った方が良い。
作付け面積が広がると共に、その分比例して多大な資金や労力がかかったり、効果の薄いものは取りやめても良い。
部品: 催芽まきとは
種や芽が休眠状態にある状態が発育を開始するように処理すること。
低温にしたり、温浴したり、機械的破壊をおこなったり、化学物質による処理を行ったりする。
部品: 種子の冷蔵
迷宮豆は種子が一旦休眠状態に入らないと発芽しない。
この休眠状態を短縮するには、3~4℃で冷蔵して1日寝かせる必要がある。
この時休眠物質が生成され、一度休眠状態に入ったと種が錯覚する。
部品: 温浴処理
冷蔵した種を、発芽に適した温度の25℃~28℃のお湯につけて一晩放置する。すると綺麗に芽が出そろっている。
これはお湯が種の休眠物質を洗い流すためであり、発芽率が直接土にまいたときより、断然よくなる。
部品: 暗所で発芽させる
温浴処理の時は、光を当てず暗所で行う。
迷宮豆は嫌光性種子なので、光が当たっていると発芽しないのである。
芽が生えそろったら育苗用ポッドなどに撒き、よく光が当たる状態で育成する。
部品: 育苗とは
育苗とは、温度や光量など整えられた環境で、容器に植物の種をまいて、ある程度苗が大きくなるまで育てることを言う。
人の手を加えて管理することで、気温や雨風などの自然環境の影響を受けづらくなり、丈夫な苗を育てることができる。
部品: 育苗のメリット
苗の管理がしやすく、手間が最小限で出来る。
また発芽しやすい環境で行うので、地植え栽培より早く収穫できる。
地植え栽培に比べ、雨風などの天候や雑草、害虫、病気の被害から守ることができる。
苗の育成中は畑が空くので、畑と同時並行で育成を行える。
部品: 必要な設備
温度環境の整った場所でかつ、光合成が行える環境が必要である。
厳密な温度管理ではなくとも、透明なビニールなどで覆った棚などの簡易な温室を作るのも良い。
暑すぎる場所であれば、温度を適温に保つための空調設備が必要になるだろう。
部品: 摘心とは
新しく伸びてくる茎や枝を摘み取る剪定の一種。
成長を遅らせて果実の発育を良くさせたり、葉の品質を上げたり、側枝を増やして実の数を増やす効果がある。
部品: 迷宮豆の場合のやり方
茎の先端につく芽(頂芽)を摘み取る。これによって迷宮豆は側枝を伸ばそうとする。
迷宮豆は枝の付け根に花が咲くので、そこにも花がつき、その分収穫量が増える。
部品: 摘心のタイミング
摘心は本葉が5~6枚生えてきたタイミングで行う。茎の第5~6本葉から上の部分にある頂芽をきりとるだけでよい。
部品: 約2倍の収穫量
摘心を行うことで、莢の数が約2倍収穫できるようになる。
また、上へ伸びずにしっかりと成長するので、成長段階で倒れたりして傷んでしまうケースが少なくなる。
部品: 支柱を立てる
摘心を行うことによって、自然に育てたときよりも倒れにくくなっている状態でも、強い風や台風には弱い。
支柱を立て、茎を結びつけることによって、確実に倒さないようにする。
部品: 半成熟状態での収穫
種子が結実から成熟するまでに約1か月を要するが、この半分、つまり半月で収穫しても種子は発芽することが分かった。
もちろん発芽率は落ちるが、催芽まきの処理を行い、厳密に管理することによって7割以上の発芽率を保てることがわかった。
種子の数がある程度確保できた段階ではこちらの方法を採用してもよい。
部品: 連作回避
高い窒素固定能力を有するマメ科の植物は、同じ場所に連続して植えると、栄養成分過多で逆に発育が悪くなってしまう。
同じ場所ではなく、別の畑で適度に土壌の栄養成分が高くない場所に植える必要があるのだ。
部品: こまめな見回り
病気・害虫・害獣などの被害を減らすためには、こまめな見回りが欠かせない。
よく観察することで、わずかな異変に気付き、早期に対策をとることが出来る。
部品: 病気への対処
迷宮豆はマメ科植物がかかる病気にかかりやすい。
基本的な予防法は、風通しと水はけを良くし、過湿を避けるようにすること。
また、病気を媒介するアブラムシなどの虫への対策をすること。
初期対策は、発症した葉などの部分を除去する、また、苗ごと間引く。
安全性と有効性が確認されている植物の病気用薬剤があれば、用法と容量を守って使用する。
部品: 虫への対策
迷宮豆には他のマメ科植物につく害虫がつくことがある。
予防策は防虫ネットを苗の周りに張り、虫の侵入を防ぐこと。
また、安全性と有効性が確認されている植物用の防虫薬剤があれば、用法と容量を守って使用する。
対策としては同様に安全性と有効性が確認されている植物用の殺虫薬剤を使用する。また、少量であれば粘着テープや手で除去する。
部品: 害獣への対策
迷宮豆は、直播き時に鳥類などの動物に食べられてしまうことがある。
これを防ぐには育苗してから植える、または防虫ネットを張ることでこちらも予防できる。
大型動物の侵入を防ぐために、畑のまわりに柵を張り巡らせることも重要である。
他に、知類の襲撃がある場合も考え、畑付近に監視所や警備の人員を配置することも検討するべきである。
最終更新:2017年12月14日 21:58