3-330 さきのど。 #28~#33





#28
合同合宿前
咲「昨日原村さんが夢に出てきたよ」
和「本当ですか? どんな夢だったんですか?」
咲「うーん、あまりよく覚えてないんだけどね。麻雀部のみんなで麻雀やってたら、原村さんが――」

合同合宿後
咲「昨日もね、夢に出てきたよ……和ちゃん」
和「本当ですか? 嬉しいです……」
咲「う、うん……」
和「どんな夢……だったんですか?」
咲「………………秘密」
和「さ、咲さぁん」いちゃいちゃ

京「なあ、どうしてこうなった?」
優「二日目にはもうこんな状態だったじぇ」
ま「またあんたの仕業か?」
久「まさか。私もあそこまでなるとは夢にも思ってなかったわ」


#29
咲「どこに付けてる? この間のお守り」
和「実はどこに付けたらいいか迷っていて、まだ机の上に置いたままなんです」
咲「私もなんだ。常に身につけてるものに付けたらいいって、本には書いてあったんだけど」
和「常に……」ちらっ
咲「身につけて……」ちらっ

咲「で、でもそれじゃお守り交換した意味ないもんね!」
和「そ、そうですね! 通学鞄にでも付けておきましょうか!」


#30
和「すみません、ちょっとだけ仮眠します……」
優「のどちゃんまた夜更かしかー?」
久「ネット麻雀界の天使は忙しいのよね」
和「そんなんじゃありません! もう……」しゅる
咲(あ……髪のリボン)
和「それじゃ、おやすみなさい」
ま「どれ、わしが代わりに卓に入るかのう」

半荘戦
ま「ローン! チンイツドラドラでトップに返り咲きじゃー!」
優「咲ちゃん、痛い振り込みだな」
咲「うん……」ちらっ
久「さっきから何を見てるの? 咲」
咲「え? いえ、別に何も……」
久「それならいいけど」
咲「……髪」
久「?」
咲「伸ばしてみようかな、なんて……」
一同「!?」


#31
優「さ、咲ちゃん、髪伸ばしたいのか?」
咲「うん……でも似合わないかな」
久「そんなことはないと思うけど……ねえ?」
ま「あまりに突然じゃったからのう」
咲「ほ、本当に気にしないでくださいっ。さ、続きやりましょう。続き!」

和「ふわぁ……おはようございます」
ま「オーラスで咲にまくられるじゃと……」ガクッ
優「……ビリよりマシだじょ」
久「あらおはよう。ちょうど今終わったところだけど、代わる?」
和「お願いします。あ、髪結ばないと……」
咲「……」じーっ
久(?)
咲「……」じーっ
久(ああ、そういうことだったの)
和「さ、咲さん。そんなに見られると恥ずかしいです」
咲「うん……」じーっ
和「ううっ……」


#32
久「咲がね、さっき髪を伸ばしたいなあって言ってたのよ」
和「え?」
咲「ぶ、部長……!」
和「いいじゃないですか! 私も見てみたいです、咲さんの長髪」
久「そうね。髪が長くなればリボンで結えるだろうしね」
和「リボンで?」
咲「~~……っ」
久「赤いリボンとか似合うんじゃない? 誰かさんみたいな」
優「あ」
ま「ほう。そういうことか」
咲「酷いです、部長……」
久「今さら恥ずかしがる仲でもないでしょ、あなたたち♪」

和「あの、話がよく見えないんですけど」
咲「見えなくていいよ、和ちゃん……」


#33
帰り道
優「じゃーな! のどちゃん、咲ちゃん!」
咲「ばいばい、優希ちゃん」
和「優希、また明日」

咲「今日も沢山打ったねー」
和「はい。……あの、咲さん。さっきの髪の話なんですけど」
咲「うっ」ギクッ
和「結局どういう意味だったんですか?」
咲「……どうしても言わないとダメ?」
和「無理にとは言いませんけど、教えてくれたら嬉しいです」

咲「……和ちゃんとね」
和「はい」
咲「和ちゃんと何かお揃いのものが欲しかったんだ。だから髪を伸ばそうかなって。髪が伸びたら、もしかしたら一緒のリボンを使えるかなって思って……」
和「さ、咲さん……」
咲「和ちゃんは嫌? 私とお揃い」
和「そ、そんなことはありません!」
ぎゅっ
和「ぜひ! ぜひ何か一緒のものを!」
咲「う、うん。あのっ、和ちゃん」
和「?」
咲「顔……近いね」
和「――!! ご、ごめんなさいっ」

和・咲「……」
和「……あの」
咲「……うん」
和「今週のお休みに、どこかへ行きませんか? そこで買いましょう……お揃いのものを」
咲「――! うん! 約束だよ、和ちゃん!」



最終更新:2010年04月23日 15:30
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